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2015年6月16日 (火)

泥舟・安保法制

 衆院憲法審査会で、自民党推薦を含む憲法学者3人全員が法案を「憲法違反」と発言したことにより、このところこの議論が高まった。品よく言っても「牽強付会」、俗に言えば「屁理屈」で塗り固められた政府与党の主張が明らかになりつつある。

 ブログのアクセス分析というのはにわかに信じられないのだが、本塾では最近若い人のアクセスが急増している。かつて数%程度だった10代がほぼ20%、20代を加えると過半数を超える。

 ネットを見渡しても、安保法制反対デモでデモに初めて参加したという人のレポートに、「会場で話した相手もそうだった」などというのが結構多い。もし、本当なら反戦塾冥利につきるのだが――。

 最近、自民党高村さんなどは「砂川最高裁判決」を持ち出した。これは、チャンスだと思った。というのは、これでまた「ボロ続出」になるな、と思ったからだ。高村さんは、ある程度承知の上の苦し紛れかな?と思うのだが、安倍首相は「アンポ反対」とシュプレーコールの真似をして、祖父・岸信介さんなどにたしなめられていた頃だ。

 砂川事件判決が出たのが1959年末、岸首相により新・日米安保条約が調印されたのはその翌年。塾頭は20代半ば過ぎ、社会人として世間を見、また法律関係の仕事もしていた。

 安倍さんはよく「一国だけで国の安全は保てない」とか「国際環境の変化」などという。そこには、具体例と「なぜ」かの説明がなく、歴史的検証もない。砂川事件判決当時の国際環境がどうだったか、また、そういった環境の下で安保改定が進み、それが憲法とどう折り合いを付けたかが議論から全く抜けている。

 当時は冷戦の真っただ中にあったのだ。朝鮮戦争があり、ベトナム戦争がこのあと続く。アメリカは頼まれなくとも共産主義の防波堤として日本に駐留し、日本を守らなければならなかったのだ。今とは違う。

 日米安保条約も日本国憲法を強く意識している。「極東の平和」「日本の施政下にある地域」「事前協議」「双方の憲法尊重」「10年の有効期限」などなど。ネットで検索すれば条文がすぐ出てくる。

 野党、そしてマスコミも含め、歴史的経緯を徹底的に洗い出し、別の意味での政府自民党の「歴史認識」のなさと、空中楼閣のような低次元かつ危険な安保法制案を天下にさらせば、泥舟が沈むのもそう遠くないだろう。

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