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2015年5月23日 (土)

いじめにあう国

 前々回「日本への誤解を放置するな」と題して、イルカの追込み漁に対する理不尽な日本への圧力について書いた。和歌山県知事は、これに対し「いじめだね」というコメントをしたようだが、前記事でも書いたように「歴史認識問題」や「従軍慰安婦問題」でもいじめのような現象を排除できないでいる。

 そこへもってきて、今回は定期的に開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議で、日本から提案した広島・長崎への訪問による理解を深めるという提案が拒否されるなど、これまで、核保有国と非保有国の対立はあったものの、漸進的で前向きな決議に初めてストップがかかった。

 今回は、アフリカが期待した非核地帯にイスラエルと背後にいるアメリカなどの対立もあって合意できる問題がなく、議長提案の声明も出せないという、異様な状態で幕を閉じることになる。

 日本提案については、中国の横やりが入って頓挫してしまったのだが、産経新聞は次のように報じている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150522-00000570-san-int

NPT再検討会議の最終文書案で、被爆地の広島、長崎への訪問を世界の指導者に促す文言は復活しなかった。日本は巻き返しを図ったものの、「歴史認識」をからめて攻勢に出た中国に押し切られた格好だ。一方、最終文書案は、主要争点をめぐって核保有国と非核保有国との“溝”が埋まらないまま議長裁量で各国に提示され、決裂やむなしとの悲観論が大勢を占めた。

 「歴史の歪曲(わいきょく)だ」「日本は戦争の被害者の立場を強調している」-。核兵器の惨禍を世界に訴えようと、「被爆地訪問」実現を求めた日本側に対し、中国の傅聡軍縮大使が今月中旬、「過去」を持ち出して日本を批判したことは、議場の各国代表団を驚かせた。

 今年は中国にとり、「抗日戦争と反ファシズム戦争勝利70周年」。今夏に安倍晋三首相が戦後70年談話を出すことも念頭に置いた牽制(けんせい)だったとはいえ、日本には予期せぬ“冷や水”となった。

 本塾は今年から副題を「戦争したい国より戦争しない国と組もう」に変えた。それは、この先の日本のあり方として、これまでのアメリカ一極主義から国連の多数派を形成するような多極主義への転換と、国際間でその主導的役割を果たすこと、つまり、本物の「積極的平和主義」の国になることを主張したかったからだ。

 その具体的なイメージは、1998年に実現した「新アジェンダ連合」に求められる。当初の参加国はブラジル、エジプト、アイルランド、南アフリカ、スウェーデン、ニュージーランド、スロベニア、メキシコの8カ国であった。

 こういった国は、国連で活動の場を与えられた多くのNGOやカナダその他非同盟各国の協力を得て、核拡散防止や非人道的兵器禁止などに実績を上げつつあった。国連決議で核保有国や日本など同盟関係国の反対、棄権などがあっても100を超える国連加盟国の意思を示すことで、常任理事国などに無形の圧力になっているのだ。

 そういった意味で、今回のNPT会議の不成功は、塾頭の落胆にそのままつながった。広島、長崎をはずす意図は中国のいじめからだ。いじめっ子は中国・韓国が多いがそれだけではない。

 いつ全体に広がるか油断がならないのだ。最近では、韓・中・台などの日本食品に対する放射能疑惑による輸入制限、世界遺産制定への反対などがある。アメリカからは、ロシアと仲良くするとイジメルぞという脅しもある。

 イスラエルはかつてのヨーロッパでのユダヤ迫害から、現在ではアラブ、そしてこれからはアフリカからもイジメの対象になるだろう。庇いきれないオバマの苦悩は続く。

 日本もこれ以上のイジメラレっ子にならないために、どうすればいいか。下のイラストは、
www.ijimetotatakaou.com/html/taisaku/taisaku_top.html
からのものだが、その対策として次の3つを冒頭に挙げている。居丈高になって先生を頼っても解決しない、国策にも取り入れるべきだ。

◆つまらなくする
◆いじめる理由を消す
◆聞こえてきた悪口を消す

Dscf2360

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コメント

安倍晋三首相は、
アメリカ上下両院総会でも『先の大戦を痛切に反省氏、』と繰り返し表明する。
ところが、
日本の国会では、『侵略戦争だった』とも、『間違った戦争だった』とも絶対に言わない。
志位氏が具体的にEYSかNOと、二者択一で迫っても矢張り答えを濁して逃げ回り、矢張り答えないのです。
答えない理由は簡単で、日本の侵略や『悪い戦争』を認めると、自分が今まで否定していた自虐史観になって仕舞うので、言いたくても口に出せないのです。
しかし、はっきり言わないと、前回の大戦ではドイツイタリアと組んで世界征服を夢見て大失敗したので、
痛切に反省して、今回は負けないように唯一の超大国アメリカと組んで、世界を仕切るのだと言っているように聞こえますね。
これではアメリカは良いが、その他の国が怒るのは当然で、
ロシアのラブロフ外相が5月19、日本を名指して、
『第2次世界大戦の結果に疑いを持つ唯一の国だ』と猛批判しているし、
中国は、ヒロシマナガサキ訪問の項目に対して、
『戦争の加害者である日本が、被害者面をしている』と猛反発して、被爆地訪問の項目を潰している。

投稿: 宗純 | 2015年5月24日 (日) 15時47分

宗純 さま。
コメントありがとうございました。

奥さんを靖国に参拝させ、遊就館まで見学させる。なにかやることが薄汚い。

公式発言は、見え透いたレトリックでにげまくり。そう遠くない時期に、右翼からも見捨てられるでしょう。

投稿: ましま | 2015年5月24日 (日) 20時58分

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