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2015年4月24日 (金)

日米ガイドラインが曲者

 前々回「瑞穂ちゃん頑張れ!!」を書いた。安倍首相が福島瑞穂氏の国会質問で、「戦争法案」と表現したことに安倍首相がいちゃもんをつけた件だ。

 塾頭もそうだがフツーの人なら、自衛隊イラク派遣の際もそうだったけど、集団的自衛権にしろ安保法制化の議論にしろ、「これって、憲法違反じゃないの」と思う。フツーの人だけでなく、専門家にだってそう考える人がすくなくはない。

 それを通してしまう曲者が法律ではなく、「日米ガイドライン」なのだ。日本語では「日米防衛協力の指針」という。これが27日に決まってしまうのだ。これまで、いろいろ議論もされてきた、世界中どこでもできる後方支援(弾薬輸送なども含まれる)や、アメリカ向け大陸間ミサイルの撃墜など、憲法9条をどう逆立ちして読んでも、許されないことをしようというくだりがある。

 アメリカでは、2+2(日米双方の外務・防衛担当閣僚)が中味を確認して成文化する。そして、連休中に訪米する首相が首脳会談でオバマに会い、これを確認するわけだ。

 もちろん、日本でも国会で法制化しなければ効果を発しない部分がある。政権側ではこんな風に言うに決まっている。

 この中身は、時間をかけて日米両政府で検討を重ねてきたものだ。そして、両国首脳が確認し合ったものだ。日本の国内法よりズット重みがある。もちろん憲法違反にならないようこまかいところに留意しているが――と。

 ちょうど16年前の今日だが、民主党の枝野幸男氏が、その公式政策発信サイトでこのように言っている。

ガイドラインというのは政策判断として非常に難しい問題で、なかなか悩ましいテーマです。私はいつも明確に話をしたいと思っているのですが、は今日は歯切れがわるく聞こえるかもしれません。

 要するにガイドラインは必要だが、あらゆる事態を想定することは困難で、不明確になっていることがまだまだある。という趣旨である。つまり民主党では国会でこれを阻止しきれないという告白だ。鳩山元首相が「学べば学ぶにつけ」と言って、普天間県外移設を投げ出したのに似ている。

 そうすれば、何を頼りにすればいいのか。これら法律が憲法違反だとする最高裁判決を出してもらうしかない。しかし、これまでの例から見て最高裁が希望するような判決を出すとは限らない。

 また、違憲判決が出たらでたで、安倍首相は「だから憲法を改正しましょうよ」というにきまっている。選挙が如何に大切かということである。

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コメント

朝日夕刊で9条秘話を連載しています。
4/22のに重要なシーンが出てました。
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(新聞と9条:16)軍備なき国:16
2015年4月22日16時30分
1946年5月、幣原喜重郎にかわって吉田茂が内閣を組織した。6月25日、吉田は衆議院に帝国憲法改正案を提出する。

 この時点で9条の文言は、こうだった。

 〈国の主権の発動たる戦争と、武力による威嚇又(また)は武力の行使は、他国との間の紛争の解決の手段としては、永久にこれを抛棄(ほうき)する。

 陸海空軍その他の戦力は、これを保持してはならない。国の交戦権は、これを認めない〉

 9条は自衛権まで放棄するのか。

 26日の衆院本会議で問われた吉田は、次のように答弁する。

 「本案の規定は、直接には自衛権を否定はしておりませぬが、第九条第二項において一切の軍備と国の交戦権を認めない結果、自衛権の発動としての戦争も、また交戦権も放棄したものであります」

 「近年の戦争は多く自衛権の名において戦われたのであります、満州事変しかり、大東亜戦争またしかりであります」

 28日、共産党の野坂参三が次の趣旨の質問をした。

 「戦争一般ではなく、侵略戦争の放棄とする方が的確ではないか」

 吉田「正当防衛権による戦争は正当なりとせらるるようであるが、私はかくのごときことを認むることが有害であると思う」

----------------------------(引用終わり)
【政府の解釈の変遷】
非武装/自衛も不可→警察予備隊設置→自衛は可/但し戦力に非ず→集団的自衛権不可/海外派遣不可→湾岸戦争で赤っ恥→海外派遣も可/但し周辺のみ→安倍政権誕生→集団的自衛権可/どこでも可←(今ココ)
9条なんて警察予備隊設置の昭和25年の段階で破綻してますよ。
いまさら安倍政権の集団的自衛権容認を批判してる塾頭のほうがおかしい。
そして声を大にして言いたい。
こんな非常識な条文をいまだに信奉している人たちがオカシイ。

投稿: ミスター珍 | 2015年4月28日 (火) 23時17分

ミスター珍 さま

勉強大歓迎。新聞記事に書かれていることその通りです。

いままでかろうじて自衛隊が憲法違反にならないよう保たれてきました。

それが集団的自衛権容認で一挙に崩れようとしているのが現在です。

だから問題なんです。ミスター珍 さまは、憲法などどうでもいい、と言ってるように聞こえますが――。

投稿: ましま | 2015年4月29日 (水) 08時20分

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