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2015年2月28日 (土)

米、イスラエル関係悪化

Dscf4447 写真は昨日付毎日新聞紙面である。他の記事を優先させたため一日遅れになってしまったが、イスラエルとアメリカの関係、これまでも報道の端々に現れていたが、こんな大見出しで扱われるようになったことは意外であった。

 イスラエルのネタニヤフ首相が来月3日、訪米して議会で演説することになった。これは共和党のベイナー下院議長がホワイトハウスや国務省の頭越しに招待して決まったものだ。共和党内にはイスラエルの持論であるイランへの制裁強化などの強硬論が根強く、交渉優先のオバマ政権と厳しく対立している。

 記事内容は、ライス米大統領補佐官やケリー国務長官がこれを非難する中で、「両国関係を破壊する」という激しい言葉を使い、あともどりできないほどの関係悪化を伝えている。

 記事中の図解は、イランの核問題を交渉で解決に持ち込みたいオバマとそれに反対する共和党、イラン敵視を続けたい右派出身のネタニヤフ首相とそれを支持している共和党、そしてイスラム国攻撃でアメリカと歩調が合ってきたイランの4者を対比して見せたものだ。

 「昨日の敵は今日の友」、こういった複雑な中東の情勢に手を突っ込んでしまったアメリカ。こういった泥沼状態がブッシュのイラク進攻に端を発しているという思いがオバマには強いのだろう。そこから一日も早く抜け出したいというのが本音だと思う。

 下半分の記事は、時事通信電で、イスラエルの対外情報機関モサドが「イランは核兵器製造に必要な活動を現段階で行っていない」と分析した報告書を作成していたことが明らかになったという、アルジャジージーラによる報告書入手の報道だ。

 これも、ニセ情報で動くネタニヤフ政権への不信をつのらせる原因となるだろう。安倍首相が中東訪問でネタニヤフとの親密さを演出し、不用意な援助発言をしたことが人質問題に影響したという見方があるが、それをもってアメリカに同調したと考えるようでは、外交に落第点しかつかない。

 ウクライナ問題を含め、アメリカ以外の世界各国は二枚腰三枚越しの外交戦略をとっている。安倍首相の「積極的平和主義」や「地球規模の視点」が、こういった激変する世界の現況をふまえたものだとは到底思えない。

 なお、アメリカではユダヤ人支持、右派強硬派=共和党と考えがちだが、必ずしもそうではない。その逆で民主党に強い影響力を持つこともあるのだ。ただ、政界ロビーが強力で、選挙に少なからず影響をもたらすということだけは確かのようだ。共和党は、決して安倍首相のお友達ではない。

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