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2015年1月14日 (水)

二大政党はまぼろし

 確証のないニセ情報でイラクに侵攻し、日本にショウ・ザ・フラッグと参戦を迫ったブッシュ政権。そのイラクから撤兵を実現し、核兵器廃絶に向けた演説をしてノーベル平和賞を受け、宿敵キューバと和解を目指すオバマ。

 前者が共和党の代表で、後者は「リベラル」を称する民主党である。日本でも民主党が代表選挙のさ中にあり、長妻候補が「リベラル色を鮮明にする」と主張している。

 アメリカでは、銃規制に反対し続けることなども相まって、共和党は好戦的タカ派であるかのように見える。すると、弊・反戦塾は文句なしに民主党支持ということになるが、なかなかそうはいかない。

 冷泉彰彦『民主党のアメリカ共和党のアメリカ』(日経プレミアム)では次のように指摘する。

「奴隷解放を唱えたリンカーンは共和党だった」
「リンカーンに対抗して、奴隷制の維持を主張して合衆国を離脱したのは共和党だ」
「二度の世界大戦に踏み切ったのは民主党で、どちらの時も共和党は反戦だった」
「朝鮮戦争とベトナム戦争についても、介入を決定したのは民主党政権で、停戦の判断をしたのは共和党だった」

 奴隷制を支持した民主党も、今では黒人やヒスパニックなどの支持で共和党に対抗している。また、最近のウクライナ問題やシリア、イスラム国爆撃政策を見てもオバマ・民主党が平和主義者だとはとても言い切れない。

 この不整合について、前述書は「両党はどちらも深いところでは一種のアイデンティティーを保っている」と言いながら、その政治行動は「アメリカに独特の政治風土からきている」としているとしている。

 この政治風土というのは建国以来の精神構造に由来するもので、二大政党といってもイギリスの保守党・労働党のあり方とは全く違い、ましてやアメリカの政権交代が、日本の自民党・民主党間のモデルになるとは考えにくい。

 自社両党による55年体制崩壊後、それに代わるべき日本の政治体制がまだできていない。今回の民主党代表選でどう将来を展望するのか。それも聞こえてこないのは極めて残念、としか言いようがない。

 当塾では以前、ヨーロッパにあるように、中道右派・中道左派・極右政党・共産党・宗教基盤の5政党が競い合うような形はどうかと言ったことがあるが、二大政党は束の間の幻だったのか。

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コメント

小選挙区は、2大政党化をうたったものでしたが、日本の政治(文化)には馴染まないことが今回の衆院選挙において与党圧勝になったことで証明された気がします。

欠陥は多いですが中選挙区に戻すべきときじゃないでしょうか?
できないなら、参議院に特化した権限を持たせるべきだと感じます

投稿: 玉井人ひろた | 2015年1月14日 (水) 17時06分

日本は信長・秀吉の2大政党争いより、家康の寄り合い所帯スタイルの方が長続きし、性に合っているのではないでしょうか。

投稿: ましま | 2015年1月14日 (水) 20時40分

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