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2015年1月 8日 (木)

イスラム敵視の恐怖

 「サ・ケ・カ・ナ・シ・」……何のことか?。「人類が愚かな戦争を繰り返すのは何故か」、7年前この塾で考えた原因5カ条であるが、権威はない。(サ)差別。(ケ)は経済格差・経済制裁の(ケ)。(カ)は拡張主義の(カ)であり介入の(カ)でもある。(ナ)は偏狭なナショナリズム。最後の(シ)は宗教である。

 この下手なものはづけを持ち出したのは何故か。今日報道されたフランスで起きた週刊紙襲撃事件である。

(CNN) パリ市内の風刺週刊紙「シャルリエブド」のオフィスに7日、銃で武装した覆面の男らが押し入り、12人を殺害した。そのほか11人が負傷し、うち4人が重傷だという。(中略)フランスのオランド大統領は同日夜、「(犯人の)逮捕に全力をあげる」と述べた。

 すべて確認はできていないが、他のマスコミではオランド大統領の「野蛮なテロ行為だ」とする非難発言、オバマ大統領の共闘宣言、国連事務総長の批判発言などがあるようだ。イスラム教徒に対し総攻撃をかけている感じである。

 フランス国内には、以前からきわもの優先のシャルリエブド紙に対する批判が存在したようだが、アメリカの金正恩ヤユ映画への批判同様、一切がかき消された。つまり無形の圧力が逆に言論の自由を奪ったのだ。今回の事件の標的は、無抵抗の子供や婦人でなく一般市民でもない。

 これが全ムスリムを敵にした終わりのない戦争に発展することを、塾頭は恐れている。頭記の戦争原因ものはづけでいうと(シ)が中心になるが、移民流入に反対する(サ)や(ナ)も入っており、タリバンやアルカイダを標的にしたテロとの戦いなどとは意味の違う、宗教への侮辱が動機になっている。

 過激派に距離を置くシーア派のイランはもとより、トルコもインドネシアもバングラディシュもみんなイスラムを中心に置く国連加盟国だ。国連事務総長はどこを見ているのか。これが、宗教戦争をあおり、シリア・イランに生まれた「イスラム国」が肥大する最大の原因を作ることになりそうだ。

 安倍首相の付和雷同が目に見えるだけに、そら恐ろしいことにならなければいいのだが……。

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コメント

今回のテロ事件に対して日本の安倍政権をはじめ欧米各国が非難声明を出しているのですが、・・・

それはそれで『正しい』とは思うが、自動車とカラシニコフを使用したならテロで、
無人機とミサイルの使用なら対テロ戦争だというのも不思議である。
両方とも、憎むべき無差別殺人ですよ。
150人も犠牲者が出た、パキスタンの軍関係者の学校を襲撃したタリバン系武装勢力ですが、パキスタン軍による空爆で数十人の子供達が殺されたことに対する報復である声明を出している。
パキスタンでは報復の連鎖が起きているのです。

今回フランスの襲撃事件では、手際が良いことから軍事訓練を受けていた可能性が指定されているが、イスラム国とかリビアからの帰還兵の可能性まであります。
フランスの対岸に有るリビアのカダフィを独裁者の汚名で殺したのはフランスのサルコジや欧米諸国なのですが、
カダフィは、反政府勢力とはアルカイダであり、フランスな路NATOの支援は間違いだと指摘したが、結果的にサルコジよりもカダフィの言い分の方が正しかった。

投稿: 宗純 | 2015年1月 9日 (金) 08時56分

宗純 さま
コメントありがとうございました。

フランス、イギリス、アメリカは最もイスラム文化・宗教に詳しいはずです。

アメリカは、国内有力市民ユダヤの祖国保護と石油メジャー利権を通じ、イギリス・フランスは旧植民地が多いことによります。

しかしいずれも和平構築に失敗どころか、火に油を注いでいるのと同じことをしています。

理解しようとするよりは、十字軍の昔から天敵視する癖が抜けてないのでしょう。宗教には一切手を触れず、中東・アフリカへの介入を断念するしかないように思います。

投稿: ましま | 2015年1月 9日 (金) 19時15分

歴史的に見ても、他の宗教への攻撃を繰り返しているのはキリスト教信者が圧倒的です。
それにいつも対峙していたのがイスラム。

現代の世界でも、まだ十字軍は生きているかのようです。

これは言い過ぎですかね?

投稿: 玉井人ひろた | 2015年1月10日 (土) 08時08分

玉井人ひろた さま
おはようございます。

フランスでは別件でユダヤ人の店舗が襲撃を受けましたが、同一神について一番古い預言者を信奉するユダヤと最も新しく最後の預言者ムハンマドを絶対者とするムスリム。

近親憎悪ですね。近代におけ火元はやっぱりパレスチナ問題でしょう。双方とも護法のための戦争は合法です。

投稿: ましま | 2015年1月10日 (土) 08時41分

この『シャルリー エブド』は60年代に創刊された左翼的『アラキリ』が前身で、当時は学生運動の中心だったアラキリは何度もの発禁処分を受けている。
今回殺害された編集長の連れ合いは前サルコジ政権の女性閣僚なのです。
『表現の自由』ですが、言葉どうりには解釈できない裏事情が有るようです。

ユダヤとキリストとイスラムは同一宗教の宗派の違いなのですが、これが仲が悪い。
まさに近親憎悪で、これは日本でも創価学会と日蓮正宗とを見れば誰でも『なるほど』と納得する。宗教では、無関係では無くて同一だから余計に腹がたつのです。

キリスト教徒の不思議な攻撃性ですが本当に困った話です。日本ではキリスト信者は1%の少数派なのですが、何故かネットの護憲左派では多数派なのですよ。
ネットのキリスト信者ですが決してイエスがどうのマタイがどうのとは言わない。
しかも聖書の『最初に言葉ありき』なので、普段は実に理知的であり会話が理路整然としているのですが、
唐突に『堕胎は殺人だ』とか『進化論は間違いだ』と言い出して、口汚く罵るので、口があんぐりと言うか、『此処はどこ、私は誰』状態に。
ネット世界の隠れキリシタンですが、正気と狂気の間を瞬間移動できるさまは見ているだけで恐怖を感じます。
日本の様な1%の小数派でも、態度がとんでもなく大きいのですから、
これが欧米の様なキリスト教徒が圧倒的多数派なら、とんでもなく態度が大きいのだろうなと想像出来ます。

投稿: 宗純 | 2015年1月10日 (土) 10時28分

「言っていいことと悪いことがある」
「さわらぬ神にたたりなし」

いずれも、日本の公序良俗です。

国際世論なるものをねつ造して国民をたきつける。それにいとも簡単に乗ってしまう。

これも日本の公序良俗でしょうか。

投稿: ましま | 2015年1月10日 (土) 11時17分

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