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2014年12月23日 (火)

集団的自衛権の効用

 新聞の投書欄に、集団的自衛権行使を容認すべきだ、という意見がでていた。82歳・無職の方だ。戦後ずーと日米安保のおかげで平和が続いてきた。「一国だけで平和と安全を守ることは不可能である。(略)と思うゆえに友好国と同盟を結んでお互いに助け合えという今までより一歩進んだ考え」のもと、集団的自衛権行使容認に賛成、というものだ。

 選挙で自民党に投票した人が安倍首相の説明を受けて納得した多数の「素朴な考え」なのだろう。こういった人は過去から何も学ばず、日本だけが平和なら他国はどうでもいい、という「一国主義」のようにも思える。

 国連憲章で生まれた用語・「集団的自衛権」を実際に行使したのは、米ソ二大国が小国に干渉する目的で軍事行動を起こした例がほとんどである。ベトナム戦争でこれを見てみよう。

 フランスの植民地から独立を勝ち取った後、北には、共産主義のホーチミン政権、南にはアメリカの傀儡といわれるゴジンジェム政権があった。双方の勢力争い激化を受け、南との集団的自衛権を根拠にアメリカが出兵した。

 韓国も、アメリカからの援助に期待して集団的自衛権を理由にアメリカに次ぐ大軍を派遣し、5000人もの戦死者を出す。そして、ベトナム人が大量に虐殺され、枯葉作戦など化学兵器が使われたことも、よく知られている。

 それなのに、集団的自衛権を標榜した国は勝てなかった。いや、負けたのだ。日本も、その時すでに日米安保条約があった。しかし、憲法上集団的自衛権の行使はできない、という政府の一貫した姿勢があったので戦争に参加せず、一兵も失わず、ひとりも殺さなかった。

 平和は守られず、世界の他の例もなかなか結果オーライにはなっていない。

 決して、「経験主義者になれ」とは言わない。

 戦争や外交の歴史、国連憲章、日本国憲法、日米安保条約、そういったものを政治家も国民もよくよく研究し、知ったうえで結論を出さなければならない。そういった時期が差しかかっている。

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コメント

このブログすごい加齢臭がする

投稿: あ | 2014年12月23日 (火) 16時28分

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僕は陰謀論には、組しないというより組できないというのは、自分自身で見聞きし確かめたことでないと信じられないからであろう。 つまり疑り深く、想像発展の能力が著しく欠けて ... [続きを読む]

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