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2014年12月11日 (木)

CIAの拷問

ワシントン(CNN) 米上院情報特別委員会は9日、米中央情報局(CIA)が2001年の同時多発テロ以降、ブッシュ前政権下でテロ容疑者らに過酷な尋問を行っていた問題についての報告書を公表した。報告書は拷問が横行していたことを指摘し、その実態を明かしたうえで、CIAが主張してきた成果を否定している。

 この報道に関し、11日付毎日新聞は、社説をはじめ詳報や多彩な関連記事を掲載している。その拷問のすさまじさは、江戸時代の獄門、戦時中の特高警察も顔負けの前近代的な人権無視のやりかたで、にわかには信じられないほどだ。

 これでは、北朝鮮やイスラム国などを声高に非難する資格がアメリカにあるのか、といわれても仕方がない。唯一の救いは、こんな秘密文書が堂々と?上院調査委員会の手で公表されるということであろう。ブッシュ政権下のことだからオバマ政権で民主党優位のうちに、という事情があるにしろ、日本の秘密保護法のもとでは、どうだろう。

 このところ連続して取り上げているが、アメリカとはわかりにくい国だということだ。警官による黒人殺害事件が頻発しているが、警官の訴追を白人の多い大陪審などが退けているという。とても人権重視の民主国家に見えない。

 そのような国が、民主主義と自由をもたらすための戦争だと言っても、信用しない国がでくるのは当然だ。もう一つ不思議なことといえば、アメリカ人が好んで使う言葉に「愛国心」がある。塾頭子供の頃は、日本もその全盛時代であった。

 しかし、それとはどうやら日本と質的に違うように思う。天皇や瑞穂の国といったことではなく、開拓魂から来たものだろう。愛国心があるから、特攻隊になったり玉砕するなどという不合理なことはしない。この度の拷問も情報収集はCIA自らの手でなく、民間委託したものだという。

 そういえば、イラク戦線でも正規軍ではなく、外注した雇兵が多く含まれており、それらが民間人殺傷にかわったようだ。しかも、費用の水増し請求やニセ報告などしたい放題。経費・効率の面でも疑問が多くさすがに批判が高まっているようだ。

 こういった、アメリカがかかえる二面性や矛盾はどこからくるのだろうか。ある程度の改善はなされるだろう。しかし、それが国民性に由来するものなら、そう簡単に解消するとは思えない。どうやら、「さわらぬ神にたたりなし」の多神教国では、理解しかねる本質的な部分がありそうだ。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

もし、もしも日本国内で(拷問)起こったとしても、それこそ特定秘密保護法で知られることは無いでしょうね

投稿: 玉井人ひろた | 2014年12月11日 (木) 18時58分

玉井人ひろた さま
報告書を作ったところが特定秘密に指定したり、やばい、と思ったら捨てられるわけですからね。

イラクの大量破壊兵器ニセ情報は、イラクから移住してきたアル中スパイの情報というから、相当いい加減なものです。

投稿: ましま | 2014年12月11日 (木) 19時56分

アメリカの中間選挙で民主党が大敗した影響で、来年には折角出来上がっていた報告書が握り潰されるとの予想で、
大慌てで、一般公開されたのが真相らしい。
今回の公開ですが、全部では無くて『一部公開』だったのですね。
たぶん全部公開すると、アメリカ自体が崩壊するのですよ。
CIAの拷問ですが、これは以前から全員が知っていたが、公式には認めない都市伝説なのです。
オバマは調査することを公約して6年前に大統領に当選しているのに、公開を渋っていた。
ところが今回の選挙で共和党に敗れたので、『共和党のイメージをダウンさせる』との、なんとも政治的な判断で一部公開に踏み切ったようです。

投稿: 宗純 | 2014年12月14日 (日) 13時31分

官僚を味方につけるというのは、日本以上にむつかいしのかも知れませんね。

投稿: ましま | 2014年12月14日 (日) 16時30分

CIAによる拷問ですが、映画バットマンの最終作品である、
「ダークナイト ライジング」の冒頭の場面で描かれている。
テロリストを飛行機の中で拷問し、遺体を空中投機するとの場面が描かれているのですが、
この作品は極最近、日本でも数日前にテレビで放映されています。
この「ダークナイト ライジング」)の公開初日に、男が映画館に乱入して、アメリカでも最悪の銃乱射事件が起き70人が死傷する、オーロラ銃乱射事件が起きているのですが、何故か日本国内では、報道量が少ない。
9日のオバマ政権による拷問の暴露ですが、
たぶん、1週間後の17日のキューバ封鎖の解除と連動しています。
半世紀も続けたキューバ封鎖の、アメリカの口実とは、民主主義とか人権なのです。

投稿: 宗純 | 2014年12月19日 (金) 16時33分

世界の警察官どころか米州の警察官、自国内の警察官もあやふやだったということです。

投稿: ましま | 2014年12月19日 (金) 17時32分

なんでこういう人たちって、中国政府の現在進行形の政治犯や、チベットやウイグルの人々への拷問については何も触れないんだろう。

投稿: makoto | 2014年12月30日 (火) 21時48分

どこの国であろうと、信頼できる報道で事実関係がわかれば批判します。

きめつけか、思い過ごしか知れませんが区別はしていません。冷戦思考からすこしは抜け出してください。

投稿: ましま | 2014年12月31日 (水) 07時14分

いやぁ、ここでは、アメリカの批判、非難は日常茶飯事のごとくにみられますが、
中国の侵略や悪行、核兵器などに対しては、全然批判的ではないようですけどね。

投稿: makoto | 2014年12月31日 (水) 19時05分

残念ながらよく読んでいただけてないようです。

さもなければ、文章が難しすぎるのかな?!。

投稿: ましま | 2014年12月31日 (水) 20時28分

いえいえ
文章力、まあまあある方だと思いますよ。
読むに耐えます。

あなたが「アメリカ」という単語を使うとき、好意的な意味で出てくることはまったくありません。
批判的、否定的な文章か、肯定も否定もしていない文章でしか出てこない。
つまり、大半がネガティブで、たまにゼロ。
ポジティブなときはありません。

実際、この12月のエントリにしても、アメリカが出てくるのが5回か6回ありますが、すべてゼロからネガティブな感情で書かれています。

一方、中国政府を批判したのは、11月と12月をさらっと読んでも、どこにもない。
ちょっとだけ、習近平について言及したところはあるけど、それもそれほど否定的ではないし。
中国漁船には否定的でも、それを取り締まらない中国政府のことはまったく言及しない。

おそらく、中国のチベット侵略やウイグル侵略を否定的な感情で書いたこともないでしょう。
(あります?)

よほど中国がお好きで、アメリカが嫌いなようですね。

投稿: makoto | 2014年12月31日 (水) 21時39分

よく読んでいただきありがとうございました。

事実、アメリカはこの1年半ぐらい前から、相当悪くなりました。(もっとも拷問はブッシュの時代ですが……)

投稿: ましま | 2015年1月 1日 (木) 06時57分

>事実、アメリカはこの1年半ぐらい前から、相当悪くなりました。(もっとも拷問はブッシュの時代ですが……)

だから、ここの最近のアメリカに対するエントリも、ネガティブなものが多いのだと?
でも、上にも書かれているように、拷問はブッシュ政権時代たし、イラク侵略もブッシュ時代。

自分で言ってて苦しくないですか。

ましまさんのエントリ、今年の3月まで読みました。
中国政府に対する批判、と言うか反論っぽいのは一つだけありました。
ただその中でも、習近平に「習さん」と親しげに書いてありましたね。

「アメリカ嫌い、中国大好き」、って言えばいいと思いますが、そんなに抵抗ありますかね。

投稿: makoto | 2015年1月 2日 (金) 18時47分

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