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2014年11月

2014年11月30日 (日)

自衛隊スマホ論

2008_031900021 次のテーマにすこし時間がかかりそうなので、つなぎに。右の写真は、5年半前に「プラグ&プレー」と題したエントリーで掲載したものだ。

 記事の内容は、プラグ&プレーというのは軍事用語で、米第7艦隊の空母が単独で実戦に赴くということはなく、例えば海上自衛隊の駆逐艦が警備につくなど、即応体制がとれるよう共同訓練でも実施される。などといったことを書いた。

 そうすると、塾頭愛用のパソコンが単体ではフルに機能を発揮しないが、USBでプリンタやマウスなど周辺機器をつなぐ(今はカメラや外付ハードディスクも加わった)ことにより即応体制がとれるということだなと理解した。事実、IT用語でもあるらしい。

 外付ハードディスクで能力はアップしたが、単体では役に立たない。

 そうだ、自衛隊はなにも米空母のお供専用でなく、今はやりの格安スマホにしたらどうだろ。もっとも塾頭はそれを持っていないが……。

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2014年11月28日 (金)

戦争できる国にしたい皆さんへ

 前々回、24日付の「アベノミックス」でいただいたコメントのなかに、こういった表現がありました。

国と国との関係はぎりぎり最後の最後は軍事力がモノをいうのですよ。

 これで、まず思い出したのがクラウゼヴィッツの『戦争論』です。

戦争とは政治的行為の連続体であり、この政治との関係によって戦争はその大きさや激しさが左右される

 軍人教育に使われたり、戦争について論ずる場合必ず引用されると言っていいほど有名な言葉で、「政治の行きつく先は戦争により解決」といったとらえられ方もされます。しかしこれは、1830年、ナポレオンの頃の戦争の話で、今はそれを額面通り受け取る人はいません。

 しかし、その思想は長く引き継がれ、100年前の第一次世界大戦まで帝国主義戦争の中で生きてきました。

 その次に思い出した言葉は「パワーポリテスク」です。塾頭はこれを、軍事力の強さで相手国、または勢力を屈服または譲歩させようとする政策だと解釈しています。これは比較的新しい言葉で、冷戦下の核開発競争やパワーバランスにより平和が保たれるという考えに通じます。

 しかしここ10年ほどのうちに、これもすたれてきたように思います。だからといってなくなったとも言えません。米ソの超大国意識が捨てきれない一部の人が、アメリカにもロシアにもいます。国では北朝鮮や中国が依然としてこのロジックに取りつかれているといえましょう。

 米、ロ、中国は国連の常任理事国で責任があります。加盟国増加の中で国際世論を気にせず、強ければ、または核兵器を持っていれば勝てる戦争はなくなったのです。これは、ネットによる情報網の発達が寄与しているかも知れません。冷戦の解消やイラク戦争の結末は、国連の立場を強くした一面がありそうです。

 最後に世界で最も貴重な文献のひとつ、日本国憲法第九条第一項をあげておきましょう。

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

 はっきり、戦争を国の権利であるという考えを否定しています。これを、GHQから押し付けられたものと誤解している人が結構多いと思いますが、第一次世界大戦後の1928年(昭和3年)にパリで締結した「不戦条約」に基づいています。リードしたアメリカをはじめ、日、英、仏などが調印し、その後ソ連など多くの国が参加しました。

 それにもかかわらず第2次大戦が起こってしまいました。不戦条約を補強する形でできたのが、現在の国連憲章であり、その機関が国連となりました。その国連さえ平和に十分寄与できなかったことはご承知の通りです。

 さて、現在「日本を戦争ができる国に」などと思っているみなさん、九条第一項の文言は、自民党案でも表現を和らげただけで変わっていないのをご存知ですか。今年は第一次大戦開始から100年目です。世界は「戦争ができる国」より、「戦争が起こさないようにする国」として日本に貢献してもらいたいはずです。

 塾頭は、自衛力が高くなることは賛成です。日米同盟があり、集団的自衛権を表面に立てれば世界一の強い国になれると思っているみなさん。アメリカの本音は違います。アメリカの軍事予算を一部肩代わりしてもらい、アメリカ軍人にかわって血を流す人が増えれば、なにも断ることはない、というものでしょう。しかし、それを表立っては言えませんよねえ。

 安倍さんはどう思っているのでしょうか。「積極的平和主義」がこれと違うものだということは分かりますが、マニフェストにはありません。平和主義詐欺ではないようにしてもらいたいものです。

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2014年11月27日 (木)

辺野古隠し全盛

 衆院選を前に各党公約要約なるものが続々と発表されている。沖縄県知事選で県民が普天の基地辺野古移転を明確に反対する意志表示をしたばかりだ。衆院選ではこの民意をどう反映させるのか、日本の民主主義にとって重大な問題なのに、なぜか争点からはずしているように見える。

 ところが自民党公約案は、アべノミクスとは別建てで明細300項目を立て、そのひとつとして「普天間基地の辺野古移転推進」を掲げた。しかし、次のような「辺野古隠し」とも思えるような報道(産経ニュース)もある。

 22日朝、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古で異変が起きた。

 移設に向けた海上調査への妨害を排除するための海上保安庁のゴムボートを係留する浮桟橋は撤去され、ボートも陸揚げされた。

 8月に始まった海上調査は台風などの影響で9月に中断したが、11月19日に浮桟橋を再設置し、近く調査再開の予定だった。それが、わずか3日で再び中断に追い込まれた。

 普天間飛行場の県外移設を掲げて政権交代した民主党は迷走したあげく野党に陥落。平成24年12月にその後を受け継いだ首相は、沖縄県の仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事の信頼を得て、昨年12月に辺野古の埋め立て承認を取りつけた。これで移設計画は最大の難関を越え、来秋の埋め立て着工も見えてきた。

 にもかかわらず、首相が海上調査を再中断したのは、沖縄で吹き荒れる逆風の強さを知ったからだ。調査を再開すれば県民の反発を招き、衆院選に悪影響を及ぼしかねない。この2年間、辺野古移設に向け、着々とコマを進めてきた首相にとって、これが初めての譲歩となった。

 ひどいのは民主党だ。『赤旗』には、「民主の公約は辺野古移転賛成」という趣旨の記事がある。そこで、民主党の公式サイトをpdfファイルまで行って丹念に探したが、「在日米軍再編に関する日米合意を着実に実施し」という一項以外、塾頭は辺野古の3文字を見つけることができなかった。鳩山迷走以来の公約違反を引きずるだけで、視界不良のまま、まるで進歩がない。

 維新は、「合意可能な基地移設の包括的解決を目指して日米が沖縄と対話を重ねる」である。同党は、道州制が目玉である。「地方自治体や住民の発意により多様な制度設計を可能とする」というメニューもある。

 前段の「日米は……」が主語で、「沖縄と対話……」というくだり、まるで沖縄は日本に入っていない外国のような書きぶりだ。公約の本版では多分?訂正するに違いない。しかし同党立党の精神にそって「日本政府と沖縄県はアメリカと対話を重ねる」の間違いだったとはしないだろう。

 
 その他は公明を含め調べていないが、社共を除いては、沖縄の民意を政治に生かすような政策を持っているとは思えない。工事をこのまま進めるようなことになれば、イギリスのスコットランドのようなことにもなりかねない。そういったことに、マスコミを含め無関心すぎるのではないか。

【追記】

28日付新聞で、生活の党が「辺野古移転中止」を公約に掲げていることがわかった。

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2014年11月24日 (月)

アベのミックス

 今度の総選挙は「アベノミクス選挙」といわれます。アメリカの元大統領レーガンとその経済政策・エコノミクスをつなぎ合わせた造語、レーガノミクスからきたのでしょうが、発音上はアべコノミクスととなるはずで、アベノミクスにはなりません。自らの名前を織り込んで「安倍の」と何度も声高に叫ぶ姿は、我田引水とはいえ立派?なものです。

 経済学者の議論を聞いていても、どうも経済学政策として成功するかどうかは怪しいもののようです。それより、選挙で足場を固め、原発新設・再稼働、特定秘密保護法案、集団的自衛権閣議決定、辺野古基地増設強行、愛国心教育、そして自衛隊を軍隊とする憲法改正、そういった方向付けをする、安倍首相のウオー・ミックスとか安倍好みクス政策と言った方が合っていそうです。

 反戦塾がそれらに反対・抵抗するのは、すべてが「戦争」につながっているからです。原発は、福島事故が起きる前から、核関連技術や研究が「機微技術(軍事機密に属する技術)」に関連しアメリカの核政策と水面下の連携があるとされてきました。政権が容易に脱原発を言えない理由のようです。

 その他のことも戦前の治安維持法、日独伊三国同盟、皇民化教育などを思い出させます。それらがどれだけ日本国民をひどい目にあわせてきたか、塾頭は身に染みて知っているからです。話し合いより、憎しみ合い殺し合う昔の世界がいいと思う人はいないでしょう。

 そういう人は、安倍自民党に票を投じないようにしてください。

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2014年11月22日 (土)

子宝

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 連日繰り返される子殺しのニュース。いらいらしただけで、わが子の命を残虐にも絶つ。
  昔の日本。幼い命への追憶がどれほどのものだったのか、地蔵の表情から読み取れる。Dscf4376


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2014年11月21日 (金)

「平和主義」詐欺

 我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。

 自民党の憲法改正草案前文である。塾頭はこの草案の文章が至って未熟であることをかねてから指摘している。太字の部分「平和主義」は、誰の主義なのか、どういう意味なのか、自民党に聞けばいいのだが、あなたはわかりますか?。

 そこで、『広辞苑』を開いてみた。

しゅ-ぎ【主義】(Principleの福地源一郎による訳語)①思想・学説などにおける明確な一つの立場。イズム。「自然-」「マルクス-」②特定の制度・体制または態度。[資本-]「民主-」③常々持っている意見・主張。「事なかれ-」「肉は食わない-だ」-・しゃ【主義者】一定の主義を持つている人。かつて、俗に社会主義者・共産主義者・無政府主義者などを指した。

へいわ-主義【平和主義】(Pacifism)①平和を理想として一切を律する思想上・行動上の立場。②狭義には一切の戦争(民族解放戦争などをも含めて)を悪として否定する立場。「絶対-」

 塾頭の常識とそう違いはない。すると、たいした意味もなく「肉は食わない主義」のようにただ飾りにつけただけなのか。それではあまりにも軽率・不謹慎の極みだ。「いやそんなことはあるまい」と思い返し、若手学者・松元雅和が書いた『平和主義とは何か』という本を買ってきた。

 しかし、政治哲学として言葉の意味を分析した学術書なので、自民党案にある意味は分からずじまい。ただ、広辞苑の「平和主義」にある2分類が①「平和優先主義」②「絶対平和主義」として紹介されていた。

 ②は、クエーカー教徒のような、宗教的信条か、ガンジーの無抵抗主義に通じるもののようでWikipediaなどはそれをメインに解説している。塾頭など、自衛隊の専守防衛を認めるのは①に含まれるのであろう。

  平和優先主義といっても、現在の世界では「正しい戦争」と「不正な戦争」を区別して判断し、正しい戦争には買ってでも加わらなければならないという風潮が軍事大国などにある。自衛のためなら、すべてが「正しい戦争」になる。

 太平洋戦争は、日本が自衛のためであればアメリカも自衛のためである。近代になって、「自衛」を掲げなかった戦争は1件もないと言っていいだろう。フォークランド紛争でも、湾岸戦争でも侵略者に「自衛」の口実が成り立たないわけではない。

 国連安保理が拒否権にあい機能不全になっているという非難は当たらない。むしろ、平和主義に立てばこそ、軽率に「正しい戦争」のお墨付きを大国に与えることができないでいるのだ。つまり正常に機能していればこその結論だ。

 極論すればこうなる。国連常任理事国に「平和主義」はない。米英仏ソ、国連結成後何度も戦争で手が汚れている。また、中国も拡張主義的軍備拡張に余念がない。東大名誉教授の油井大三郎はアメリカを「好戦の共和国」と断じているほどだ。

 そのアメリカと、軍事同盟上の集団的自衛権を容認しようとという安倍内閣である。「平和主義」を唱えるとなると、これはあまりにも見え透いた詐欺というほかないではないか。前掲書では、平和優先主義に軸足を置くにしても、次のような平和への道筋をえがいて見せる。

 非暴力の価値を「最大多数の最大幸福」に帰結させること、つまり「およそいかなる平和も、たとえそれがどれほど正しくないものであろうとも、もっとも正しいとされる戦争よりも善いことは確実である」という16世紀以来存在する思想的淵源に由来している。

 この種の平和主義が「国内的な変革が国際的な協調に繋がる」というアイデアが「民主的平和主義」として発展させることができれば、というのがやや荒っぽい要約ながら、同書の結論となっている。

 日本国憲法9条の精神を生かして、如何なる名目であろうと海外への武力行使は一切行わない、戦争回避のための平和構築に協力を惜しまないという、北欧やニュージーランドなどの有志国連合を盛り立てること、これが当塾が考える「平和主義」だと言っておこう。

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2014年11月20日 (木)

やっぱりね

【新エネルギーより原発】

 次世代原子炉といわれる高温ガス炉について、文部科学省が研究開発を本格化させる。東日本大震災の影響で停止していた試験研究炉「HTTR」(茨城県大洗町)の運転再開に向け、事業主体の日本原子力開発機構は近く、原子力規制員会に安全審査を申請する。

【ブルーリボン】

 北朝鮮による拉致被害者家族事務局長を務める増元照明氏(59)が、次期衆院選に次世代の党公認で宮城2区から出馬することが19日、分かった。

(いずれも「毎日新聞」・東京11/20より)

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2014年11月17日 (月)

沖縄知事選とマスコミ

 沖縄県紙が最高度の関心を示すのは当然だが、沖縄タイムスは深夜にもかかわらず次のような号外を出した。

第12回沖縄県知事選は16日投開票され、無所属の新人で前那覇市長の翁長雄志氏(64)が36万820票を獲得し、初当選を果たした・知事選は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設が最大の争点となり、翁長氏が「辺野古新基地は絶対に造らせない」との立場を主張し、辺野古埋め立てを承認した現職の仲井真弘多氏(75)=自民、次世代推薦=を9万9744票差で破った。得票嶺は50%を超え、普天間の辺野古移設「反対」の民意が明確に示された。投票嶺は64・13%で前回の60・88%を3・25ポイント上回った。

 それに引きかえ、衆議院解散が取りざたされ、沖縄基地の帰趨が大きな争点になるはずのところ、中央マスコミは至って冷静(笑)というか無関心のようにさえ見える。テレビでは唯一BS放送のTBSテレビが開票から3時間の特番を組んで速報したが、あとはいつもの日曜と変らぬ取組だった。

 塾頭は、確定票数を知りたくて5時半に電子版を見たが、沖縄以外では、東京、毎日で見られたほか、朝日、読売では前日からの更新はなかった。確定数はなくても、開票直後すでに判明していた当確で社説は書ける。

 各紙のタイトルは次の通りである。

朝日:沖縄県知事選―辺野古移設は白紙に戻せ
読売:沖縄県知事選 辺野古移設を停滞させるな
毎日:辺野古移設に審判 白紙に戻して再交渉を
日経:いまこそ政府と沖縄は話し合うときだ
産経:沖縄県知事選 政府は粛々と移設前進を

 朝日と毎日は、「白紙に戻せ」で一致している。白紙に戻すはずがないのにこう書くのは、なんとなく”日和見”だ。民主主義擁護のため、これまで言われ続けてきたこと以外に何をなすべきかを突っ込んで論じてほしかった。

 読売は「翁長氏も現実路線に立ち、政府との接点を探ってはどうか」といい、あたかも仲井間路線に回帰せよと言わんばかりで、選挙結果無視が社論とは恐れ入った。沖縄県民愚弄である。産経は「抑止力維持の観点から不可欠であり、見直すことはできない」という俗論と「安全保障に関わる基地移設の行方を決定する権能は、知事にはない」の独断で、立ち止まって考えるということのない同紙「らしい」といえばらしい。

 沖縄の苦悩はまだ続く。翁長氏は、辺野古移転反対を掲げる革新政党以外の本土の各政党支持者からも票を獲得した、自主投票の公明・民主をはじめ、仲井間候補を押した自民の中からの支持は大きい。

 翁長氏が厳しい表情で「沖縄のアイデンティティー確立を目指して戦った」と繰り返す言葉に、本土マスコミはどう答えるのかが見えてこない。

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2014年11月16日 (日)

あたりまえのことだが……

 前回に続けてバックナンバー記事の引用から始めることをご勘弁願いたい。今度は9日付 の「日中韓に風向きの変化が?」からだ。

塾頭は、かねてから現近代だけのことではなく、長い間歴史の中で大陸と日本の間にあって、朝鮮人がさらされた悩みや痛みを理解しなくてはいけないという信念を持っていた。しかし、それを言うと「日本人の同情など受けたくない」と反発を招くこと必定だ。

 ここに、もう一つの引用文を掲げる。

 僕は外国の制度人情風俗を研究するには、その一大条件として国民に対する同情を挙げたい。或程度まではその国民の立場に自己を置くだけの心的弾力が必要だと思ふ。(アメリカ古典文庫『日本人のアメリカ論』研究社出版、所載)

 書いている人は新渡戸稲造、5000円札の肖像にもなった人だ。外国とは韓国・朝鮮、また中国のことではない。明治時代のアメリカ論の中にある。今に見る排外主義や「ヘイトスピーチ」に心を許して恥じることのない政治家の群れ。日本人は100年の間でこんなに劣化してしまったのだろうか。

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2014年11月15日 (土)

命名は「アベノミクス解散」

 2年前の秋は、民主党3人目の野田総理の時代だった。小沢一郎が党を割って党政が衰え、過半数ぎりぎりで国会を乗り切らなくてはならない。野党の自民・谷垣総裁からはすでに「近いうちに解散」の言質をとられている。

 昨今と同様、「解散はいつか」という見立てがさわがしかった。実際は11月14日の党首討論で2日後の解散を宣言したわけだが、当塾は10月2日付記事で次のように書いた。

抜き打ち的に早期解散するというシナリオは、即、身投げ解散である。民主党の惨敗は目を覆うようなものとなり、過半数はおろか第2党に止まれれば成功、といった結果になるかもしれない

 事実、そんな結果になった。今の状況で年内に選挙が行われたらどうなるだろう。有力な政治ブログや評論家などは、野党の選挙協力がなければ与党過半数を打破できない、とするものが多い。

 党内のまとまりのなさで自壊した民主に、政治理念もバラバラで分裂・野合がめまぐるしい保守系1ケタ野党、維新・みんな・次世代・生活など、党勢マイナスの党をいくら足してもマイナスが増えるだけでプラスにはならない。

 選挙協力というのは、最低限の政策協定ができ、自公のように相手の党候補者に投票することで確実な反対給付が得られ、また機能する組織力が発揮されて成り立つものだ。塾頭の発想は、「まず、野党の無残な惨敗は免れない」ということになる。

 安倍首相の解散権行使を「大義名分がない」とする批判は多い。上記の野党連合も、消費税アップの時期・方法や雇用・財政などに触れる程度である。すっかり安倍首相のペースにはまってしまった。

 塾頭が安倍首相の立場であれば、この解散を名づけて「アベノミクス解散」とするだろう。「郵政民営化――するかしないか」と叫んだ小泉首相の解散を思い出す。庶民にとってはそれがプラスなのかマイナスなのかよくわからない。

 野党連合も反対の勘所がつかめない。庶民はアベノミクスが成功すれば日本がよくなるように感じだす。それならば強力な与党にそれを託した方がいいという選択をする。具体的な成果もないのに、やたら海外訪問をする。なにか、それが、外交もうまくいっているというイメージづくりに役立っていることもある。

 社共をのぞいて、特定秘密保護法、集団的自衛権、原発再稼働、沖縄米軍基地、憲法、靖国参拝など、日本の将来にかかわる重要課題は、どこへかすっ飛んでしまった。塾頭は、何十年ぶりかで社共に絶望票を投じようかな――とも考えている。

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2014年11月13日 (木)

「道徳」より「修身」の方がまし

 小中学校の「道徳」が教科外活動から「特別の教科」に格上げされることが決まった。「道徳」や「愛国心」はこの十数年、右派内閣の誕生を機にたびたび議論の的になっていたようだ。

 ”塾”を名乗るからには、「教育問題は全く素人で……」という言い訳は通らない。そこでちょっと一言あってしかるべきか。一体「道徳」とは何だろう。塾頭の感じからすると、「道」も「徳」も中国の儒教、つまり孔孟の教えに端を発する。

 王たる者、道を尊び徳を積まなければならない。また臣は礼を尽くし忠節を第一とする。個人というより国や王のための規範だ。英語のモラルや倫理の方がよさそうだが、それではちょっと中身がわかりにくい。

 日本語の「しつけ」「たしなみ」をしっかり身につけるということなら反対の理由はない。英語でいえばマナーだ。「愛国心」とセットになる「道徳」は、どうもうさんくさい。それならば一層のこと、塾頭、子供の頃の「修身」という言葉の方がまだいい。

 「修身」の本来の意味は、自分の行いを正し、身をおさめととのえること(『広辞苑』)で国家的規範ではなかったはず。あくまでも、個人中心だったものを、教育勅語が「一旦緩急あれば義勇公に奉じ」とごっちゃにしてしまったのが、戦前の「修身」だったのだ。

 「道徳」という教科を画策したのは、文科相の諮問機関・中央科学審議会(中教審)だ。委員の任期は2年。安倍首相はその交代時期に、お友達・桜井よしこ委員を参加させた。有識者ではなく友色者である。

 桜井女史は、張作霖謀殺事件を「ソ連の諜報機関による陰謀」などといって、日本陸軍の大陸侵略を疑問視、田原総一郎をあきれさせた人である。右翼論客の中でも、耳を傾けさせる意見を持つ人もいるが、この人にとってはまず「修身」が必要だ。

 安倍シフトで、子どもにウソや偏見をを押し付けることだけは、願い下げにしてほしい。

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2014年11月11日 (火)

花のない月

Dscf4366_2 「任天堂」といえば、塾頭世代の第一ヒントはゲームソフトでなく「花札」だ。毎月が花の絵で表現される。その中で8月の「ぼうず」と11月の「しぐれ」だけは花の絵がない。10月は「もみじ」で、花ではないが色あざやかだ。

 今咲いている花は?と思って外に出た。「まだまだ盛りだよ」と咲き誇っているのは、コスモスだ。その名からしても、古来の日本の花ではなく外来植物であろう。しかし、花言葉や季語、野生のものまで含めてすっかり日本の風土にとけ込んでおり、「在日」だとか「特権」だなどという人はない。

 考えてみると、アメリカシロヒトリやセアカコケグモなどを「侵略的外来種」として忌み嫌うことはあるが、日本にあるほとんどの花や愛玩動植物などを含め、日本固有のものなどほとんどないと言ってもいいのではないか。

 もうひとつ、花のない話。日中首脳会談だ。新聞報道やTVの映像で両首脳が握手する場面などを見て、多くのひとは「なんと花のない表情だろう」と感じているだろう。当局や外交専門家は、国交正常化の第一歩として成果を上げた、などと解説しているが……。Dscf4371_2

 庶民は専門的なことはわからないが表情の細かいところを見て判断する。あれは、久しく会えなかったひととめぐり合い、またその客を迎える顔ではない。庶民でも社交辞令として笑顔を交わす程度のことはする。

 「大人(たいじん)」というのは、度量のある人、見識の優れた人、尊敬される人といった、本来は古代からある中国語だ。「おとな」という日本語の読みもそこからきている。習近平国家主席の風采も顔もそれからは程遠い。

 肌で感ずる庶民感覚からすると、両国にとって明らかにマイナスの光景だった。同じ日の新聞にこんな要旨の週刊誌の広告が躍っている。「ヘイトスピーチ著書に寄せられた首相からのベタ褒め推薦文、在特会同調疑惑も浮上……」。

 当塾前回記事の最後に書いた結論、会談は”「毒をもって毒を制する」程度で終わるだろう。それも成功への道筋は程遠く、起点になれるかどうかもおぼつかない”。それがどうか「庶民の誤解」であってほしいものだ。

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2014年11月 9日 (日)

日中韓に風向きの変化が?

 日中首脳会談が行われる見通しとなったことに関し、両政府は7日、4項目の合意文書を発表した。合意した内容は、次のようなものである。

 (1)日中の戦略的互恵関係を発展させていく(2)歴史を直視し、両国関係に影響する政治的困難を克服することで若干の認識の一致をみた(3)尖閣諸島など東シナ海の海域で近年緊張状態が生じていることに異なる見解を有していると認識し、対話と協議を通じて、危機管理メカニズムを構築し、不測の事態を回避する(4)政治・外交・安保対話を徐々に再開し、政治的相互信頼関係の構築に努める。(NHK)

 これらに関し、対日強硬姿勢で足並みをそろえていた中国と韓国のマスコミの風向きに明らかな変化と違いが見られる。中国はトップニュースで合意を伝えた。その内容は、緊張緩和を評価するものの、これを日本側の譲歩で中国外交の勝利としている。ただ、両首脳の会談については直接触れず、「会見」はあるものの「会談」ではない、という苦しい言い訳をしている。

 一方、韓国は日本などの報道を引用するだけで、最近の関心は「独島(竹島)入島支援センター」の建設保留措置に向いている。それは、全く韓国政府の外交政策の後退であり、敗北感さえただよわせたものだ。 

 有力各紙の社説も、韓国政府への不信感は共通しており、朝鮮日報の8日付社説は、「韓日協力委」決議文すら出せない現状、と題して最後をこうくくっている。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/11/08/2014110800554.html

日本政府報道官に当たる菅義偉官房長官は5日、韓国政府が独島(日本名:竹島)入島支援センターの建設を中止したことについて「(日本は)冷静で平和的に紛争を解決する考えを伝えてきた。そういう意味で韓国側が判断したのでは」と述べた。
韓国政府の決定がどのような苦悩や考慮の末に下されたのかをきちんと確かめることないまま、まるで戦闘に勝利したかのように語れるなら、安倍内閣の程度が知れるというものだ。本当に韓日関係を元に戻すのが難しい所まで追い込もうとしているのか、問わざるを得ない。

 日本への攻撃的表現はそのままだが、要は「ちょっとは、こっちのことも考えてよ」といっているようで、中身はこのところ急墜している朴槿恵大統領の人気をどう立て直すのか。朝日新聞誤報問題などもあって、従軍慰安婦だけでは神通力を保てなくなった、それこそ「苦悩や考慮」があったのだろう。

 実は当塾で、鳩山内閣が成立した頃、それまでにあった「中国・朝鮮」というカテゴリを、折にふれ紹介してきた欧州共同体になぞらえ、民主党公約への期待も込めて「東アジア共同体」というカテゴリに変えた。しかし、沖縄の普天間基地移転先問題などで同内閣が崩壊すると、急にその機運が遠ざかり、同時に中国・韓国との関係も悪化の一途をたどる。

 アメリカが鳩山を敬遠したのは、普天間問題ではなく、仮に日中韓でECのようなものができたら、アメリカの世界における経済の主導権が完全に脅かされる、その芽は小さいうちに摘んでおきたいからだ、という説がある。

 日米同盟と東アジア共同体が併存できない理由はないが、アメリカにとってはユーローのアジア版のようなものができれば、ドルが世界通貨としての地位を保てなくなるという危機意識を持つのは当然だろう。

 中国がそれを知らないわけがない。急成長に陰りが見えれば、やはり日中韓のトータルなネットワークを考えたくなる。それを誰が主導するのか。欧州は、チャーチルの提唱が功を奏したが、今のところアジアに求心力となるべき大政治家はいない。

 そして、韓国大統領は3国のうちで最も遠いところにいるという評価になるのだ。最近、潘基文(パン・ギムン)事務総長を次期大統領候補に、という動きがあるという。普通なら、ガセネタとして一笑に付してしまうのだが、大新聞の社説(中央日報11/6)に載るほどだから噂の範囲を超えている。

 塾頭は、かねてから現近代だけのことではなく、長い間歴史の中で大陸と日本の間にあって、朝鮮人がさらされた悩みや痛みを理解しなくてはいけないという信念を持っていた。しかし、それを言うと「日本人の同情など受けたくない」と反発を招くこと必定だ。

  在特会やネトウヨに受けるような政治家が日本を代表するようでは、日本もまたその求心力になれる政治家が育つわけがない。安倍首相の功績は、北朝鮮にしろロシアにしろ「毒をもって毒を制する」程度で終わるだろう。それも成功への道筋は程遠く、起点になれるかどうかもおぼつかない。

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2014年11月 7日 (金)

米共和党勝利は日本にとって……

 アメリカ議会の中間選挙は、共和党の大勝に終わった。塾頭は、これまでブッシュ・J時代の対日強圧姿勢で、イラクなどに自衛隊派遣やむなきに至った経緯を見てるだけに、オバマ・民主党が勝てばいいな、と内心考えていた。

 それが、上下両院とも共和党が過半数。リベラル系諸兄姉も、さぞかしガッカリしたことと思う。ところで、日本にどう影響するんだろう、ということを2、3日考えていたがよくわからない。それが、どうやらたいして影響ない。むしろ、安倍首相などタカ派軍団にはマイナスかも知れないと思うようになってきた。

 最初は、ユニラテラリズムとかパスクアメリカーナなどといった、アメリカ一国主義、パトリオット(愛国者)至上主義か復活するのではないかという心配だった。もう一つ、国内の銃規制が後退し、防御自己責任指向が強まることになるのではないか、という考えもあった。

 すると、戦争の種がウクライナとイスラム国にあるので、それをより拡大する?――。ウクライナはアメリカはNATOの盟主としてひとり突っ張っているが、他の欧州各国は経済への悪影響に悩んでおり一刻も早い円満解決を望んでいる。

 昔のような「世界の労働者よ!!」という国際共産主義で、革命の輸出があるなどと信じている石頭もそうはあるまい。結局、米国内向け選挙対策としてのポーズに過ぎなかったのではないか。アメリカの共和党は右翼っぽいのもいるが、健全な保守を凌駕するほどいるわけではない。

 むしろ、アメリカとしては、妥協のための接点を探ることになるのではないか。イスラム国の方は、自由と民主主義の押し売りが見事に失敗した現象そのものである。それも、同じキリスト教徒が多い欧州各国の方では、現国境を決めたという「身から出たさび」もあり乗り気になれない要素がある。

 アメリカとしても、空爆強化以上に戦線拡大するには、ウサマビンラディンとか、大量破壊兵器とかのような名目が不足しており、イスラム国のイスラエル侵攻でもない限り、外交や防衛を主管するオバマがどう采配を振るうのかにかかっている。

 
  B1vymwjccaamdtm1_3次の「自己責任論」だが、日本の集団的自衛権容認政策について、「費用分担は歓迎するけど、勝手に抑止力にされるのはねえー」という議論になりそうだ。民主党以上に熱烈歓迎なると考えるのは、ぬか喜びになるのかも知れない。(写真・陸自ツイッターより)

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2014年11月 5日 (水)

逸ノ城は怪物?

Dscf4315 写真は同じ新聞にのったそれぞれ別の面(「毎日」11/5)の見出しである。上は上川陽子法相が就任記者会見で使った「他山の石」発言の各紙の扱いや、誤用を論じたもの。Dscf4313

 

下は、見ての通り。誤用でないにしろ「怪物」はないんじゃないの。

『広辞苑』↓

かい-ぶつ【怪物】①怪しい物。ばけもの。性質・行動などの測り難く、力量の衆にすぐれた人。

 髪の毛をかき集め、ようやくちょんまげが頭に乗って照れている21歳。記事には、マスコミ出演などがストレスとなり帯状発疹を患って、体調は最悪のように書いてある。

 「怪物」扱いしたマスコミのせいじゃないの?。いずれにしろ「怪物」は不適切でしょう。

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2014年11月 4日 (火)

高砂駅

 久しぶりで「男はつらいよ」シリーズの本拠地・柴又に行って見たくなり、京成電鉄に乗った。上野方面からは、かつて柴又駅がある金町行直通電車があったが、たいていは高砂駅で支線乗換となる。降りたホームの反対側から短い編成で発車する。

 降りたらどうも前と様子が違っており、金町線は5番線とある。階段を昇らなければ行けない構造だ。すると出口に向かう改札口しかない。駅員に聞くと5番線はそこを出ないと行けないという。 

 出てもわからないので、再び駅員に聞く。するとその先にある別の改札口をもう一度通らないと行けないことが分かった。同じ会社線の乗り換えで、2度も改札口を通させるなど聞いたことがない。

 しかも、この駅は北総鉄道など他社線も発着するが、その方は、改札なしだ。金町線は高砂の次が柴又駅で、駅前やホームや電車はたびたびロケに使われたので、ご記憶の方も多いと思う。高砂乗り換えを含め、その風情は郊外電車そのもののだった。

 帰りもそこを使う。異様に高い新ホームから2度改札を通って今度は成田方向に行く。途中にあった、電光掲示板で快速成田行の次が普通津田沼行とありそれに乗るつもりで階段を下りた。

 すると、普通津田沼行と表示された電車が待っており、それに乗って腰かけた。するとまもなく、反対側ホームに同じ普通津田沼行表示の電車が到着した。変だぞ、と思って降りたのがよかった。

 乗っていた電車はいつの間にか快速電車に表示が変わっている。これは詐欺だ。そのまま乗っていれば、降車駅を通過されるところだった。この駅は、6方向へ行く電車が交錯し、その上各駅停車ら快速・急行・特急・成田空港特急など、プロ級の知識がないと使いこなせない。

 なのに掲示は不親切で、駅員もすくない。ひなびた地元密着型の郊外電車がどうしてこうなってしまったのだろう。塾頭の思うところ、都心・成田空港・羽田空港間や、遠距離通銀客確保を目的とした企業間競争の激化だ。

 いやでも利用せざるを得ない地元住民は二の次、利益優先策としかうつらない。社会の公器という言葉が、あらゆる方面で手の届かないところへ行ってしまうようなさびしい気がした。寅さんなら何んというだろう。

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2014年11月 2日 (日)

安倍・自民流”グローバル”

 当塾もそうだが、ブログでは安倍首相をボクチャンとか、アベッチなどと幼児扱いして揶揄することが多い。決して褒めたことではないが、個人のブチ切れ癖や、練度が低くすき間だらけの政策強行、お友達人事などを見るとどうしてもそうなる。

 子どもが英語を覚えると、なにかにつけその言葉を使いたがる。それがかっこよくて中身の吟味もせずに相手が信用してくれると思い込む。今回は「グローバル」という言葉をあげてみよう。これは、安倍首相の発明ではなく小泉郵政改革のころから、主に経済政策で使われてきた。

 それを言えば成功すると思ったのか、先月8日に公表された「日米防衛協力の指針」(ガイドライン)改訂作業の中間報告を見ると、これまでになかった「グローバル」という言葉が5回もでてくる。例えば、日米同盟のグローバルな性質とか、自衛隊による米軍支援を「グローバル」(世界的に←塾頭)に広げ、支援内容も拡大、などといったあんばいだ。

 アメリカは、せっかく増大する戦費を分担しようと言ってくるのだから、断ることはない。イスラム国も空爆だけで勝てる見込みはない、ベトナムでも北爆では勝てず負けてしまった。本当は「中東のことは中東で勝手にやってくれ」と言いたいところだが、中間選挙も迫っていることだし「弱腰」といわれないよう最低限度は戦わなければならないのだ。

 しかし、「あまりおせっかいなことはしてほしくない」と内心思っても、口には出せない。他の国は、どこを見てもテロ攻撃を警戒して、口先ではともかくなんとなく及び腰だ。安全保障についていえば、世界は、日本のいう「グローバリズム」と逆方向に動いているのではないか。

 それ以外のTPP、環境問題などに他の分野では、塾頭も原則的に大いに促進すべき点あり、と考えている。そこで、安倍・自民流の「グローバル」発想の矛盾を同党改憲案で示し、自主性が乏しい政策の幼稚さを、問うことにしよう。

☆戦争を防止し、平和と人権を追求する世界・人類に向けた憲法。
☆特殊な国家観をうたい、日本だけに通用する自己完結型の憲法。
 さてグローバルは、どっちでしょう?。

【現行憲法】
(前文)
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

【自民党憲法改正草案】
(前文)
日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。

我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。

日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。

我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる。

日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。

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2014年11月 1日 (土)

中国漁船の横行

 小笠原から伊豆諸島にかけて、中国漁船が200余隻も押し寄せ、サンゴを乱獲している。大半が領海内に入り、島から目視できるところまで来ているという。こういった集団的不法行為は日本だけでなく、韓国では激しい抗争でけが人を生み、ベトナム沖でもリグ設置をめぐって衝突が繰り返された。

 それにしても、中国船は以前からそうだが、どうしてああ錆びだらけで汚いのだろうか。塾頭の経験によると漁船以外、タンカーなどでもそうだ。日本は神話の時代から船は神の乗り物で霊界と連絡する尊い乗り物だ。

 進水式の祈りに始まり、航海の安全を船に託す心遣いは続く。個人所有の漁船でもペンキを厚く塗り重ね、錆びだらけの船を海に出すようなことはしない。日中関係史にそれなりにたずささわってきた塾頭だが、文化の差、文明の開きを改めて痛感する一事である。

 日本の取締まり当局がサンゴ密漁者を逮捕するケースもあるようだが、1000万円程度の罰金を払わせ、釈放してしまうのだそうだ。再犯で2度捕まったものもいるという。しかし、億単位の利益が見込まれ、日本の法律ではさっぱり犯罪防止にはなっていない。

 日本人は「警察沙汰になる」とか「前科がある」などというと、暴力団員なら勲章になるかも知れないが、普通の人なら避けて通る。中国ではそんなこともないのだろうか。これも文化の違いというか、理解できないところだ。

 サンゴは魚と違って移動ができない。日本に不法入国して、公共の財物を強奪する行為と同じではないか。陸上なら、警官の数を増やし監視カメラを増設して犯罪防止につとめ、再発防止のため再犯には、有期刑を科すなど法整備も必要となるだろう。

 集団的自衛権容認で、イスラム国攻撃に協力させられかねないようになるよりは、この方がよほど国民の平和と安全にとって喫緊の課題である。

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