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2014年10月 1日 (水)

沖縄知事選、混迷の元凶

 10月に入り、30日の沖縄県知事選公示へ1カ月を切った。当初名乗りを上げた自民党県連が推す仲井真弘多現知事と、同じ保守系ながら辺野古移転反対を強く打ち出す那覇市長・翁長雄志氏のYes、Noを決める一騎打ちかと思った。

 翁長氏は、市議会自民党議員や共産・社民・連合など革新系も一致してこれを支え、公明は自主投票を考えるなど、名護市長選や県内の政治情勢からみて、翁長氏の絶対有利と伝えられていた。

 そこへ、元郵政民営化担当相の下地幹郎氏が加わった。下地氏の公約は辺野古の問題は県民投票で、というもので、前の2人の決戦で決まるのに「なんで……」という感じがしていた。そしてここに来て、民主党県連代表の喜納昌吉氏が突如名乗りを上げた。

 出馬の理由として、翁長氏は、仲井間知事の辺野古埋め立て認可を取り下げると公約しないから、それを公約とするためにという。喜納氏は沖縄出身の有名なミュージシャンで過去参院議員にも当選していた。

 しかし、民主党本部はかつて鳩山首相の首とひきかえに「すくなくとも県外」という公約を撤回したいきさつがあるため喜納氏の公約を認めるはずがない。喜納氏の方は、「翁長氏の反対には根拠がない。たとえ除名されても反対の立場を貫く」と意気軒高である。

 マスメディアから放逐され、小沢一郎氏をブログで応援したりしている植草一秀氏が早速沖縄に乗り込んで喜納を持ち上げている。これを一番喜んでいるのは、いうまでもなく仲井間陣営である。

 自民党の菅官房長官は、「辺野古沖埋め立てはすでに過去の問題である」と、一見涼しい顔をしている。知事が誰になろうとも、当初計画の変更はないという態度の表明であろう。たしかに、一度認可した埋め立て許可を取り消すとか取り下げるなどということが、法的にできる可能性は薄い。

 民意の決定を理由に裁判に持ち込んでも敗訴になるという弁護士もいる。翁長氏がそれを越えてどう反対を具体化するかが見えないところを突かれた。また、それらに呼応するように、雑誌『WILL』や『正論』などで評論活動を展開する江崎孝氏などによる翁長氏追い落とし活動も活発化している。

 こうなると、スコットランド独立投票を横目に、沖縄独立投票も視野にいれているというう下地氏の路線「沖縄人の将来は沖縄人が決める」という論理が、にわかにまっとう味を増してくるのである。沖縄の知事選がこれ以上混迷の深みに落ち込み、沖縄の人々を翻弄しないよう祈るばかりである。

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コメント

もう一つの注目されている福島県知事選も現職不出馬表明から物凄く複雑になってきました。

それにかこつけたかのようによく解らない候補者が次から次と出て、現在の段階て7人です。

こんなに出るのは、初めてだと思います。

投稿: 玉井人ひろた | 2014年10月 2日 (木) 21時14分

現知事は、福島に多い佐藤姓であることと、原発関連でマスコミ登場回数が多かったことなどで「よくやっておられる」という認識がありました。

後継候補には、現副知事を推挙したとか。自民党本部は対抗馬に勝てる候補が??なので相乗りを模索とか。

あとの候補は知識全くゼロです。

投稿: ましま | 2014年10月 3日 (金) 07時49分

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