« 米、イスラム国打倒へ | トップページ | プーチンの腹のなか »

2014年8月24日 (日)

広島水害に流された沖縄県民行動

 この土曜・日曜のニュースは、広島の大雨による土砂災害一色だった。沖縄の新聞社は、辺野古工事に反対する沖縄県民行動が速報版・号外をだす大ニュースだったが、本土のTVショーでは、塾頭の見る限り、水害ニュース追いやられ一度も取り上げられなかった。

 広島の惨状は、東日本大震災以来の光景がくりひろげられ、心が痛む。犠牲者の冥福を祈り、被害者にお見舞いを申し上げたい。

 塾頭は、3~40年前、宅地開発とか分譲にかかわる仕事をしたことがある。被災者に差しさわりのある発言とあればお詫びするが、以下は塾頭が過去に体験したことである。

 まず、周辺地価より大幅に安いお買い得物件には手をつけない。特にがけ上、がけ下の新造成地は敬遠。階段状造成地に多い切り崩し埋め立てなど異なる土質で平坦にする工法は、地盤が不安定だけではなく、ガス管に電蝕ピンホールができる恐れがある……などである。

 以上、余談に走ったが、沖縄のニューがこういったことでかき消されるのは大問題である、というのが今日のテーマである。これはローカルニュースではない。日本の将来の安全保障を左右する象徴的な情景であり、来年にかけての国内外の政治に大きな影響をもたらす出来事である。無視することは、県民差別と見なされてもやむを得ないのだ。マスコミの猛省をうながしたい。

 沖縄2県紙は、当然今日の社説に取り上げている。中央では朝日新聞1社だけであった。概要をご存知ない方のため、24日付沖縄タイムスの社説から一部を引用しておく。

米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設に反対する「止めよう新基地建設! 8・23県民大行動」が23日に開かれた。

 実行委員会の目標2千人を大きく上回る3600人(主催者発表)が集まり、沖縄防衛局が海底調査を開始して以降、最大規模の反対集会となった。安倍政権は、これをしっかり受け止め、工事をただちに中止すべきだ。

(中略)首相は6月、ボーリング調査について記者団の質問に「しっかりと地元の方々、県民の皆さまに説明していきたい」と述べている。

 ところが辺野古の海で繰り広げられている光景は、この言葉のかけらもない。国は一方的に立ち入りを禁止する制限水域を拡大した。海上保安庁の巡視船やボートで厳重な監視を行い、反対派の市民の乗ったカヌーやボートを力ずくで排除している。22日、カヌーの男性が、海保職員の排除行動によって頸椎(けいつい)捻挫で全治10日のけがを負った。

 憂慮される事態である。

 国は今回のボーリング調査で日米地位協定に基づく刑事特別法の適用も視野に入れているとされる。米軍政下の沖縄では、人々の土地が暴力的に接収された。基地建設のための圧倒的権力の行使が、今なお繰り返されるのは、沖縄に対する構造的差別というほかない。

 「このままでは、そのうち死者もでますよ。沖縄の人は我慢強いかいざとなると強い行動に出る。」こういった地方議会議員の発言を別の番組で見たことがある。今回は、けが人ひとりを出してしまったが、決して死者はだしてもらいたくない。

 抗議活動は一段と強化していただきたい。それを無視して政府は強引に実績づくりを決行するだろう。調査の実績は作られても仕方がない。ただ、死者だけは出さないでほしい。それを乗り越えて11月の知事選には、仲井間候補を圧倒的大差で打ち破る結果をだすよう願ってやまない。

 国民の権利と民主主義が守れるのかどうか、日本もアメリカもそこで正念場に立たされることになる。そして、辺野古を地方の問題として矮小化することが許されるかどうか、次は日本国民全体で判断を下さなければならなくなる時が来る。

|

« 米、イスラム国打倒へ | トップページ | プーチンの腹のなか »

安保」カテゴリの記事

コメント

除染廃棄物を保管する国の中間貯蔵施設の受け入れ問題も大詰めに来ているのですが、報道はちいさいでしょうね。

佐藤知事は受け入れの方針に決まったという報道がなされています(28日に発表の報道もある)が、候補地の大熊町、双葉町の両長は態度を明らかにしていません。

今、除染した表土を入れた袋が劣化し破け始め、時間が無い状態で佐藤知事は強引に受け入れを表明し、辞職し10月の知事選には出ない覚悟を決めているかのようです

投稿: 玉井人ひろた | 2014年8月25日 (月) 20時45分

玉井人ひろた さま
 知事の意向などはどこかの報道で知りました。ただ、「佐藤知事は選挙に出ないかも」は、初耳。ちょっと残念な気もします。

 袋は昨日夕食時に広島災害復旧のTVを見ながら話題にしたばかりです。

「水除けにしていつまでそのままにしておくの?」
「長持ちしないね。袋はすぐに破れる」
「どっから持ってくるの?」
「袋はホームセンターでも売っているし、土は現地調達する」
「なにか福島の凍土作戦みたいね。結局はその場しのぎみたいで役に立たない」

そのあとずーと続く。

投稿: ましま | 2014年8月26日 (火) 07時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/57174737

この記事へのトラックバック一覧です: 広島水害に流された沖縄県民行動:

« 米、イスラム国打倒へ | トップページ | プーチンの腹のなか »