« 69回目終戦記念日 | トップページ | 原発より屁発へ »

2014年8月17日 (日)

情報戦はロシアの勝ち

 ウクライナのマレーシア機撃墜事件から今日で1カ月という。インド洋で行方不明になった旅客機と違って、ボイスレコーダー、フライトレコーダー、機体の残骸など、直接証拠となるようなものはすべて揃っている。

 ところが、真相はいまだに闇の中。国際調査団は今月末に中間報告をまとめるというが、機体の残骸写真など情報機関なら容易に入手可能だろうし、発表されていない傍証を積み上げるだけで真相に近いところが見えてくるはずだ。米・露の情報機関は、すでに真相をつかんでいると塾頭はにらんでいる。毎日新聞(東京8/17)は次のように伝える。

 ウクライナや欧米主要国は、親露派武装集団のロシア製地対空ミサイル「ブク」による攻撃だったとの見方を強めている。今月7日には、マレーシア機の撃墜現場から北西数十キロの地点で、親露派が政府軍の戦闘機ミグ29を撃墜。戦闘機への地対空攻撃は難度が高く、親露派が保有を否定したブクが使われた可能性が高いとみられる。

 対するロシアは海外メディアに反論の声明文を送付。(1)マレーシア機の機首部分の大穴といった破損状況は戦闘機による攻撃の可能性が高い(2)親露派支配地域から地対空ミサイルが発射されたと米国は主張するが、上空の米衛星は弾道ミサイル探知用で対空ミサイル発射の記録は困難−−などとし、ウクライナ軍の攻撃と改めて示唆した。

 さらに、最近では引き続き親ロシア派軍とウクライナ政府軍の戦闘が続き、ロシアの難民向け救援物資の通行が拒否されたとか、一部は入ったとか、また、ロシアの装甲車が国境を越え、撃破されたというウクライナ側発の報道に対し、ロシアは「そんな事実はない。妄想だ」という反論をするなどの情報が入り乱れ、何が本当かわからない。

 ロシアは、直接の当事者であり米・西欧は間接的な伝聞証拠や衛星情報であることから、どうしてもロシアの冷静なコメントの方に重みを感じる。また、アメリカや日本を含む西側には、冷戦までの国際共産主義の膨張政策が依然としてロシアから消えていないという色眼鏡を感じてしまうからだ。

 そういった意味で米露双方の国民がどう観察しているかを見ると、全く反対の現象が示されており、その点で「オバマの負け」が鮮明になっているようだ。

オバマ大統領の支持率が就任以来、最低となった。低迷が止まらない。

 アメリカのNBCテレビとウォール・ストリート・ジャーナル紙が先月30日から今月3日までに行った最新の世論調査で、大統領の仕事ぶりを支持する人は40%と、これまでで最も低くなった一方、不支持は54%と半数を超えた。

 政策別に見てみると、大統領の外交運営を評価するとした人は36%にとどまり、ウクライナや中東など外交政策でのつまずきが政権の求心力を損ねていることがうかがえる。

 秋に控える中間選挙では、上下両院とも野党共和党が多数を占めることになるとの見方が強く、与党民主党内にもオバマ大統領と距離を置く動きも出始めるなど、政権は苦境に立たされている。
(日テレnews)
http://www.news24.jp/articles/2014/08/07/10256698.html
 

【モスクワ=佐々木正明】ロシアでは、マレーシア機撃墜事件を機に、プーチン政権支持の機運がますます高まる一方、反米感情がまるで旧ソ連時代のように強まっている。世論調査で「対米関係が悪化している」と答えた人は、旧ソ連崩壊後最高水準の74%に達した。国内では「欧米の制裁がロシアを団結させた」との指摘も出ている。

 3月のクリミア併合後から高水準だったプーチン氏の支持率は事件後、さらに上昇し、独立系調査機関レバダ・センターの今月の調査によると87%に達した。百貨店ではプーチン大統領を柄にしたTシャツが飛ぶように売れている。

 16日は1999年にプーチン氏が首相に就任し「プーチン時代」が始まった節目の日。主要紙はこの15年間の功績を伝える記事を掲載し、「大統領は国家発展のための力強いエンジンを構築した」とたたえた。

 大半の国民は欧米産農産物を禁輸する政権の対抗措置も支持している。
(msn産経news)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140816/erp14081622540007-n1.htm

|

« 69回目終戦記念日 | トップページ | 原発より屁発へ »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

ロシアがアメリカに情報戦で勝つなど、本来なら新入幕力士が横綱に勝つ以上の大金星なのですが、・・・
ロシアが勝ったと言うよりも、今回はアメリカのオウンゴールですよ。
何故かアメリカとしたことが丸っきり本気度が感じられないのです。
大量破壊兵器疑惑でイラク戦争を始めたブッシュ大統領の時は、インチキでも何でも良いが写真とか書類とかの目に見える物証を出している、
ところが今回はゼロ。
口先だけなのです。
これでは幾ら情報大国のアメリカでも、具体的な物証を出したロシアには勝てない。
この事実はだんだんと日本のマスコミも理解していて、ウクライナがロシア軍装甲車撃破の発表では、『写真が無い』などの胡散臭い事実を報じています。
アメリカの失敗ですが、特に良くないのは、シリア内戦で反政府軍を応援していたことでしょう。
シリアで毒ガスを使用していたのは政府軍では無くて、アルカイダ系の反政府軍だったことは公然の事実なのです。
今回、シリアでアルカイダに拘束された日本人ですが、何と民間軍事会社の経営者を名乗っていたらしい。
これが事実なら処刑は免れないが、実体は無かったとも言われています。
都知事選ではタモ神を応援し、従軍慰安婦の河野談話の見直しを主張していたと言うからお馬鹿なネットウヨさんですね。平和ボケの極みです。

投稿: 宗純 | 2014年8月18日 (月) 14時42分

宗純 さま
コメントありがとうございました。

NHKの集団的自衛権に関する討論番組だった思いますが、出演した鳥越さんに対抗させるつもりだったのでしょう。

若手の学者が、鳥越さんに「クリミアのように、対馬の住民が投票で韓国の領土になりたいという結論をだしたら、国は抵抗もせずそれに従ってもやむを得ないというのですか」と食いついていました。

鳥越さんは「仮定の問題提起には答えられない」といなしていましたが、「その通り。対馬の人が韓国人なのに最近日本の長崎県に入れられ、それを元に戻したいという意向を、それも国際監視団が見守る中平穏のうちに行われた結果であれば」と答えればよかったと思います。

学者と言っても、情報分析ができず、頭脳はネトウヨのレベルだなと思いました。

投稿: ましま | 2014年8月18日 (月) 21時01分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/57104009

この記事へのトラックバック一覧です: 情報戦はロシアの勝ち:

« 69回目終戦記念日 | トップページ | 原発より屁発へ »