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2014年7月20日 (日)

マレーシア機撃墜犯人

 機体は早々と発見されているが、撃墜犯人の追及は、同航空の行方不明機同様迷宮入りになるのではないか、と思ったのが塾頭の最初の印象だった。まず、発射地。可能性のあるのは、ウクライナ・ロシア国内、それに墜落場所に最も近いロシア派武装勢力占拠地である。

 それから、地対空ミサイル(旧ソ連が開発した高性能誘導弾Bukとされる)の所有者も、ウクライナ・ロシアそして、その両国から譲渡・貸与または奪取したロシア派武装勢力の3者ということなるが、発射場所と同様、この場合はあまり大きな意味を持たない。

 問題は、発射ボタンを押したのは誰かである。このミサイル発射には高度な知識・技量が必要で、習得するまで半年程度の訓練が必要と言われる。そうすると、ロシア人かウクライナ人ということになり、決起したばかりのロシア派軍事組織などではない、ということになる。

 ただ、その地域にはロシア人やウクライナが以前から住んでおり、紛争の当事者の一方を支持しようとするエキスパートが潜入している可能性は強い。それが両国の意図を反映して行動したか、といえばノーであろう。
 
 というのは、両国の空域管制体制は、マレーシアの民間機が上空通過を当然把握しているはずだし、それを無視してミサイル発射ボタンを押させるだれけのメリットがあるかといえばまずない。撃墜に激昂した世界は、ロシアにその責任を着せ、武装勢力一掃のためウクライナの強硬手段をに手を貸すことになるだろう。

 諜報機関出身の大統領がいるロシアである。こんな最悪の結果を招く軽率な行動にでるとは考えられない。一方、ウクライナ大統領になったばかりのペトロ・ポロシェンコも、強硬手段に出る口実ができるという点で、自作自演の陰謀を使うメリットが考えられなくもない。

 しかし、同国右翼がねらうような、ロシア人やロシア経済依存一掃は、大統領の願うところではない。それより、かつては日本もアメリカも使った手だが、陰謀が暴露された場合のリアクションは、計り知れないものがある。国が安定しないうちにこのような冒険はしないだろう。

 そうすると、ウクライナ東部の軍事組織にもぐりこんだロシアかウクライナのミサイル取扱いのベテランの手による、ということになる。しかし、ロシア派にとっても民間機撃墜に何のメリットもない。

 ウクライナ各地・モスクワ・ワシントン、欧州各地からの報道を総合すると、どうやらロシア派武装組織の「しまった!」という誤射の可能性が高いようだ。ウクライナでは、対立する両派の内部組織に統制力がなく、やることなすことばらばら、という現象も報じられている。

 ロシアは、ロシア派武装組織を応援する国内の強硬派勢力を抑え込み、ロシアにとって不利であっても、ポロシェンコ大統領の国内安定化に協力せざるを得なくなるだろう。そうすればアメリカに乗じられることもなくなる。プーチンならそれができると信じたい。

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コメント

「イスラエルよ悪を為すな」

釈尊の言葉
「世に母を敬うことは楽しい。また父を敬うことは楽しい。」
「母と父とは子らに対して多大のことをなし、育て、養い、この世を見せてくれた。」
「母、または父が老いて朽ち衰えていくのを養わないで、自らは豊かに暮らす人、これは破滅の道である。」
「親の義務とは、子を悪から遠ざけ、善に入らしめ、技能を習学させ、適当な妻を迎え、適当な時期に相続させることである。」
「子らは、すみかであり、妻は最上の友である。」
「自分よりも愛しいものはない。同様に他の人々にも、自己は愛しい。故に自己を愛するものは、他人を害してはならない。」
「生き物を自ら害すべからず。また他人をして殺さしめてはいけない。また、他の人々が殺害するのを容認してはならない。」
「あらゆる生物にたいして暴力や悩みを与えてはならない。」
「世界はどこも、とどまってはいない。すべての方角も揺れ動いている。私は、安住の地を求め探したが、どこにもなかった。すべて、死や苦しみにとりつかれている所ばかりだった。殺そうとしている人々を見よ。武器をとって打とうとしたことから恐怖が起こった。すべてのものは、燃えている。欲望と怒りと愚かさによって。」
「怨みは怨みをもって止まず。怨みを捨ててのち止む」
「人の価値とは、生まれや身分によるものではなく、清らかな行いによって決まる」

われわれ仏教徒日本人がガザの子どもたちのために日本の国内でできることは?
出先のコンビニから(自宅周辺ではなく)FAX大作戦で駐日イスラエル大使館へFAX送信し、イスラエル大統領と首相宛に「こどもたちを殺す軍事攻撃という悪逆非道をただちにやめなさい」と直に叱責することです。

電話も自宅電話や携帯電話ではなくどこか出先の公衆電話を使って電話しましょう。これらはすべてあなたの個人情報を官憲の探索から守るためです。

文面や話す内容はこの投稿をそのまま用いてすべての文責をこの馬の骨に負わせればよい。

参考「不正選挙FAX大作戦」
http://blog.goo.ne.jp/kill_me_deadly/e/8e8686a084689a150cc62b8ef5980c60
http://blog.goo.ne.jp/kill_me_deadly/e/d7f50162ca9a92dfaaff135d9f7de18a

駐日イスラエル大使館
電話:03-3264-0911(代表)
ファックス: 03-3264-0791

投稿: 通りがけ | 2014年7月20日 (日) 17時08分

死傷者の数をみても、けた違い。ユダヤ教とイスラムの教えは瓜二つといっていいほど似ている。なのになぜ??。

投稿: ましま | 2014年7月20日 (日) 20時27分

可也冷静な分析で、今回のマレーシア機撃墜事件ではロシア側には動機が無いので、撃墜したとすれば標的を間違った重大な過失か、
それとも13年前のウクライナ軍のように、射程300キロの長すぎるミサイルによって、はるか遠くの無関係な民間機を撃墜した事故ですね。
ところがウクライナ側には動機がある。この点を新聞などマスコミは軽視しているのは不思議です。
この場合、矢張り発射場所の特定は重要でしょう。
ところが発射場所の正確な特定が一番大事なのですが、アメリカは『親ロシア派の支配地域だ』と言うだけで、場所については言葉を濁して語らない。
それと、ウクライナとロシアとロシア派武装勢力以外に、もう一つの最も危険な勢力をマスコミでは完璧に無視しているのも不思議で、意識的に抜いているのですよ。
ウクライナの場合、報道されている3者以外にもネオナチ系の国家親衛隊の4者が考えられる。毎日新聞の報道でも隣接する州の財閥である知事が私費で20000人の傭兵組織を編成したと報じているのです。
2月22日の政変では間髪をいれずすぐさますべての知事を入れ替えているのですね。今回の事件にも言えるが、何故かウクライナでわざと騒動が起きるように誘導しているのです。

投稿: 宗純 | 2014年7月21日 (月) 09時47分

コメントありがとうございました。

デモ騒ぎに乗じビル屋上から無差別射撃をしたといわれるウクライナ・ネオナチ。発車ボタンを押した第4の候補として、よほど書こうと思ったんだが、その後情報がパタリと止まつてしまった。

動機としては一番強いものがあり、日本の〇〇神のような指導者がいれば技術には困らない。その辺はどうなんでしょうか?。

投稿: ましま | 2014年7月21日 (月) 12時58分

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