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2014年6月11日 (水)

戦艦ポチョムキン

 映画評論家の故・淀川長治さんをご存知ですか。「知っている」とおっしゃる方は、多分60歳以上。軽妙な語り口とテレビ出演最後のセリフ「さいなら。さいなら。さいなら」と手を振る姿を思い出しますね。

 その淀川さんが、最も感銘を受けた映画は、と問われて「戦艦ポチョムキン」とチャプリンの「黄金狂時代」と答えたそうです。実は今回のテーマは、クリミア半島→ロシア→反乱→避難民という連想から黒海艦隊→戦艦ポチョムキン、そして淀川さんの話になったものです。

 ロシア革命の頃をえがいたものでもちろん無声映画です。くわしくは↓
http://www.ivc-tokyo.co.jp/yodogawa/title/yodo18022.html
今どきの話題にピッタリなので、ぜひテレビなどで再上映してほしいですね。

 塾頭の記憶に残るあらすじは……

 当時ロシア領だつたウクライナの西南端オデッサ港に黒海艦隊が入港する。そこで苛酷な待遇で勤務する水兵たちが、食事に出されたスープを見ると蛆虫が浮いている。怒って厨房に入ると、その他の食材も蛆虫がうようよ。

 あまりにものひどさに我慢の限界に達し、水兵たちは上官にそむいて反乱を起こす。こうして戦艦ポチョムキンを乗っ取り、ほかの僚艦もこれに同調する。この勝利に、ボンと祝砲を一発。

 これを聞いたオデッサ市民は、「すわ戦争」とばかり驚き、わずかな荷物をまとめて避難しようと町は大混乱。その混乱を決定的にしたのが突然現れた狙撃兵。逃げ惑う殺到のなかで、石の階段の上にさしかかり若い婦人の手もとから乳母車がはなれてしまう。

 婦人の悲鳴をよそに、乳母車だけが乳児をのせたまま階段をかけ降っていく、というこの場面が特に有名です。もともとロシア革命20周年の記念に作られた映画だそうですが、塾頭は、暴動、反乱、戦争すべてに鋭い批判をこめた映画だと思います。

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コメント

エイゼンシュタインの『戦艦ポチョムキン』の粗筋では無くて、それはたぶん淀川長春の口から出まかせの解説です。
映画では、ポチョムキン号の水兵の反乱をオデッサ市民が歓迎するが、ロシア軍が力で抑え込む。
有名なオデッサの階段の場面はロシア帝国の兵が市民を虐殺するとのとんでもない場面であり、これをポチョムキン号の水兵たちが艦砲射撃を加えて止める筋書きです。
ところがロシアの大艦隊がポチョムキン号に迫ってくる場面で映画は終わっている。
戦艦ポチョムキンですが日本の天誅組と同じで、結果的には早すぎた反乱なのですね。

投稿: 宗純 | 2014年6月12日 (木) 17時08分

コメントありがとうございました。
見た記憶は確かなものではありません。もっともこの映画は、これが本物だというのはないようです。当初のものは各国により場面がカットされ適当につなぎ合わせたり、あとで付け加えられたり、政治がボロボロにしてしまっているようです。

まあ、見る人の感触、感想でいいのではないでしょうか。それでもなかなかの名作であることには違いなさそうです。時代の一コマに接するだけの価値はありそうです。

投稿: ましま | 2014年6月12日 (木) 17時54分

それにしても根本的な勘違いです。反乱を起こした水兵ですが、捕まれば間違いなく銃殺刑なのです。
そもそもポチョムキン号の反乱では最初に艦長など将校を海に放り込み殺しているのですよ。祝砲など論外。
ところが大昔から陸兵の反乱の例は少ないが、実は水兵たちは上官に不満だと反乱を起こす。アメリカの海兵隊は有名ですが、そもそもの起源は水兵の反乱鎮圧ように最初から陸兵を軍艦に乗船させたもの。
日本軍ですが陸軍の体罰の酷さは有名だったのですが、実は海軍ではそれほどでの無い。比較的ましなのですが、この理由が矢張り海の男(水兵)は気が荒く上官が余りにも酷いと反乱を起こす危険性があると知っていたかららしい。

投稿: 宗純 | 2014年6月17日 (火) 16時01分

さきに書いているように、見た内容は断片的にしか覚えていません。映画そのものはそれぞれの解釈から後に字幕がつけられていますが、統一されているものではないということです。

バックミュージックも別のものが後から作曲演奏されているようです。だから、画面からそれぞれ印象をくみ取ればいいのだと思います。

投稿: ましま | 2014年6月17日 (火) 18時12分

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