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2014年6月 2日 (月)

積極的平和主義の歌

 「積極的平和主義」、この抽象的な正体不明な言葉は一体何なのだろう。毎日新聞の社論は集団的自衛権解釈変更に反対だが、投書欄では公正に賛否両論が載る。「塾」を名乗るからには、両論をよく勉強しなければならない。

 今朝載った集団的自衛権賛成論では、「アジアのリーダー国家としての信頼失墜」させてはならないし、「国民生活を守り、世界平和に貢献する」上でも必要という結論だった。塾頭は、何かどっかで聞いたような気がするなあ、という感じを持った。

 ありました。♪東洋平和の  ためならば 何の命が惜しかろう――。「露営の歌 」といって、昭和12年(1937)年末にでき大変はやった歌だ。それがなんと、その後の8年間で日本人軍民合わせて213万余、戦乱に巻き込まれた中国大陸だけでも1700万の死者が出たとされている。

 そういえばこの歌、♪勝ってくるぞと勇ましく――で始まる1番から歌詞に「死」が入り、2番「命」3番、4番「死」、そして5番も「命」があるなど、まるで人命無視の殺人歌謡ではないか。そもそもアジアのリーダーになろう、などと考え出したのは第一次大戦後である。

 「積極的平和主義」がこの繰り返しではないということを、だれが保障してくれるのだろうか。「露営の歌」は知らない人の方が多いと思う。その歌詞はぜひこちらで↓。
http://www.uta-net.com/song/93695/

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コメント

集団的自衛権に前のめりの安倍晋三首相ですが、眼中にはアメリカはあるが、
自国の安全保障にとって、一番大事な日本の周辺国は見え無い。
韓国の有力紙朝鮮日報のコラムで、今の日本の動きを日清戦争前夜の状態になぞらえて、
『「魚釣り遊び」を再び始めた日本と中国』と
フランスのビゴー(1860-1927)の有名な風刺画を紹介。
朝鮮日報ですが、
『安倍首相は「集団的自衛権」という概念を持ち出し、韓半島有事の際に韓国政府の同意がなくとも武力介入できる可能性を開こうとしている。』と批判しているから驚きだ。
日本人では安倍首相を含めて右翼も左翼も誰一人も、韓国紙が心配しているような、
『韓半島有事の際に韓国政府の同意がなくとも武力介入できる可能性を開こうとしている。』
など、考えたことも無い。
日本と韓国ですが、歴史認識どころか現状認識に大きな隔たりがあるようです。
安倍政権の積極的平和主義など、その際たるもので、韓国から見れば積極的に軍事行使する日本としか思えないでしょう。

投稿: 宗純 | 2014年6月 3日 (火) 11時53分

日清戦争前のポンチ絵もいいが、韓国マスコミなどはイギリスが1885年3月、朝鮮海峡にある巨文島を占拠、要塞を築いて2年も居座った。これは、南下を狙って対馬などにも再々出没するロシア対策です。

朝鮮は宗主国とあおぐ清国だけが頼り。集団的自衛権を発動してもらえると思っていたのでしょうか。

これに日本は、すくなからず危機感を抱きました。そこらのことも、韓国マスコミは国民に知らせてほしいですね。

投稿: ましま | 2014年6月 3日 (火) 16時59分

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基本的にメディアは公論形成には不可欠であるが、「ある事情」によりまったくその機能を失ってしまっている。誤解しているようだが、もともとメディアの独立性であるとか批判性は ... [続きを読む]

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