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2014年5月 2日 (金)

オバマの凋落

 ウクライナのクリミア半島で、独立を問う住民投票がが行われ、95.5%という圧倒的な賛成を得てから1か月半がたった。当塾はその頃、「今回はロシアに応援」という記事を書いた。投票が平穏に行われ、その民意が最優先されるべきと考えたからだ。

 その後、ウクライナ問題は、ロシアと国境を接するウクライナ東部でのロシア派住民による警察や議会などの制圧と、ウクライナ暫定政権側のせめぎ合いに移っている。最新の情報をコピペするとこうなる。

  【ブリュッセル斎藤義彦、ローマ福島良典】ウクライナ暫定政権のトゥルチノフ大統領代行は4月30日、「東部の一部で支配権を失っている」と初めて公式に認めた。大統領代行は今後の暫定政権の役割は、親露派武装勢力の勢力圏拡大を抑えることだと語り、親露派武装勢力の強制排除を行う方針を事実上、撤回した。暫定政権は、今月25日に行う大統領選挙で、国の統一を問う国民投票を行う方針を決め、親露派との和解を模索している。

 大統領代行は、支配権を失った理由として警察など治安機関が能力を失った点を挙げた。29日から30日にかけて東部のルガンスク、ドネツクの2州で新たに庁舎を占拠された際、警察はほとんど阻止できなかった。また、占拠された庁舎で働いていた職員らは「暫定政権から地方政府への支援はほとんどない状態だ」と欧米メディアに語っている。

 暫定政権は25日の国民投票で、国の統一を維持するかどうかを問う方針を決めたが、多数を占める西部のウクライナ人が統一維持に賛成するのは確実だ。分離独立を目指す親露派のガス抜きを狙ったとみられる。

 一方、ロシアのプーチン大統領は4月30日、キャメロン英首相、イタリアのレンツィ首相と電話協議し、暴力の自制などを定めた同17日のジュネーブでの外相級4者協議の合意を守ることで合意し、平和的解決で一致した。

 また、親露派に拘束されている全欧安保協力機構(OSCE)の人質問題について、ロシアのラブロフ外相は30日、人質解放を「ウクライナの市民に命令することはできない」と述べるなど従来どおり、「ロシアは親露派と無関係」との立場を堅持した。ロシアはソフト路線で欧米に寄り添う姿勢を見せながら、親露派に占拠都市を拡大させ、事実上の占領状態を拡大する方針に転じた疑いもある。
         (2014年05月01日 毎日新聞東京夕刊)

 その一方で、ロシアの軍事的圧力に対するアメリカのヒステリックな制裁キャンペーンが続いている。しかし、どこか腰が引けており、直接境を接するロシア・EUが打開策を模索する姿に比べていかにも軽く奥行きもない。「テロとの戦い」の替りになるものを懸命に探しているようにしか思えない。日本などがおつきあいで同調はしているが、総じてイラク進攻時より冷淡さが目立つ。

 オバマの落ち目は、ブッシュやレーガンのあとをなぞるようになったことにつきる。「イエス アイ キャン!!」の高揚感は、すでに彼の周辺から消えてしまったようだ。

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コメント

こう言う問題に、いつも‘しゃしゃり出ていた’アメリカですが、イギリスやフランスなどのヨーロッパン諸国はあまりいい思いをしていなかったことは事実ですし、いまのオバマ大統領にはそれをあからさまに示しているようです。

見方を換えればこれも有色人種への考え方の一つなのかもしれないという思いが、ちょっとだけ感じられます。

これにもバナナ食って抵抗する?

投稿: 玉井人ひろた | 2014年5月 2日 (金) 17時49分

ロシアが手出ししないで、暫定政権側がロシア系住民を弾圧すれば、避難民が陸伝いにロシアに脱出するでしょう。

それも宣伝材料になるから、ロシアにとって損はないはず。落ち着いていればロシアが勝っちゃうという構図です。

投稿: ましま | 2014年5月 2日 (金) 18時53分

それにしてもシリア空爆のオバマ(アメリカ)が酷すぎた。
シリア問題ではアメリカ市民でも倍以上、自国のオバマよりもプーチンのやり方を支持する有様。
通信傍受でヒズボラ幹部がイラン当局者に対して、『もしもアメリカが言うように本当に国連の毒ガス査察団がバクダット入りした日に、目の前でサリンを使用したのであればアサド大統領は気がふれてる』と喋ったら、欧米マスコミは前半部分を省略して、
小保方の真似をして後半部分だけを切り貼りして『アサドは気が狂った』と報道。何としても空爆して騒動の拡大を狙っていた。
英インディペンデント紙は世界の指導者の人気投票を実施、4月8日の時点では「世界最高のリーダーはプーチンで得票率92%で圧倒的首位、オバマは2%。
今のウクライナも,オバマを筆頭に欧米が何とかして騒動を大きくしようと頑張っている風にしか見えない。

投稿: 宗純 | 2014年5月 3日 (土) 13時57分

あまり知られていないようなコメントをありがとうございました。

 シリア、ヒズボラと言えばイスラエルも絡んでくる。ウクライナとは、一体どういう利害関係になるのでしょう。

投稿: ましま | 2014年5月 3日 (土) 16時17分

ヒズボラはアメリカ政府はテロ組織だといっているがレバノンではれっきとした政府の一員です。
欧米マスコミなどのヒズボラ云々は単なる口実であり意味は無い。
NATOとかアメリカは何とかしてシリアに対して空爆してアサド政権を崩壊させたかったらしいが、同じように反政府武装勢力と政府軍の紛争に介入してカダフィ政権を倒したリビアでは、現在ほぼ破綻国家になっています。
もしもシリアを空爆すれば、反政府武装勢力がアルカイダ系なのですから、間違いなくリビアの二の舞の破綻国家煮になるでしょう。
西部がカトリックのウクライナではネオナチを含む反政府デモを応援して選挙で選ばれた政権を倒しているのですから、宗教がイスラムかキリスト教かの違いだけで、アルカイダを応援したシリアやリビアとそっくり同じ構図ですよ。
NATOとかアメリカですが、わざと騒動を引き起こしているのです。

投稿: 宗純 | 2014年5月 3日 (土) 17時00分

NATOは最高司令官がアメリカ人、EUにはアメリカが入っていない。その違いはありますね。

投稿: ましま | 2014年5月 3日 (土) 17時39分

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