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2014年4月14日 (月)

集団的自衛権、今や茶番劇

 日頃、ネットウヨの機関紙ではないかと思えるほど、中国、韓国、北朝鮮に関する記事が多く、タカ派論理で安倍内閣を支えている「産経ニュース」だが、小野寺防衛相と米国のヘーゲル国防長官が、6日に会談したことに関連し、核抑止力について次のように論考している。

 日本政府は作らず、持たず、持ち込ませずの非核三原則の下で、独自の核武装をせず、核抑止力に関しては米国の核の傘に依存する政策をとっている。日本が中国や北朝鮮から核攻撃を受けた場合、独自に核報復する力はない。その代わりに米国が核報復を行うということだ。

 この政策は米国が、必ず核報復に踏み切るということを大前提としている。だが、その核の傘の信頼性が確かなものだと実証する手立ては残念ながらない。日本政府が、政府高官レベルの会談で、米国から対日防衛の明言を引き出そうとするのも、その信頼性を内外に示そうという狙いがあるといっていい。だが、米国が核戦力を含む圧倒的な軍事力を保持していた時代は去った。こうしたなか、中国の核戦力増強と北朝鮮の核開発で、米国の核の傘は信頼性が揺らいでいるのではないか、という指摘がされてきた。

 本塾は、かねてからこのアメリカの考えを指摘し、安保信奉者に警告し続けてきた。また、本塾の来訪者の中にも、日本核武装論者がいるが、アメリカは核の傘どころか、世界の大多数の国とともにこれに反対するだろう。

 また、我が国も重い腰をあげて、核廃絶にむけた動きを公式に始めたばかりだ。産経の記事も、こういった背景を意識せざるを得なくなったということだろう。また、在日米海兵隊も、かつて活躍したような大陸上陸作戦のような任務を負っておらず、定員削減計画もあることから、抑止力に位置する存在ではないといってきた。産経には、次のような記事もある。

 2014年4月12日、米軍機関紙・星条旗新聞によると、在沖縄米軍海兵隊のウィスラー第3海兵遠征軍司令官は11日、ワシントン市内で講演し、「もし中国が領有権を主張している沖縄県の尖閣諸島を占拠しても、米軍はこれを奪還する十分な能力を備えている」と語った。英BBC中国語サイトが伝えた。

 ウィスラー司令官は「米軍は空と海からの攻撃で中国軍を撃退することが可能であり、島に上陸する必要はない」と発言。「尖閣諸島は極めて小さな島の集まりであり、兵士を送り込まなくても脅威を除去することができるだろう」と述べた。

 今や、アメリカの力を借りないと日本が守れないというのは、空想といってもいい程だ。アメリカは中国と仲良くしたいと考えていても、戦争したいとは思っていない。日本自身の努力で国を守れなければアメリカだって守れるわけがない。

 もちろん、日米協力して国の安全を図るのは当然だ。そこに集団的自衛権があろうがなかろうが何の影響もない。集団的自衛権解釈をかえれば、アメリカが日本を身内と考え本気で仲良くしてくれるだろうなどと考えている人が、案外多いのかもしれない。

 解釈変更でどういうメリットがあるのか、その説明が一切ない。そんな中で唯一考えられるのは、憲法9条2項変更の地ならしだ。そんなわけで、高村さんが昔の砂川事件最高裁判決を持ち出そうと、石破さんが公海上の米艦援助を持ち出そうと、公明党が指摘するとたちまち屁理屈がばれてしまう。

 秘密保護法と同じで、それでも強引に国会を通してしまおうというのが、実は怖いのだ。そうなっても、執拗に矛盾点を指摘し続け安倍自民党の野望を砕く任務が自由と平和を願う国民にはある。本塾もそれでいく。

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