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2014年4月15日 (火)

『自発的隷従論』

 前回の記事「集団的自衛権の茶番」は、集団的自衛権解釈変更の理論的根拠が破たんしているにもかかわらず、数の力で強引に押し通そうとする安倍内閣のことを書いた。そして、その結語は次のようにした。

  秘密保護法と同じで、それでも強引に国会を通してしまおうというのが、実は怖いのだ。そうなっても、執拗に矛盾点を指摘し続け安倍自民党の野望を砕く任務が自由と平和を願う国民にはある。本塾もそれでいく。

 現在発売中の『世界』5月号に、”「戦後レジーム脱却」戦後史にゆがみをもたらす乱視鏡”と題する立大教授・西谷修氏と東大教授の小森陽一氏の対談がある。そこに”希望は「自発的隷従」を拒否することから”という項目があり、西谷が監修したエティランヌ・ド・ラ・ボエシの論文『自発的隷従論』の一節が紹介されている。

 内容は、まさに前述した拙稿の結論に類似しており、取り急ぎ孫引きの禁をいとわずに引用させていただく。

 もう隷属はしないと決意せよ。するとあなたがたは自由の身だ。敵を突き飛ばせとか、振り落せと言いたいのではない。ただこれ以上支えずにおけばよい。.そうすればそいつがいまに、土台を奪われた巨像のごとく、自らの重みによって崩落し、破滅するのが見られるだろう。

 西谷は続けてこう解説する。

 一人の独裁者の周りには、その思いを「忖度する」ことで権力のおこぼれに与る者たちがいる。そういう連中は、「権力は怖いぞ」と下にいる人たちを脅すことで自らの地位を守ると同時に権力を強化する。そしてそんな追随者の連鎖の底辺には、抑圧収奪されるばかりの人たちがいる。けれども、秩序の頂点にいる親分を「一人の無力な者」と考えた途端に、その秩序は崩れる。そうエティランヌ・ド・ラ・ボエシは喝破しました。

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