« 梅みる角度 | トップページ | 物分りがよ過ぎる »

2014年3月13日 (木)

愛国者諸君に問う

  本ブログのアクセス解析というのがあるが、アクセスの年代別では40台が約半数、30台を加えると70~80%になるとある。男女別で女性が10%未満というのと同様、塾頭はほとんど信用していない。

 日本の「右傾化」は言葉としてすっかり定着したが、それを支える階層がかりに30台40台で、都知事選では田母神候補に投票し、改憲志向を強めている安倍政治やそれにすり寄ろうとする維新・みんなの党の支持者が多いということになると、この先の日本を担っていく階層であるだけに、その世代の「愛国者」諸君に改めて問い正したいことがある。

 中国は攻めてくるか
 焦点は尖閣の問題である。中国の執拗な領海侵犯、挑発は目に余る。最近の振舞は、毛沢東時代の覇権主義批判・民族自決などの国是とは全く逆で異質なものである。

 尖閣については、当時尖閣は「人民中国のもの」というとんでも論文を書いた階級闘争至上主義の東大の先生を、そのまま援用しているのだから奇怪である。先占の事実も実効支配の証拠も山ほどあるのだから譲る必要は毛頭ない。

 そこで、愛国者君に聞きたい。「中国は本気で戦争をしかけてくるか」。
 答え。「半々では?」
 塾頭の答え。「外交では日本より上手。90%ない」
 「ただし、軍事衝突の可能性は残りの半分5%以下」
 「戦争に至るのは、そのまた半分の2.5%以下」

日本は戦争に勝てるか
 日本は平和憲法のせいで卑屈になり、言いたいことも言えず中国にやりたい放題のわがままを許しているから、憲法を変えて軍事的に対抗できるようにすべきだ。集団的自衛権を認めて、日米同盟による世界一の戦力で対抗する。

 これまでも言ってきたとおり、これが愛国者の本音なら「日本は勝てない」。ただし、これは後から言うが、覚悟次第では「負けることもない」というのが塾頭の持論である。

 前項で「戦争」と「軍事衝突」を分けて書いた。戦争は相手が降伏するまで戦うが軍事衝突は交渉で解決することができる。現在、国連憲章や不戦条約で「戦争」は禁止されているはずだが、朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガン戦争などとほとんどが戦争と称される。

 航空機やミサイルの発達した現在の戦争は、それだけでは終わらない。民衆の抵抗を排除し、首都を制圧する。指導者を追放か殺害した上傀儡政権で治安を回復する。したがって相手国に侵攻・占領することが前提となる。しかし、それで戦争に勝ったと思えるケースはひとつもない。

 一時的な優劣はあるだろうが、宇宙スパイ衛星、ミサイル、核、地上兵力、いずれをとっても国土が広く人口がが多いほど有利で、都市集中が進み標的にされやすい国ほど弱い。

 太平洋戦争開始の時、一般市民は勝つと確信していなかった。政治家や軍人などプロでさえ懐疑的だった。それを「日本は有史以来一度も負けたことのない神国」「大和魂」「神兵」「天皇の御稜威」「一億一心」で乗り切ろうとした。

 昭和天皇は「日本に科学する心がなかったのが敗因」といい、アメリカの最近の論調を見ると、アメリカの国益を犠牲にしてまで日本に肩入れする気がないことが明らかになりつつある。こういったことは、愛国者諸君、どうお考えか。

 「侵略の定義は決まっていない」といって日本利の大陸侵略をぼかしたり、「敗戦はくやしい」(安倍著『美しい国へ』)と公言する総理がいて、再び戦争に向き合える軍隊を作ろうとしている。そんな国が美しいと感じる外国はあるだろうか。

 愛国者諸君は、そうなった場合戦争に協力するため競って志願兵となって第一線に出る。外国まで行って多くの同僚が戦死する。その何十倍何百倍の民間人が死ぬ。えっ、歳が?……。それはないでしょう。孫・子に戦争の悲惨さを押しつけようなど、愛国者ならそんな卑怯なことは言わない。

威張れる国へ
 敗戦後理想的と言われる憲法を護り続け、戦争で一人も殺していない。これからも外国で一切軍事行動はとらない。平和な日本国を誇りに思い、世界最強の専守防衛の自衛隊を持つ。さらに世界平和に貢献する施策を積極的にとり、核・大量破壊兵器廃絶、軍縮・環境保全の先頭に立つそんな「威張れる国」を目指したらどうか。尊敬されている国へ攻め込んでくるく無謀な国などないはずだ。

 愛国者諸君!!。失われた10年、20年を取り戻すため活況を取り戻すのは、政治家の遠吠えのような強がり発言やオリンピックだけではない。世界に胸を張れる「威張れる国へ」突き進むことだ。

|

« 梅みる角度 | トップページ | 物分りがよ過ぎる »

反戦・軍縮」カテゴリの記事

コメント

こんにちは
ましまさんがおっしゃっている「愛国者」に相当するかわかりませんが、日本を愛する者としてお答えします。

>そこで、愛国者君に聞きたい。「中国は本気で戦争をしかけてくるか」。

戦争をですか?
まさか。
本気でなんて仕掛けてくるわけないでしょう。
今この時代に、日本と中国が全面戦争なんかするわけがない。
局地的な戦闘はあるかもしれませんが、まあそれも日本の弱腰外交では、それが起こる可能性もほぼないでしょうね。

>日本は平和憲法のせいで卑屈になり、言いたいことも言えず中国にやりたい放題のわがままを許しているから、憲法を変えて軍事的に対抗できるようにすべきだ。集団的自衛権を認めて、日米同盟による世界一の戦力で対抗する。

そうですね。
憲法を変えるところは賛成ですが、日米同盟ですか。
要りますかね。
まずは、自衛隊を国防軍にし核武装する。
日本版CIAを創設する。
どこの国でも持っているスパイ防止法を制定する。
スパイ衛星を打ち上げる。
それくらいは最低限必要でしょうね。

>昭和天皇は「日本に科学する心がなかったのが敗因」といい、アメリカの最近の論調を見ると、アメリカの国益を犠牲にしてまで日本に肩入れする気がないことが明らかになりつつある。こういったことは、愛国者諸君、どうお考えか。

文の前半と後半がつながっていませんが。
前半はまったくその通りでしょう。
日本人の悪いところ、精神論に頼り過ぎていたところはありますよね。

後半も、当たり前のことを何を今さら書いているんですか。
アメリカが国益を犠牲にするわけないじゃないですか。
だから、日米安保なんか、さっさと破棄すればいいんですよ。
こんなこと、最近になって分かったんですか。

>「侵略の定義は決まっていない」といって日本利の大陸侵略をぼかしたり、「敗戦はくやしい」(安倍著『美しい国へ』)と公言する総理がいて、再び戦争に向き合える軍隊を作ろうとしている。

「敗戦はくやしい」。
何も問題ないと思いますが。
「敗戦は良かった」とか「敗戦は楽しい」とか書いていたら、それこそ問題でしょう。

この本は読んでいませんが、どんな文脈の中で書かれた言葉ですか。
それによっても違うでしょう。
一部の言葉だけを取り出してそこだけを批判するのもどうかと思いますよ。

たとえば、スイスは軍隊を持ち、各家庭に銃を支給し、徴兵制度があり、戦争と向き合える国ですが、それでも美しい国の一つだと思いますが。
フランスは軍隊を持ち、戦争に向き合え、核兵器まで持っていますが、美しい国の一つと言ってもいいでしょう。
つまり、戦争に向き合える軍隊を持つことと、美しい国であることはまったく関係ありません。

>そんな国が美しいと感じる外国はあるだろうか。

外国に美しいと思ってもらう必要ありますか?
「戦争は絶対にしません」なんて言っていたら、「美しい国」になるんですか。

>愛国者諸君は、そうなった場合戦争に協力するため競って志願兵となって第一線に出る。

もちろん、その覚悟はあります。
「竹島奪回作戦」なんか、いいと思いますが。
もしも、私の命を犠牲にして竹島が返ってくるなら、喜んで差し出します。

>外国まで行って多くの同僚が戦死する。その何十倍何百倍の民間人が死ぬ。えっ、歳が?……。それはないでしょう。

なんで外国に行くことが前提になるんですか。
日本にいて、自国を守るために戦死する場合もあるでしょう。
実際、中国と日本が戦闘状態になったら、中国領でよりも、日本領で行われる可能性のほうがはるかに高いでしょうに。

あなたは、日本が軍隊を持ったら再び侵略する、としか考えられないようですね。
他の幾多の軍隊を持っている国は、中国、アメリカ、ロシアを除いては侵略していないのに、日本だけは信頼していないんですね。
もうちょっと、日本人を信頼したらどうですか。

>孫・子に戦争の悲惨さを押しつけようなど、愛国者ならそんな卑怯なことは言わない。

あなたは、過去の日本(の一部の指導者および軍隊の指揮官)はとにかく極悪だったと断罪して、孫や子に日本という国の誇りや尊厳を持てないようにしていますね。
あなたのお孫さんがかわいそうだ。

>敗戦後理想的と言われる憲法を護り続け、戦争で一人も殺していない。

ばかばかしい。理想的だなんて言ってるのは、左翼だけでしょう。
あんな、アメリカの日本弱体化の押しつけ憲法はさっさと破棄すべきです。
特に9条をね。

>尊敬されている国へ攻め込んでくるく無謀な国などないはずだ。

みんなに尊敬されたからと言って、攻め込んでこないとは言えませんよ。
それに、チベットやウイグルは、尊敬されていなかったから中国に侵略されてしまったんですか?
軍隊を持っていたから侵略されてしまったんですか?

>愛国者諸君!!。失われた10年、20年を取り戻すため活況を取り戻すのは、政治家の遠吠えのような強がり発言やオリンピックだけではない。世界に胸を張れる「威張れる国へ」突き進むことだ。

あなたの理想を突き詰めていっても、まったく威張れませんし、誇らしくも美しくもない。
中国にちょっとずつ離島を盗られたり、資源を撮られたりして、気が付いたときには遅かった、ってことになるでしょうよ。
今の竹島、北方領土みたいにね。

投稿: makoto | 2014年3月15日 (土) 16時08分

上の文章、さっと書いたので誤変換が多く、失礼しました。

続きです。

>さらに世界平和に貢献する施策を積極的にとり、核・大量破壊兵器廃絶、軍縮・環境保全の先頭に立つそんな「威張れる国」を目指したらどうか。

核兵器の廃絶なんか、絶対に不可能ですよ。
中国が手放すはずがない。
仮に中国が「核兵器をすべて廃棄した」と宣言したら、それを信じますか?
信じられないでしょう。
廃棄したかどうか、どうやってチェックするんですか。
あの広い中国全土を徹底的に調べるんですか。

書いていらっしゃるのは、絵空事ばかりですよ。
そのくせ、日本が戦争ができる国になると外国で人殺しをする、と考える。
短絡的すぎませんか。

だいたい、「世界に胸を張れる『威張れる国』」っておかしくないですか。

自分の父親たちのことを、他の国を侵略した悪いやつらだったと子や孫たちに伝え、それで「威張れる国へ」って言われても、それで子供たちが自分の国に誇りを持つことができるでしょうか。威張れるでしょうか。

投稿: makoto | 2014年3月15日 (土) 18時27分

はじめまして。
小林よしのりや井沢元彦(または在特会や安倍)の影響をもろに受けている人からのコメントって、面倒ですよね(笑)。
自己がない人へは、「誇り」といった言葉が、とても心地よく響くのでしょう。おそらく、自分が誇りある人ではないのでしょう。美しくもないはずです。そして無闇に勇ましいのです。持っている情報が少なく、しかも思考停止しているが故なんですよね。非リア充なんでしょうね。
..ちょっと口が過ぎました。
私は、(威張れる国という言い回しにはやや違和感がありますが)共感いたしました。

投稿: 元谷駅前 | 2014年3月15日 (土) 20時10分

makoto さま
1.竹島奪還作戦はやめにした方がいいです。命をはる価値はありません。
ただ、資源開発権や漁業権はしっかり交渉で確保しましょう。
理由は、尖閣と違って歴史的に朝鮮占有の証拠の存在と、現在も最長の実効支配を続けているからです。

2.チベット、ウイグルは清朝時代版図に入れたところですが、チベットは国共対立で蒋介石軍がチベットに逃げ込み、チベット人に共産党になると宗教は全面禁止となるとしてチベット防衛軍に参加させたようなことから、共産党はいまだに信用していないようです。

3.核の監視は国連のIAEAがやります。ただ法的に核保有国なので、特別組織にするかどうかこれからの検討課題です。米ソの間では核弾頭数でまがりなりにも機能しています。

以後は本文②を見てください。

投稿: ましま | 2014年3月16日 (日) 15時36分

元谷駅前 さま

ようこそ。
塾というと、今の進学塾ではなく江戸時代の寺子屋や大阪の適塾をイメージしてます。

顔を墨だらけにして暴れまわるやんちゃの子がいる一方で高い志を持った福沢諭吉など権力に距離を置いた秀才が切磋する……。

まあそんなのはどうでもいいが、「威張れる国」は、威張ること大好き愛国者諸君におもねた言葉でした(゚▽゚*)。

投稿: ましま | 2014年3月16日 (日) 15時50分

そういうことだったんですね。
私も、知人の頭がおかしくなって自称愛国者になってしまったとしたら、新大久保で行進するなんて言いだしてしまったとしたら、
「ほんとに、その行動を誇れるの?」「美しい?」「日本を愛するのならやめてくれ!」「命を投げ出す覚悟でやめてくれ!」「強い精神力で!」「そうだ、やめた方が輝かしい!」
と、頭のおかしな人が好みそうな言葉を使って説得します。

投稿: 元谷駅前 | 2014年3月16日 (日) 16時58分

>1.竹島奪還作戦はやめにした方がいいです。命をはる価値はありません。ただ、資源開発権や漁業権はしっかり交渉で確保しましょう。

話し合いで、なんとかなるならとっくに解決しているでしょう。
話し合いが通じない国があるんですよ。
特に日本の近くには3か国も。
どんなにこちらが誠意を持って話そうとしても通じない国なんですよ。

>2.チベット、ウイグルは清朝時代版図に入れたところですが、

要するに、中国のチベット、ウイグル侵略には理解を示しているんですね。

>3.核の監視は国連のIAEAがやります。

中国が核兵器の廃棄をすると、本気でお考えですか。
IAEAが監視するからできると。
本気でそんなこと考えてます?
数が減っているとおっしゃいますが、ゼロには絶対にならないでしょう。
しかも、中国のことは言及していませんね。
世界から核兵器がなくなることは絶対にありません。

「愛国者」という言葉を皮肉的な意味合いで使う、ついでに言うと、自分の国の国歌や国旗が嫌いな、日本を愛せない人たちが大勢いるところが、日本の異常さですね。

投稿: makoto | 2014年3月17日 (月) 00時56分

日本が自信を持つ、誇りを持つ、愛国心を持つ、これはいいことです。

それに反比例して他の民族を蔑視する、差別する、貶める。それで相手が日本を信用しますか。ここから信頼関係は全く生まれません。

信頼や話し合いは相手を認め合うから成立するのです。人間はそれだけの賢さを持っているはずです。

それが揺らぎだしたのは、中国・朝鮮についていうと日露戦争勝利以来のようで、それが高じて7国際連盟脱退にまで進み、ついには話し合い路線を放棄してしまいました。

以後の日本の不幸はご存じのとおりです。

投稿: ましま | 2014年3月17日 (月) 08時09分

中韓と、話し合いが通じなくなった理由は、日本ですか。
どんだけ、両国に信頼を置いているんでしょう。

韓国はまだましだとして、中国のどこが信頼できますかね。
独裁体制で(建国以来一度も選挙をしたことがなく)、
地雷などの兵器を世界に売りまくり、
相手が弱いとみると侵略しまくり(しかも現在進行形)、
核兵器を持ち、
言論の自由を封殺し、
などなど。

なんで、日中関係がうまくいってない理由に、日本だけを挙げられますかね。
チベットやウイグルの侵略も、容認するし。

中国の肩をどんだけ持ちますか。
きっとPM2.5問題も、日本が無償で技術提供すればウィンウィンだ、っておっしゃるんでしょうね。

投稿: makoto | 2014年3月17日 (月) 11時01分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/55356212

この記事へのトラックバック一覧です: 愛国者諸君に問う:

» 愛国心を売国奴の専売特許物にしてはならない。 [Dendrodium]
ラ・ターシュに魅せられての気弱な地上げ屋さんのご先祖さんで、 明治時代の自由民権運動の闘士の言葉に 「長いものには巻かれるな・・太いものには呑み込まれるな・・愛国心を強制し、報国を義務とするかのようなこの世の空気に異を唱え続けよ・・」 というのがあったそうである。 「愛国心を強制し、報国を義務とするかのようなこの世の空気」とは、 今売国政治家達が子供達に強制しようとしている愛国心教...... [続きを読む]

受信: 2014年3月14日 (金) 16時44分

» 愛国心を売国奴の専売特許物にしてはならない。 [Dendrodium]
ラ・ターシュに魅せられての気弱な地上げ屋さんのご先祖さんで、 明治時代の自由民権運動の闘士の言葉に 「長いものには巻かれるな・・太いものには呑み込まれるな・・愛国心を強制し、報国を義務とするかのようなこの世の空気に異を唱え続けよ・・」 というのがあったそうである。 「愛国心を強制し、報国を義務とするかのようなこの世の空気」とは、 今売国政治家達が子供達に強制しようとしている愛国心教...... [続きを読む]

受信: 2014年3月15日 (土) 07時54分

» 「敗戦前夜の陰鬱」舛添得票は猪瀬得票の48% [逝きし世の面影]
『わざとらしい(視覚的に明らかな)不正選挙の痕跡』 2月9日の東京都知事選では、今回何とも奇妙なことが起きていた。 孫崎 享がツイッターで何度も指摘しているのですが、総選挙と一緒だった1年前の猪瀬票(史上最大の434万票)の0・48かけ(48%)が今回...... [続きを読む]

受信: 2014年3月15日 (土) 09時42分

« 梅みる角度 | トップページ | 物分りがよ過ぎる »