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2014年3月27日 (木)

プーチン対オバマ

 3月19日 に「今回はロシアに応援」という記事を書いた。クリミアをウクライナから分離独立させる住民投票の結果がでたばかりで、まだロシアへの帰属は決まっていなかった時期である。その後のロシアの動きは素早い。

 クリミアのロシア移管を素早く混乱なく推進し、他地区への波及は否定。プーチンの支持率もうなぎのぼりで80%を超えたようだ。これに対してオバマの方は分が悪い。欧米が育んできた民主主義を破壊する暴挙、といいEUの経済制裁を強化するようハッパをかけ続ける。

 塾頭がいち早くロシアの肩を持ったのは、無差別銃撃などで混乱したデモと、事実上のクーデターでロシア寄りの大統領を追い出し、議会が暫定的に大統領代行を選出、選挙はまだ先、というウクライナ。

 その反面、個人の願望、住民の意思を投票で選定し、国家の枠組みより優先させる民主主義の根幹がウクライナではなくクリミアの方で実現しているように見えたことだ。それに戦争、武力衝突を自制したのは、むしろロシアの方だと感じたことにもよる。

 オバマは、腰の定まらない経済制裁を声高に叫ぶが、戦争の第一歩は伝統的に経済制裁から始まる。エネルギー依存など経済の結びつきが強いECでは足並みが揃わない。その点、アメリカ自体も決め球をもっているとはいえない。  

 オバマの目的は、もっぱらロシアを孤立させることにある。それでどういう効果を期待しているのか。まず、アメリカ特有の「弱腰」という国内批判をかわすことである。イランとの和解、中東からの撤退、太平洋重視だけでは、持たないということだろう。

 依然として冷戦意識を抜けきらない保守派が多いのは、アメリカと日本だ。2期目をつとめあげるためには、こういった層の支持が欠かせないということか。ただ、オバマの計算と安倍首相の計算では解き方が全く異なることも指摘しておこう。

 塾頭の考えは、どうやら日本でも孤立しているようだ。最後に塾頭の迷いを付け加えておこう。戦争を防ぐことのできる指導者は、強い指導者か弱い指導者かということである。ユダヤ撲滅に走ったヒトラーは、決して強い指導者ではなかったのだ。開戦の日に泣いた東条もまたしかりである。しかし結論はまだ出せていない。

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コメント

東西ドイツが統一したときに冷戦というのは事実上なくなったと思います。
今は個々の国同士の問題を過去の冷戦にすり替えているのでしょう。

そのほうが大儀だとして言い訳するときに楽なのでしょう

投稿: 玉井人ひろた | 2014年3月27日 (木) 21時51分

玉井人ひろた さま

冷戦意識というより「反共意識」でしょうね。一党独裁、民主集中制、権力集中などから感じる独善性、排他性への反感といった、感情的なものだと思います。

ロシアの国内には、それへの回帰願望も散見されるようです。しかし、右往左往しながら、新しい価値観が若い人の間に定着することを期待したいものです。

投稿: ましま | 2014年3月28日 (金) 08時32分

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