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2013年12月13日 (金)

粛清→先が見えてきた

 北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)前国防委員会副委員長、というより、父金正日の妹の旦那という方が早い。「12日の国家安全保衛部特別軍事裁判で死刑判決が下され、即日執行」というニュースが飛び込んできた。産経などのソウル経由でなく、共同通信の平城支局ダイレクトだから公式発表と言っていい。

 TVニュースショーでも一斉に取り上げたが、日頃出演する「北朝鮮にくわしい○○さん」などのコメンテーターの解説は、あまり急でびっくりしたせいか、例の権力闘争がどうのというような新味のない、迫力に欠けるものばかりだった。

 塾頭もいずれは、という気がしていたのだが、このスピードと関係者一網打尽の手早さに、かつてそんな例があったか考えたが思いつかない。赤軍派などの過激派の私闘はともかく、国家規模では革命以外でスターリンやヒトラーにあったような気がするが、どうも合致しない。

 やっと見つかったのが、日本は摂政関白・豊臣秀吉の秀次処分である。秀次は秀吉の姉の子で、甥にあたるが、秀吉の後継者に擬せられ養子となる。ところが文禄2年(1593年)に秀吉に実子・秀頼が生まれると両者の関係があやしくなった。

 2年後の文禄4年7月8日、秀吉の命令で高野山に追放され、一週間後の15日には切腹を命じられた。近習はもとより秀次の家族及び女人らも秀次の首が据えられた塚の前で、39名が処刑されるという非情の措置がとられた。

 粛清の対象が親戚筋有力者であること、秀次の嫌疑に具体性のない事、係累や支持者が一網打尽にされていること、電光石火のすばやさで執行されたこと。そしてその結末は、世間を畏敬の念から遠ざけ、忠臣と思われていた大名の不信と離反を招き、関ヶ原で敗退した。そして天下は徳川に移る。正恩は、やってはならないことをやってしまったのである。

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コメント

日本の北朝鮮問題のいわゆる常連識者は、トップの正恩が権力闘争でナンバー2のライバルを倒したと見ているが、
ましまさんの今回のご指摘の通りで、これは豊臣秀次の粛清と同じであり、豊臣家の弱体化そのもの。
今までの正恩の後見人だった最有力の有能な人物がいなくなってしまった。後は能力が低い小物ばかりなのです。
今後の展開ですが、これで正恩の力が強まったと見るよりも、逆に間違いなく権力基盤が弱まります。
韓国筋では二代目の長男の金正男の金庫番的な人物が粛清されたことを重大視しているようです。

投稿: 宗純 | 2013年12月13日 (金) 16時25分

宗純 さま
コメントありがとうございました。

日本政府の拉致問題に対する方針「対話と圧力」では一歩も進まないということが証明されました。

鼠小僧のような、小泉的アクロバットができる政治家を今の与野党から求めるのは無理のようです。

外堀を埋めるのは中国になるのでしょうか?。

投稿: ましま | 2013年12月13日 (金) 20時12分

聯合通信や朝鮮日報など複数の韓国メディアが20日、
数ヶ月間消息不明だった北朝鮮の金正恩第一書記の叔母で二代目金正日の妹の金敬姫(キム・ギョンヒ)が、心臓病の治療を外国で受けていて、先月11月に帰国していて 「病状はなおも深刻である」と報道しています。

投稿: 宗純 | 2013年12月21日 (土) 12時19分

ロシアの場合は、母親の病気で恩赦・釈放。北は乗病の妻が帰国したところを逮捕・処刑ですか。

プーチンと正恩の差は大きく開きましたね。北がこのまま1年持てば奇蹟です。

投稿: ましま | 2013年12月21日 (土) 12時41分

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北朝鮮の朝鮮中央通信は13日、失脚した張成沢(チャンソンテク)・前国防委員会副委員長(67)が処刑されたと伝えた。12日に開かれた特別軍事裁判で、張氏がクーデターを画 ... [続きを読む]

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