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2013年12月20日 (金)

猪瀬辞任より世界が大変

 「政務についてはアマチュア……」、こんなウソッパチで子供だましのような発言を、いつまで報道し続けるつもりだろう。まあ本気で受け取る都民はいないと思うが、そんな性癖を持つ候補者に、史上最高の票を献じさせたマスコミにも責任がないとは言えない。

 日本は平和だ。そんな中、新聞の外信面は世界の政治に地殻変動が起きつつあることを刻々と伝える。今日の毎日新聞から拾って見よう。ひとつが「シリア情勢・米欧でアサド政権存続論」で、もうひとつは「露大統領・政敵の元石油王特赦へ」である。

 前段のニュースは、カイロ通信員のもので、ロイター通信が18日に「米欧の一部が反体制派主要組織・シリア国民連合幹部にアサド政権の存続を容認する姿勢を示唆した」ということと、AFP通信が米中央情報局(CIA)のヘイデン元長官が12日の講演で「最も良い選択肢はアサド政権の勝利かもしれない」と語ったことに関し、その背景を解説したものである。

 中東問題では、アメリカには有力なユダヤ人の政治家・財界人が多く、イスラエルの宿敵イラン・イラク・シリア等とは常に敵対関係にあった一方、サウジを中心とする湾岸諸国は、石油供給源として友好関係を保ち、直接間接に軍事援助をしてきたことが、逆転することを意味する。

 この報道は、先月26日にロイター通信が「イラン核協議の歴史的合意、中東のパワーバランス再編も」という内容で報じており、当塾でも、10月21日の「引きこもり日本」、11月5日「アメリカの心変わり 1」、同7日の「アメリカの心変わり 2 」にいずれこうなる、ということを予測した。

 自民党の佐藤正久議員が、ブッシュ政権の強圧でテロとの戦いのためイラクに派遣されたころの認識で、集団的自衛権を云々するような時代はとっくに過ぎたのである。もうひとつ、ロシアの強権政治に変化の兆しのあるモスクワからの外電を紹介しておこう。

 ロシアのプーチン大統領は19日、政敵で服役している元石油大手ユコス社長、ホドルコフスキー受刑者(50)に特赦を与える考えを表明した。元社長は、プーチン政権と対立の末、2003年に逮捕。脱税などの罪で懲役14年の有罪判決を受けた後10年10カ月に軽減され、来年8月に出所予定だった。来年2月のソチ冬季五輪を控え、欧米からロシアの人権侵害の象徴とされる元社長に特赦を与えることで政権のイメージ向上を図る狙いがあるとみられる。(以下略)

 この社長については、一連の事件で無罪を主張しており、人権団体などから「大統領選出馬に意欲を見せた元社長を排除する政治的な意図に基づくものだ」と批判されていた。この度、母親の病気を理由に特赦される。

 この法的背景が、18日に憲法制定20周年にちなみプーチン大統領が提出し可決したばかりの恩赦法案である。恩赦法は対象が約2万5000人にのぼり、大統領批判のパフォーマンスをして服役中の女性バンド「プッシー・ライオット」のメンバー2人や、北極海での油田開発に抗議して逮捕された国際環境保護団体グリーンピースの活動家らにも適用される見通しだそうだ。

 ロシアは同性愛宣伝禁止法の制定など人権問題で非難を浴び、欧米首脳の間でソチ五輪を欠席する動きが広がっているということがある。北朝鮮の張成沢元国防副委員長処刑は、タイミングが近すぎて無関係だろうが、世界と付きあって行くうえで司法や行政の秘密と民主主義軽視が、中国を含め、国家運営の足かせになるという認識で世界に広がりつつあるのだ。

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