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2013年12月

2013年12月30日 (月)

日清戦争と日韓併合

26日付当塾記事へのコメント回答としてまとめました。

 ◆ちどり さま。そういえば、以前にもご意見をいただきましたよね。私の説明が下手だったのか、たとえ上手でもご納得いただけないのかはわかりません。しかし、お互いに勉強するのが「塾」ですからもう一度答えさせてください。

 ◆正直なところ、塾頭自身10年前には、明治新政府による富国強兵策が、帝国主義列強の仲間入りをするための準備だったという定説に疑いを持ちませんでした。吉田松陰が獄中で一時そんなことを構想しているので、国内にそういう考えの人がいたことは疑いを入れません。

 ◆しかし、上述のような定説を書いた本でも、朝野の要人の発言や残された史料を精査すると、すくなくとも日清戦争は、侵略を目的とした帝国主義的戦争とはいえないのではないかと思うようになりました。

 ◆むしろ明治維新を担った元勲は、開国以前から恐れられていたロシアやイギリスなど列強の侵略で中国、特に朝鮮が蹂躙されつつある現実を直視し、事前にこれを防がないと日本が危ないという考えが強かったように思えます。

 ◆つまり、アヘン戦争の怖さが痛いほど身に染みている維新の元勲たちは、朝鮮に対する列強の野望をくじくには、朝鮮がそれなりの独立国ではなければならない、と考えていたようです。朝鮮には事大党というのがあって、強い大きな方につかえるのが生き延びるコツという伝統的な発想が宮廷内にありました。それが日本に大きな危険を及ぼすと考えたわけです。

◆内紛があると、すでに国勢の衰えた清を頼りにしたり、ロシアの大使館で政務をとったり、反対する軍部がそれに対抗できる国をたよって右往左往したことは御存じでしょうし、韓国の姜萬吉氏など有力な現代史家もその点を克明に指摘しています。

◆日本は韓国を植民地化したくて日清戦争を起こしたと考えるのは間違っています。朝鮮に市場としての魅力はすくなく投資価値もわずかで、むしろ朝鮮を抱え込むことによる同国の膨大な対外債務を肩代わりさせられることを恐れていた人も少なくありませんでした。

◆伊藤博文もそのうちのひとりです。植民地化より、近代化・自立促進を願っていたものと思われます。その彼を安重根がハルビンで暗殺したため、日本の国論は一挙に併合強行論に傾きました。博文が死の直前「馬鹿なやつだ」と言葉を残したと言いますがそのことを指しているのかもしれません。

◆「李朝末期の歴史に目をそらす傾向がある」というのは、それらを直視し相互の検証が必要だということです。戦後の韓国についても言えそうです。韓国人が日本を非難すべきことは、おせっかいかもしれませんが、次の3つではないでしょうか。
 ①日韓併合を続け、独立運動を弾圧し、同化政策などで民族の尊厳を奪ったこと。
 ②太平洋戦争で朝鮮人に日本人に劣らぬ苦難を強いたこと。
 ③南北分断は、日韓併合がなければ、結果的にあり得なかったこと。

◆したがって、中国のいう歴史認識問題と時期的、質的な面で別であり、反日の道具として一括するのは、日本の歴史修正主義と同様に歴史をねつ造することになりかねません。どの国であろうと、どの人であろうと、歴史をないがしろにすることには大反対です。

◆もうひとつ、塾頭が憲法9条堅持を主張する一方、自存自衛を強く意識するのは、李朝末期の国益より私益、自衛力後回しの外国依存体質が、国を滅ぼしたと感ずるからです。そういった国が存在することは隣接国を不安にさせるとともに、権益拡張主義の国からは恰好な餌食になるということです。

◆9条で海外派兵ができなくとも、レベルの高い自衛隊があり、国民が他国の侵略を寸土も許さないという強い意志があり、平和憲法のもと軍縮や平和構築に積極的な国際貢献をする国という信頼を世界から得られれば、それが最大の戦争抑止力になるはずだと信じています。

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2013年12月28日 (土)

生方影の沖縄担当相は辞任を

Dscf4066_2    民主党海江田代表は、仲井間沖縄県知事の辺野古埋め立て承認について「知事の決定は重く受け止めなければならない」などと言っている。これは、鳩山元首相の変節以来の党方針をそのまま続けているからであろう。

 そのため、「県外へ」の方針は、社・共・生だけになり、あとの野党はオール与党化してしまった。沖縄県民はもとより、国民全体にとって恐るべき事態である。

 もっとも、沖縄県民が知事の方針を了とするなら別である。辺野古の生態系維持より、民主主義を守る方が優先されるからである。沖縄県民の意向は、やがて名護市長選などで明らかになるだろう。

 現状ではとてもそのようにはならないと判断すべきだ。民主党の支持率が維新の会以下に張り付いているのも、政策が同じなら自民党の方がましと考えているからだ。沖縄タイムスは前知事の稲嶺さんの現状認識を次のように伝えた。

知事時代、県民の怒りをよく「マグマ」に例えた。
 「国の安全保障は国民全体で取り組むべき課題だ。怒りの蓄積は、基地と接する県民は肌身で感じているが外からは見えない。マグマがいつ外に飛び出すか分からない状況は、今も同じだ」

 民主党の生方幸夫ネクスト沖縄北方大臣は、改めて沖縄県民の意向をよくくみ上げ、この役職を辞任すべきだ。比例区当選の議員が党を出るのが難しいとあれば、それしかない。またマスコミの目を集め、党内を議論を活性化するのに役立つだろう。

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2013年12月26日 (木)

正念場

 安倍首相は26日午前、靖国神社参拝を強行する。いや、もうしたかも知れない。株式市場では、国際関係悪化を嫌って売り材料となっている(ロイター)。塾頭は小泉首相時代から、靖国参拝はあくまで国内問題であるとし、首相の公式参拝やA級戦犯合祀に反対し続けてきた。

 
 また、安倍首相と会談した仲井真弘多知事は25日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て申請を承認する方向で最終調整に入った。明27日に県庁で記者会見し正式表明する見通しである。沖縄県民の願いを踏みにじり、元通産官僚としての中央(政治権力)志向に舵を切り替えたということだろう。

 こういった政界の右傾化は、日本国民のすくなくとも半数近くが憂慮しているところである。そういった傾向を促進させることに、中国・韓国の理不尽な日本中傷や行動が後押ししたことは、否定しようがない。

 沖縄の問題で危機的な状況を憂慮する社説を掲げたのは、中央紙で朝日だけ。沖縄県紙2社は、県知事批判を一斉に社説で゛批判している。

沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=59553
仲井真弘多知事は、まるで別人のようだった。菅義偉官房長官が作ったシナリオの上で踊らされているパペット(操り人形)のようにもみえた。 (中略)
首相の回答は、文書ではなく、すべて口頭だった。現時点では何も決められず、文書にすると政府が縛られるからだろう。これまでも閣議決定や総理大臣談話でさえほごにされているというのに、実現の担保がない「口約束」というしかない。

琉球新報
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-217159-storytopic-11.html
仲井真弘多知事が「驚くべき立派な内容を提示していただいた」と述べた。この知事の発言自体が、「驚くべき」発言だ。いったいどこが「立派な内容」なのか。
 首相官邸で会談した知事に対し、安倍晋三首相は基地の「負担軽減策」を説明した。だがどれも、新味のない従来の方策か、実現の担保のない口約束にすぎない。知事がなぜ高く持ち上げるのか理解できない。 

 来年1月の名護市長選もさることなにがら、沖縄の米軍基地反対闘争が「ヤンキー・ゴーホーム」に転化したり、「琉球独立」派が勢いを増すと日本政府はもっとかじ取りが難しくなる。中国・韓国の反応もより厳しくなる。

 これらが国際的に評価されることは全くない。孤立を深めるだけだということはたびたび当塾が指摘してきた。来年、そしてこれからの日本はどうなるのか。まさに正念場にさしかかっている。 

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2013年12月25日 (水)

韓国軍「銃弾、貸して!」

 この件で、最もみっともない姿を国際的にさらしたのが韓国政府と日本政府である。韓国政府の声明は、「こともあろうに日本の自衛隊から借りることは」いう国内批判を気にしてか、「間に合っていたけど予備に」あるいは「要請したのは国連であって日本ではない」など、感謝ではなく弁解しか聞こえてこない。

 日本政府は、武器輸出3原則などから批判が出る恐れがあることも気にしてもたもたしたようだが、早い決断と、遅まきながら「今回限り」という結論をだしたことで、ひとまず「合格」としておこう。

 その理由をあげておこう。現地、南スーダンからの報道を総合すると、紛争の絶えなかったこの地域の情勢も、一旦落ち着いて平和構築に進んでいた。住民投票も経て独立した同国が、ここへきて大統領と副大統領がそれぞれ違う民族を率い、産油地帯を争奪の内戦になったということである。

 避難民も膨大な数にのぼり、韓国軍の受け持ち地域では武器使用がないと避難民や自軍事態も守りきれないおそれがでたようだ。その要請に基づいて現地自衛隊のとった措置は正しい。

 戦闘地域における現地の緊急判断は何よりも優先する。それが戦争というものだ。同じ国連の旗の下でPKOの任務に就いている他国軍が危険にさらされた場合、それを助けなければ、自隊にも危険がおよぶ恐れがある。

 だから、そんなところに自衛隊がいることがそもそもの間違いなのである。南スーダンは、国連決議抜きでブッシュ政権が先導したイラク進攻とは違う。平和維持を目的とするPKOの派遣も国連安保理の決議があり、自衛隊もそれに参加したのだ。

 しかし、いかに国連決議があろうとも、日本には憲法9条がある。戦争をしている場所、戦闘地域には行く必要もなく義務もない。行くとどうしても一方に加担するようになったり、敵視される事態を招いたりする。最終的にはそこの住民の意に反する結果にもなりかねない。

 南スーダンは、治安の悪化ではなく正に内戦である。自衛隊の次の正しい措置は、違憲状態(定数是正判決でよく出てくる言葉だが……)解消のため、任務を返上して帰国することである。利権とか地下資源等を理由に地域紛争に干渉することは、決して国際貢献ではない。

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2013年12月22日 (日)

舛添要一、フウー

 フウーは「Who」であるとともに、嘆息のフウーでもある。ネット・ニュースのタイトルとして「都知事候補に自民・民主が舛添で競合」といったのがあった。

 全く偶然だが、今日図書館に返却する本に舛添要一『孫文――その指導者の資質』がある。猪瀬知事辞任発表より前に借りていた。借りたのは、近代人として日中で今なお評価を得ている孫文を共同研究し、「歴史認識」共有のスタート点にしたらどうか、という気がしていたからである。

 著者が舛添でなくてもよかったのだが、新書版で読むのに手ごろだとだというだけでのことで選んだ。むしろ、彼に対するイメージは、立候補当時の猪瀬より悪かった。なぜかというとずいぶん前の事だが、テレビの討論番組でデーブ・スペクターが「日本人兵士は、『天皇陛下万歳』といって戦死したのでは……」と発言したことに対し、「あなたは現場を見たのですか?。いいかげんなことを言わないでください」といった反論をしたことにはじまる。

 なんと失礼な言い草だろう。東大で勉強をした学者が、いかにスタンドプレーだとはいえ、まじめな討論をしようとする外国人タレントに言うべき言葉ではない。以後の彼の政治行動や政界遊泳術を見ているといつもそれを思い出してしまう。

 また、自民党の最初の改憲案をまとめた実績があるが、この程度のものしか作れないようでは――と、自民党のレベルの低さを印象付けるものになった。『孫文』の読後感であるが、塾頭の着想に反するものではなく、新知識は得られなかったが意見は共有できる。すくなくとも中国を「支那」といってはばからない2代前の知事とは違う。

 元安倍内閣の厚労大臣ではなく、外務大臣なら対中国政策をどうさばいたのだろうか。しかし、歴史に疎い安倍人事の選択肢には、入ってくるはずがない。知事候補としても、どこまで信頼できるかわからない。いずれにしても、都民の選択が、顕示欲先行型の猪瀬知事の二の舞にならないように気をつけてほしいものだ。

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2013年12月20日 (金)

猪瀬辞任より世界が大変

 「政務についてはアマチュア……」、こんなウソッパチで子供だましのような発言を、いつまで報道し続けるつもりだろう。まあ本気で受け取る都民はいないと思うが、そんな性癖を持つ候補者に、史上最高の票を献じさせたマスコミにも責任がないとは言えない。

 日本は平和だ。そんな中、新聞の外信面は世界の政治に地殻変動が起きつつあることを刻々と伝える。今日の毎日新聞から拾って見よう。ひとつが「シリア情勢・米欧でアサド政権存続論」で、もうひとつは「露大統領・政敵の元石油王特赦へ」である。

 前段のニュースは、カイロ通信員のもので、ロイター通信が18日に「米欧の一部が反体制派主要組織・シリア国民連合幹部にアサド政権の存続を容認する姿勢を示唆した」ということと、AFP通信が米中央情報局(CIA)のヘイデン元長官が12日の講演で「最も良い選択肢はアサド政権の勝利かもしれない」と語ったことに関し、その背景を解説したものである。

 中東問題では、アメリカには有力なユダヤ人の政治家・財界人が多く、イスラエルの宿敵イラン・イラク・シリア等とは常に敵対関係にあった一方、サウジを中心とする湾岸諸国は、石油供給源として友好関係を保ち、直接間接に軍事援助をしてきたことが、逆転することを意味する。

 この報道は、先月26日にロイター通信が「イラン核協議の歴史的合意、中東のパワーバランス再編も」という内容で報じており、当塾でも、10月21日の「引きこもり日本」、11月5日「アメリカの心変わり 1」、同7日の「アメリカの心変わり 2 」にいずれこうなる、ということを予測した。

 自民党の佐藤正久議員が、ブッシュ政権の強圧でテロとの戦いのためイラクに派遣されたころの認識で、集団的自衛権を云々するような時代はとっくに過ぎたのである。もうひとつ、ロシアの強権政治に変化の兆しのあるモスクワからの外電を紹介しておこう。

 ロシアのプーチン大統領は19日、政敵で服役している元石油大手ユコス社長、ホドルコフスキー受刑者(50)に特赦を与える考えを表明した。元社長は、プーチン政権と対立の末、2003年に逮捕。脱税などの罪で懲役14年の有罪判決を受けた後10年10カ月に軽減され、来年8月に出所予定だった。来年2月のソチ冬季五輪を控え、欧米からロシアの人権侵害の象徴とされる元社長に特赦を与えることで政権のイメージ向上を図る狙いがあるとみられる。(以下略)

 この社長については、一連の事件で無罪を主張しており、人権団体などから「大統領選出馬に意欲を見せた元社長を排除する政治的な意図に基づくものだ」と批判されていた。この度、母親の病気を理由に特赦される。

 この法的背景が、18日に憲法制定20周年にちなみプーチン大統領が提出し可決したばかりの恩赦法案である。恩赦法は対象が約2万5000人にのぼり、大統領批判のパフォーマンスをして服役中の女性バンド「プッシー・ライオット」のメンバー2人や、北極海での油田開発に抗議して逮捕された国際環境保護団体グリーンピースの活動家らにも適用される見通しだそうだ。

 ロシアは同性愛宣伝禁止法の制定など人権問題で非難を浴び、欧米首脳の間でソチ五輪を欠席する動きが広がっているということがある。北朝鮮の張成沢元国防副委員長処刑は、タイミングが近すぎて無関係だろうが、世界と付きあって行くうえで司法や行政の秘密と民主主義軽視が、中国を含め、国家運営の足かせになるという認識で世界に広がりつつあるのだ。

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2013年12月19日 (木)

愛国心教育と積極的平和主義の接点は?

 安倍首相が設置した「安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長・北岡伸一国際大学学長)が、発表した「国家安全保障戦略」には「積極的平和主義」という中味不明の新語がある。もうひとつそれとどういう関係があるのかわからないが、国内基盤の強化策として「わが国と郷土を愛する心を養う」という一項が加えられた。

 もっとも「愛国心昂揚」が国防の基本方針でうたわれたのは、安倍首相の祖父、岸信介が首相になって間もない1957年にさかのぼる。しかし岸氏が描く戦前復帰の野望は遠のき、事実上から証文に終わったので、改めて孫が、ということなのだろう。

 そもそも「愛国心」というのはどういったことを指すのかさっぱり分からない。すくなくとも、戦後生まれの安倍首相や北岡座長より、本格的愛国教育を受け、日本書紀を繰り返し通読した経験を持つ塾頭の愛国心の方が劣っているとは思わない。

 最初は「愛国心論考」を記事にしようと思ったが、首相などがねらう愛国心が分からないことと、塾頭の手に負えそうもないことからやめにした。そのかわり、今でも口に出る「愛国行進曲」の歌詞を題材にしてみる。

 この歌は、昭和12年(1937年)8月に閣議決定された国民精神総動員の方針のもと、「国民が永遠に愛唱すべき国民歌」として同年に組織された内閣情報部によって歌詞が公募されたもので、占領下の東南アジアや南洋各地の現地人にも普及させた(3番略)。

1番
見よ東海の空明けて
旭日(きょくじつ)高く輝けば
天地の正気溌溂(せいきはつらつ)と
希望は踊る大八洲(おおやしま)
おお晴朗の朝雲に
聳(そび)ゆる富士の姿こそ
金甌(きんおう)無欠揺るぎなき
わが日本の誇りなれ

2番
起て一系の大君(おおきみ)を
光と永久(とわ)に頂きて
臣民我等皆共に
御稜威(みいつ)に副(そ)はむ大使命
往け八紘(はっこう)を宇(いえ)となし
四海の人を導きて
正しき平和打ち立てむ
理想は花と咲き薫(かお)る

 1番は自然環境、観光資源のアイデンティティーを誇るもので、お国自慢の域を出ない。国の安全にかかわる愛国心は無関係だ。問題は2番の「大使命」である。万世一系の天皇のもとで海外(四海の人)も含め、一軒の家(八紘一宇)のようになるよう指導していくという使命感を愛国心に位置付けている。

 さらにこれが、日本の優越性を誇示する国粋主義 独善的な排他主義であることを覆い隠すように、「正しき平和」を導く理想であると歌い上げた。「平和」をキーワードにした点は、安倍内閣の「積極的平和主義」と一致している。

 しかし彼らは反論するだろう。「そんな戦前の軍国主義にはならない。天皇ではなく、ましては、アメリカの言いなりでもない。国連の旗の下で強力な平和構築に邁進するのだ」と。

 それならば、愛国心教育の必要はない。国境や人種・民族を超えたグローバリズムや、2度の世界大戦を教訓に生まれた国連精神教育をした方がいいに決まっている。何で日本の安全保障に、むしろ逆効果さえありそうな「愛国心教育」を持ってこなければならないのだろう。

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2013年12月17日 (火)

日本を取り戻す!!

Images1  このポスター、党首では共産党・志位さんや公明党・山口さんの次に多く街で見かける。海江田さんのは、なぜかない。

 yahoo!の!知恵袋を見たらこんなことが書いてあった。

日本を取り戻す!!と書いた安倍晋三さんのポスターを見たんですが、日本は取られたのですか?

ベストアンサーに選ばれた回答

野党から奪われたく無いの裏返しの言葉です。(苦笑)
本当の意味と思いは、嘗て経済が上向きで活況を呈していた頃の日本の姿を取り戻すと言う事です。

 塾頭も今まで、ぼやーっとこの程度でしか見ていなかったが、これは大変なことを言っているのだ。特定秘密法案強行突破、防衛大綱、集団的自衛権、教育制度、→→改憲……。昨今の動きからして、どう考えても安倍首相が生まれる前の「日本」を取り戻すという意味にしかとれない。

 ヤバい!!。来年にはどうしても政権を交代してもらわなくては。中国が何かというと過剰反応しているわけが分かった。中国の一般の人が、戦後の日本政界の動きを細かく知っているわけではない。

 日本を取り戻す!!と言えば、”戦前の日本を”と短絡的にとらえるだろう。これは最悪のポスターだ。これからでも遅くはない。回収してみる考えはありませんか?。

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2013年12月15日 (日)

安倍内閣が急ぐ理由

 「特定秘密法案、仮にそれが必要だったとしても、どうして強行採決までしてこう急がなくてはならないのか?」。いまだに多くの識者が口をそろえる疑問だ。安倍首相の地元の大先輩で小泉純一郎などが師と仰ぐ吉田松陰は、こう答える。(「自制論」、奈良本辰也『吉田松陰』所載)

 幕府天勅に背き、衆議を排し、其の私意を逞しうするは、頼むところは外夷の援なり。然れば幕府には、諸国義挙の起らぬ内に、早く外夷の和親を厚くするの謀とみえたり

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2013年12月14日 (土)

辺野古の再検討は可能

 
 「普天間移設:日米行動委員会が報告書」というタイトルの新聞記事が14日付毎日新聞の4面に掲載された。2段ぬきの地味な扱いである。しかし、タイトルはその中身に一言も触れていない。タイトルとしては落第である。

 中身は、沖縄県民の意向に沿って辺野古沿岸埋め立て以外の方法を――という提案なのである。県民の意向は、政府、与党をはじめ民主党を含む中央政界からほとんど無視されているのが実情で、新聞の扱いが冷淡なのはそのせいなのだろうか。

 ニュース検索をかけてみても、報道しているのは毎日のほか琉球新報と時事通信だけである。辺野古移転については、アメリカとの合意事項であるということと、尖閣など中国の海洋進出に危機感持たせようとする自民保守層の圧力が、これまでになく強まっている。

 アメリカとか中国とか、もっぱらよそのせいにしているが、アメリカには代案を考える余地があるのだ、ということを本塾でも何度か触れてきた。

2013年7月 2日
下種の勘繰(げすのかんぐり)
http://hansenjuku.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-506d.html

2013年6月28日
「鳩」が生きてる
http://hansenjuku.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-d9fc.html

 冒頭に書いた記事はその最近版で、日米の有識者でつくる「沖縄クエスチョン行動委員会」が12日、ワシントンで記者会見し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題に関する報告書を発表したというものである。

 沖縄クエスチョン行動委員会は、これまでも公開討論会や出版などを通じて活発に動いているが、沖縄以外ではほとんど知られていないのではないか。社共以外で、民主党、自民・公明両党の中にも、普天間をこえて沖縄の米軍基地負担軽減を目指す議員が少なくないと思うのだが、政治的にさっぱり動いていない。

 新聞の無関心さとともに、この点もブログの一端から声高に指弾しておきたい。毎日新聞の記事を以下に要約しておく。

 報告書は、10人のメンバーの意見や過去の講演内容をそれぞれ収容したもの。日本側座長で桜美林大大学院の橋本晃和特任教授と米国側座長でジョージ・ワシントン大のマイク・モチヅキ教授は、同県名護市辺野古沿岸部を埋め立てて代替施設を整備して移設する日米両政府の現行計画に代わる移設構想案を提言した。

 その中で両座長は、現行計画を進めるのは強い世論の反発があり難しいうえ、時間もかかると指摘。既存の米軍基地内に普天間の機能を移すことを柱とし、時間をかけず、抑止力を落とさず普天間を閉鎖するための案を示した。

 その移設構想は▽在沖縄海兵隊員を大幅に日本国外に移転▽有事の際に海兵隊員や装備・機材を一気に運ぶことができる艦船をローテーションなどの形で西太平洋や日本周辺に配備▽普天間飛行場の機能は名護市と宜野座村にまたがる米軍キャンプ・シュワブ内にヘリポートなど小型の飛行施設を整備して移す▽緊急時は民間飛行場を使えるようにし、固定翼機の離着陸もできるようにする−−などの内容である。

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2013年12月13日 (金)

粛清→先が見えてきた

 北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)前国防委員会副委員長、というより、父金正日の妹の旦那という方が早い。「12日の国家安全保衛部特別軍事裁判で死刑判決が下され、即日執行」というニュースが飛び込んできた。産経などのソウル経由でなく、共同通信の平城支局ダイレクトだから公式発表と言っていい。

 TVニュースショーでも一斉に取り上げたが、日頃出演する「北朝鮮にくわしい○○さん」などのコメンテーターの解説は、あまり急でびっくりしたせいか、例の権力闘争がどうのというような新味のない、迫力に欠けるものばかりだった。

 塾頭もいずれは、という気がしていたのだが、このスピードと関係者一網打尽の手早さに、かつてそんな例があったか考えたが思いつかない。赤軍派などの過激派の私闘はともかく、国家規模では革命以外でスターリンやヒトラーにあったような気がするが、どうも合致しない。

 やっと見つかったのが、日本は摂政関白・豊臣秀吉の秀次処分である。秀次は秀吉の姉の子で、甥にあたるが、秀吉の後継者に擬せられ養子となる。ところが文禄2年(1593年)に秀吉に実子・秀頼が生まれると両者の関係があやしくなった。

 2年後の文禄4年7月8日、秀吉の命令で高野山に追放され、一週間後の15日には切腹を命じられた。近習はもとより秀次の家族及び女人らも秀次の首が据えられた塚の前で、39名が処刑されるという非情の措置がとられた。

 粛清の対象が親戚筋有力者であること、秀次の嫌疑に具体性のない事、係累や支持者が一網打尽にされていること、電光石火のすばやさで執行されたこと。そしてその結末は、世間を畏敬の念から遠ざけ、忠臣と思われていた大名の不信と離反を招き、関ヶ原で敗退した。そして天下は徳川に移る。正恩は、やってはならないことをやってしまったのである。

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2013年12月10日 (火)

反戦塾乗13/12/10

 去年もそうだが年末はびっくりするようなニュースが多い。

猪瀬都知事
 知事給与を1年間返上。
   ……家計が不安になりますよ。「無利子無期限で貸してくれる親切な人がいるから大丈夫」……そうですか。すみません(塾頭)。

北朝鮮メディア
 大会議場の席からナンバー2の大物政治家を「拉致」。
  ……こんなリアルの映像を日本のメディアは逆立ちしても撮れません。いや、世界初の快挙でしょう。正恩さん、映像改ざん技術とともに誇ってみたらどうですか。

「みんな」分裂
  「半分」というわけにもいかず困りましたね。いや、渡辺さんの言うとおり半分がいくら集まっても「みんな」にはなりませんよ。”ジコケンジ”じゃない”エダケンシ”といった政策のよく見えない人たちが、これから勉強会を開くなどといっているんじゃね。

タイで大デモ
 議会を解散して総選挙をする、といったら「それは反対」という大デモ。タイでは見慣れた風景だがエジプトでも同じようなことが起きている。民主主義の総本山・アメリカはどっちを支持します?。日本は?。当然現政権のタクシン派。”だって、あのデモはテロだもん”(石破幹事長)。

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2013年12月 9日 (月)

「維新」という名称

Dscf4060  最後の徳川将軍・慶喜(右)が世を去って今年は100年目だそうだ。塾頭は、勤王の志士などより維新の功績者として政治家・慶喜の功績を高く買っている。しかし、塾頭は「維新」という言葉が好きではない。

 漢籍『詩経』に由来する言葉だが、「これあらた」の「これ」が「どれ」を指すのかさっぱりわからない。王政復古なのか幕藩体制崩壊なのか開国・文明開化なのかもはっきりしない。

 そして期間もそうだ。長くとればペルー来航の頃から帝国憲法発布の頃までの約40年、短ければ戊辰戦争開始から東京遷都への1年でもありうる。ちなみに塾頭は明治初頭のころはどう呼んでいたのか調べたことがあるが、一番多いのが「ご一新」だった。

 ほかに「改革」や「革命」と表現したものから、幕臣であった大岡鉄舟までが「回天」という言葉を使っていたという証言もある。どうやら、天皇や封建体制を温存させたいという意図が革命的印象を、「維新」というそれまであまり使われたことのない言葉を、あとになって定着させたのではないか。

 それがあってかどうか、もっぱら右翼が好んで使うようになった。大本教に始まり、5.15事件、2.26事件の昭和維新、平成維新は大前研一などが使っている。最近では日本維新の会を名乗る政党が躍り出た。

 冒頭に書いたように、維新という言葉のあいまいさがここにきて政党でも災いしている。大阪維新の会を立ち上げた橋下代表は、維新と坂本竜馬を重ね合わせていたようだ。しかし、竜馬には土佐出身の志士として、小説やドラマに派手な題材を提供していることには違いないが、薩長協力を一度取り持ったこと以外に、特に維新に政治的な貢献をしたということはない。

 橋下代表の真意がどうあろうと、会派の名称の選択を誤ったことが右翼結集の場を提供したということではないか。

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2013年12月 7日 (土)

危険すぎる日本の政治

 秘密保護法案強行可決→改憲への予行演習。露骨な恣意的人事、原発再生工作等々、それらの独断専行を阻止できない無能な野党。こんなに政治家の資質が劣化したことは、過去にあっただろうか。

 国民の安全が脅かされる事態に大半の国民が気付いていない。政治家が既にそうなのだ。会長交代を前にしたNHKの動向がやや気になりだしたが、幸いにして読売・産経をのぞく多くの新聞はそれに気がつき始めた。そんな中、今回はやや埒外に置かれたような外交での危険性に目を向けてみる。

 先月26日、「富国強兵と防空識別圏」という記事を書いたがその中で、日本は”「デン」と構えている”のが一番だ、と書いた。どうせロクな外交もできないのだから、そうするのが一番国益にかなっている。

 ところが日中ともにバイデンアメリカ副大統領の気を引くことに懸命で言葉の突っ張り合いだ。TVによく出てくる中国外務省などというのは、党や軍部の下働きのようなものなのに、日本は安倍首相がTVにでて「撤回を求める」などとむきになってお相手をする。

 果たしてバイデン氏は、習主席に撤回を求めるようなことはしなかった。日中ともに虎の威を借りる猫丸出しで、恥ずかしい限りだ。何かと騒ぎ立ててアジアに不安定要素をばらまく中国に対しては、「デン」と構えて相手にしないのが相手の孤立をより目立たせることになり効果的だ。

 アメリカや台湾は、民間航空会社の飛行計画書提出を自由に任せた。マスコミは日米間の中国に対する温度差、などとしているが塾頭は違うと思う。日本がやたら突っ張っているだけで、アメリカなどの考えがまっとうなのである。旅客を乗せた民間航空機は安全が第一。相手国の管制下にあると思えば、その管制を全面的に信頼して安全を期すのが常識だ。

 防空識別圏がどうあろうと、飛行計画を出した方がより安全なら民間はそうする。日本でもアメリカでも変わりがない。中国がそこを領空にしたとか領海にしたというわけではないのだ。ただ誰にも相談せず、突然ルールにはずれた行動で波乱を巻き起こしたというだけである。

 かつて、大韓航空機事件というのがあり、ソ連領空に紛れ込んで撃墜された。仮に政府が飛行計画提出を抑え込んで、そのような間違いが起きたら政府が責任をとるつもりか?。よけいなお節介は、乗客にとって非常に迷惑な話である。

 アメリカは、州によって法律が違うように、民間とか個人の判断・選択が尊重される国である。何かというと、「国」を表に出し、権力を集中したがる国とは体質が違う。国が最低限度関与しなければならないことは何か、必要欠くべからざるルールは何かだけを憲法で定めている。

 中国・韓国の宣伝戦の間違いに反論するのは当然だが、世界の常識にそった説明にとどめ、デンと構えていれば、各国の支持が自然に向いてくる。今の日本政府の危険性の方を、各国は警戒しているのだ。

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2013年12月 5日 (木)

拝啓山口那津男さま

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 特定秘密法案、最後?の抗議デモ。12月5日13:30頃写す。

 拝啓山口那津男さま あなたは与党として特定秘密法案強行採決に賛成します。初代創価学会会長・牧ロ常三郎先生無念の最後をご存知ないはずはありません。

 あなたは、見事にこれを裏切ろうとしています。元寇におとらない法難が日本にふりかかってもいいのでしょうか。新・立正安国論をぜひ見せていただきたいものです。

伊豆下田での座談会開催直後、伊勢神宮の神札を祭ることを拒否したために、治安維持法違反並びに不敬罪の容疑で、下田警察署に連行される。同日、戸田らも検挙。この一連の弾圧で21名の幹部が検挙された。牧口は獄中においても転向を拒否し、1944年11月18日、東京拘置所内の病監で栄養失調と老衰のため死去した。(Wikipediaより抜粋)

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2013年12月 3日 (火)

考古学で見る天皇制

♪天に替りて不義を討つ
     忠勇無双のわが兵は
 歓呼の声に送られて
     今ぞいで立つ父母の国
 勝たずば生きて帰らじと
     誓う心の勇ましさ

 こんな戦時歌謡がある。徴兵され戦地へ旅立つ若者をこうして送りだした。中国宋の時代の民衆革命をえがく『水滸伝』の主人公、梁山泊が掲げたモットーと、上の歌の第一小節がまったく同じであることに、今気がついた。昨今は何かというと中国人と日本人の異質性を強調し、日本独自の文化・習慣を優越したものとする風潮がある。

 一部雑誌は、誰が読むのか知らないが毎号そのような見出しで拡販をねらう。多分、戦中・戦前・教育勅語の時代が最も”美しい国”だったと信ずる右翼もどきが買うのだろう。残念ながらその当時の日本人の精神構造は古来中国のそれと同じなのだ。

 中学では、英語と同様「漢文」が必須科目だった。最初は「子曰く(シノタマワク)」で始まる孔子の論語だ。中味は、朝鮮族が伝統的に尊ぶ儒教の基本で、教育勅語が掲げる徳育もこの線に沿ったものだ。

 「天」というのは、中国から来た概念だ。天皇の「天」は高天原の「あま」とはちょっと違い、天下とか天命といった使われ方にに近い。その呼称も天武天皇、すくなくともその7代前聖徳太子の頃までその発想はかった。そして男系相続による万世一系などという発想もなかった。だから神話で皇統の始祖を天照大神すなわち女神とする。

 『日本書紀』や『風土記』によると、古代九州の有力女酋として神夏磯媛、八女津媛、田油津媛、早津媛、諸県君泉媛、海松橿媛などの名があがる。畿内でも神武紀に名草戸畔 丹敷戸畔 新城戸畔といった在地勢力の首領に女性の名が記されている。

 魏志倭人伝では、倭国王を女性の卑弥呼とし、壱与がその後を承継したとする。当時の中国人はよほどこれを奇異に感じたのだろう。倭国のかわりに「女王国」と書くこともある。女王の任務は祭祀、占い、予言など巫女にふさわしい役柄と、その他の税務・貿易や軍事であろう。古墳の遺物もそれと矛盾しない。

 剣、鏡、勾玉は三種の神器として皇位継承に使われる。本物かどうかは別として、その風習のもとは九州に有り、鏡は中国伝来の器物だ。巫女の役割は古代ほど大きくなる。桃を祭祀に使うなど中国の長江南岸や道教の影響が考えられる。そういった祭祀的役割は神功皇后、推古、皇極、斉明などの女帝はもとより、斉明の皇女で孝徳の皇后間人にも受け継がれ、政治主導する地位にあったようだ。

 要は、天皇は中国の影響抜きでは考えられないが、一方独自の伝統も育んできた。上に掲げる天皇の役割も律令制採用以前は、を天皇・皇后・皇太子・皇子などが適宜分担するという、あいまいさがあったのだろう。厳密に血統を重視するようになったのは、南北朝、すなわち『神皇正統記』以後としてもいいのではないか。

 先月28日の「マクロな歴史認識」の続きを書くつもりで、結論を考えている時夕食時間になり、たまたまNHKの「クローズアップ現代」”明らかになる古代の「日韓交流史」”を見た。内容は、今年3月、福岡県古賀市で6世紀後半頃の古墳から朝鮮半島の新羅産と見られる金銅製馬具が出土したこと、近年日本式の前方後円墳が韓国で多数見つかったことから、双方の考古学者の交流が深まっているということである。

 古賀市で発掘された馬具というのは、復元写真で見ると塾頭が見たことのない立派なもので、小さな古墳の横穴から見つかったなど、日韓交流史書き換えが必要なほど、なぞの深い遺物と言える。韓国から若い考古学者が来日し、共同研究で日本に新知識をもたらしているという。

 また、韓国にある前方後円墳の映像も紹介されたが、立派に整備復元され市民に公開されているようだ。前方後円墳といえば、大和朝廷に縁の深い人物を葬るための形式として、その形状、構造、副葬品などで建造時期などが特定されるようになった。

 しかし、韓国の学会は、前方後円墳の形は韓国に起源があり、それが日本に渡ったものという説に30年ほど前まで固執していた。その後炭素同位元素半減期などで、出土物の科学的証明が可能になり、日本の考古学の正しさは韓国でも認めるようになった経緯がある。

 韓国の前方後円墳の存在は、古代日本の天皇にかかわる勢力圏があった証拠でもあり、現今の韓国の反日感情では受け入れがたいと思うが、日韓考古学者の協力関係は画一的な成果をあげており、これからも国家を超えた発展が期待されるという。

 そうすると、前回記事の”「周回遅れ」は本当だ!”の続きということにもなり、民間交流がグローバル化の主流を担い、偏狭なナショナリズムを駆逐するという、米国歴史学者の証言が一足早く実現していることになる。塾頭は、日本の政界の現状より、この潮流に期待を込めたい。

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