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2013年11月30日 (土)

「周回遅れ」は本当だ!

  当塾では、この秋口頃から安倍首相を中心とする日本外交の発想やありかたを、「周回遅れ」と表現してきた。ブログ内検索をかけると、以下の3件がある。当塾のオリジナルとまではいえないが、アメリカの外交政策の変化や中東情勢などを見ているとそう考えざるを得なかったということだ。

2013年10月29日 (火)
日本外交は野暮で間抜け?
 前回の記事で、現在の安倍首相外交・安保政策について「大正から昭和初期の動きそっくり」と書きました。要は世界の潮流から見て「周回遅れ」なのに、何か得意然としてその轍を追っかけているからです。(続きを見る)

2013年10月28日 (月)
戦争を知らない人に訴える
戦争は封建主義と国家主義から(続きを見る)

2013年9月12日 (木)
枝野改憲私案に落胆(続きを見る)

  それを裏付けるような権威ある[発言]が、今日(11/30)付の毎日新聞オピニオン面に載った。同紙電子版には掲載されていないので、当塾による内容紹介とさせていただきたい。なお、執筆者の入江昭氏は、ハーバード大学名誉教授で、日本出身だが米国籍を持ち、同国の米外交史学会会長や歴史学会会長を歴任している。

 まず冒頭の書き出しから紹介する。

 久しぶりに日本へ帰って見て、国内の政治や言論のなかで旧態依然とした考えがまだ幅を利かせているのには失望した。集団的自衛権を通しての積極的平和主義とか、自国中心で独りよがりの見解は、国際社会における日本の孤立化を助長するのみであろう。

 経済のグローバリズムが国家国境を越えて普遍化する一方、かたくなな国家中心の考えに固執することについて「それは18世紀以降20世紀の中葉までは主導的な概念だった」とし、「主権、国防、国益といっ概念」を根本的なものだとする呪縛から解放できていない現象であると指摘する。

 そして、「そのような、いわば18世紀的な発想が国家間の抗争をもたらし、人類に深刻な被害を与えることになったのが、19世紀20世紀の歴史の記録」とし、次の時代が既に始まっていることを次のように表現する。

 21世紀の世界、より具体的には20世紀末の20~30年以降現在に至る時期は、それまでの国家や国際関係が中心性を失い始め、民衆や市民組織、あるいは企業や文化活動が国境を越えてつながりを作ってきた時代である。

 そして、企業の間に芽生えてきたグローバル人材の開発や、オリンピック・パラリンピック、自然災害や原発への取り組み、環境保全などの例をあげ、市民主導、市民連携の次の時代を次のように結論づける。

 要するに、市民社会のレベルで国境を超えたつながりを強化していく以外に世界の平和も人類の福祉もあり得ない時代である。歴史を逆行させることはできない。日本の将来と世界の将来とは、その意味でもかつてないほど密接につながっている。日本人を含むすべての国の人々は、運命を共有しているのである。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

私だけかもしれませんが・・・今回着任したアメリカのケネディー大使への日本政府の対応が“官官接待”に見えてしょうがないんですよ。

投稿: 玉井人ひろた | 2013年12月 1日 (日) 08時27分

誰かのように5000万や1億5000万の接待では決して動かされない大富豪。政府の小手先では操縦不能でしょう。沖縄へ行って仲井間知事に会うそうですがそのときどんな顔を見せるかが関心事です。

投稿: ましま | 2013年12月 1日 (日) 10時46分

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