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2013年10月21日 (月)

ひきこもり日本

 サウジアラビアが国連安保理非常任理事国に選ばれたのに、それを辞退した――、こんなニュースが流れた。理由は、ペルシャ湾を挟んでにらみあうシーア派大国イランと、これに劣らず不倶戴天の宿敵同士であったはずのアメリカが、にこやかに話し合いのテーブルについた、ということらしい。

 シリアでも、アサド政権打倒のため、反政府組織にせっせと武器援助をしてアメリカに協力していたつもりなのに、ロシアと手を組んでアサド延命に方向転換した。これまでなら、安保理でアメリカ・サイドの票が1票ふえることになり、アメリカにとってもウエルカムだったはずだがこれを蹴とばした。

 つまり、アメリカの裏切りに対する当てつけだ。サウジとアメリカの蜜月は、日本敗戦の翌々年1947年、アメリカ・メジャーズを統合したアラムコの試掘成功、輸出により世界一の産油国に躍り出た時に始まる。精製設備はもとより、輸送などインフラ整備・近代化などアメリカなしでは考えられない。

 イラクがクエートに侵攻した時も、いち早くサウジ防衛のためとして大量の米軍をサウジに投入した。かつてのアメリカは世界一の石油産出国で、アメリカの富はこれに支えられた。戦後、これに代わる資源は中東にとって代わり、国富と石油利権は密接不可分と考えられてきた。

 アメリカ大陸におけるシェールガス・オイルの開発成功は、再びアメリカをエネルギー自給国とする可能性を高めている。アメリカの中東への関心が薄くなることを、誰も押しとどめることができない。

 もうひとつ、蜜月関係に隙間風を生じているイスラエルがあるが、これを論ずると複雑になるので話の外に置く。ここで、イラン・サウジ・アメリカを中国・日本・アメリカに置き換えてみるとどうなるか。すでに似たような状況がないとはいえないようになっている。

 北朝鮮、尖閣、靖国参拝、集団的自衛権、基地……いろいろある。サウジ人は、ベドウィンの血を引く今でも誇り高い民族である。また、王族もメッカという聖地をかかえ、全イスラム教徒の保護者であるというプライドがある。

 なにも当てつけをしろとは言わないが、与野党ともにアメリカに対し、せめて英国やEUなみの忌憚ない発言ができないものか。いつももどかしく思う。

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