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2013年8月 3日 (土)

米国もビビる原発輸出

 Dscf3932_2   安倍首相のトップ・セールスでのめりこむ原発輸出、これが日本を敗戦・3.11大地震に次ぐ第3の亡国の危機を招きかねない賭けであることが分かった。安倍首相がいう「世界一安全な――」という担保が全くなく、輸入先から事故の賠償要求があった場合、それを回避できる保証もないということだ。

 輸出には、政府系金融機関「国際協力銀行」による融資か、独立行政法人「日本貿易保険」の貿易保険のいずれかを利用することが多い。その安全確認は、日本の原発安全神話づくりに加担してきた経産省・原子力安全保安院が担当していた。

 これまでの日本の原発同様、ここでひっかかるということはまずない。悪名高い同院は廃止され環境省外局の原子力規制庁に多くの業務が移ったが、同庁は「国内の原発は機器、人的要因、管理体制、立地状況などさまざまな要素からチェックする。外国の場合、実務上無理だ」と確認を断っている。

 したがって、政府はその機能をふたたび経産省に作るようなことを考えているが、輸出促進を図る部署の安全確認では心もとない。これらを1面トップで伝えた毎日新聞(8/3)は、解説欄で損害賠償要求の可能性について次のように記す。

日本が安全確認体制を整備しないまま、原発輸出を強力に推進し続ける背景には、原子力安全条約の存在がある。条約は原発事故の責任を「原発を規制する国(立地国)が負う」と規定しており、日本は免責されるという論法だ。茂木敏充経済産業相も5月28日の衆院本会議で「(海外で事故があっても)日本が賠償に関する財務負担を負うものではない」と強調している。

 果たして本当に「知らぬ顔」は通用するのか。推進役の経産省幹部でさえ「賠償でなくても援助などの形で実質的な責任を取らざるを得ない」と高いリスクの存在を認める。売り込み先の一部には別のリスクもある。インドには電気事業者だけでなく、製造元の原発メーカーにも賠償責任を負わせる法律があり、米国はこの法律を理由に輸出に消極的とされるが、日本は前のめりだ。

 以上を見てすぐ思いついたのは「日韓平和条約」だ。全く同じ構図ではないか。いかに免責条項があり、経済協力でこれに変えても、裁判所で続々と個人賠償責任を認めるという行儀の悪い国が出てこないわけではない。そのたびに国民の税金が持って行かれるようでは、この国の将来はなくなる。

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