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2013年6月16日 (日)

世界の目は中東へ

【イラン】大統領選、穏健派ロウハニ師が当選。

 世界が注目するのは、北朝鮮と同じ核開発だ。経済制裁も受けている。穏健派といえども、核開発継続方針に変わりはない。ただ、アメリカと協議がしやすくなるという程度で、開発放棄は望み薄だろう。

 一番神経をとがらしているのがイスラエルである。こちらの方は右派強硬政権ができた。イラン核兵器製造工場をすぐにでも爆撃したい(シリアに向けた前科がある)構えだ。イスラエルはアメリカ系ユダヤ人父祖の国。アメリカはそれをなだめるのに大わらわなのである。

 イランの核開発反対の先頭に立つのもそのせいだ。ちなみに、北朝鮮を核保有国として黙認すると、日本に核武装の口実を与えるからという、米中などの危惧があるというが、イランほど真剣に考えているとは思えない。

【シリア】米、反政府組織に武器援助
 シリアの内戦状態に、これまで一切手出ししなかったアメリカだが、アサド政権が化学兵器を使用したという理由をつけて、反政府側に武器援助をする方針だ。ロシアは当初からアサド支持で、「証拠がない」と反対している。

 アフガンやイラクの苦い教訓にもかかわらず、どうして今ごろ?という感じがする。ここに、レバノンに本拠を置くシーア派戦闘組織で、これまでにイスラエルと戦火を交えたことのあるヒズボラの存在が浮かび上がってきた。このところ政府軍が勢いをましているというが、ヒズボラがアサド支援を本格化すれば、シリアのヒズボラ化が見えてくる。

 それを何としてでも避けたいのは、やはりイスラエルであろう。アメリカが反政府組織に武器を供与するということは、アメリカの正面の敵であったアルカイダ系組織に武器がわたる可能性を否定できない。それでもあえて目をつぶるということか。

 それまでして反政府軍に肩入れするということは、イスラエルの隣国がヒズボラ政権になったらレバノンの1勢力どころではなくなる。パレスチナと共に完全な包囲網が完成する。「シリア内戦は長引く方がいい」というイスラエルの必死の訴えがあったからではないか。 

【トルコ】
 動乱が続いている。デモに参加しているのは90年代生まれの若者で、風俗や表現の自由を求めているがその他の要求はあまり聞かれない。トルコはイスラム教国として中心的存在である。また、イランやサウジアラビアなどと違い、世俗派政権で模範的な成功を収めてきた。

 エルドアン首相は3期連続の長期政権を維持しているが、民主的な選挙で労働者層やイスラム保守層などの支持も厚く、デモ賛成派が多数を占めているとは思えない。エジプトでも穏健なイスラム原理主義・ムスリム同胞団の支配に反対する世俗派の若者が騒動を起こしている。

 エジプトでも同様な事態を経験しているが、デモ側にはすぐとって代われるような人材がいない。トルコの場合も政権が強硬策を取らず、他国や外部組織の介入を防げば、意外に早く終息するのではないか。

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