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2013年5月30日 (木)

習近平の困った顔

 18日に「晋三、正恩--実はお友達」という記事を書いた。この二人は奇妙なところが似ており、発想・行動にも共通点がある。その一つに、このところ現場や地方に出かけて行ってメディアに視察の映像をとらせるというパフォーマンスが多くなっているという事もある。

 北朝鮮は、核・ミサイルを背景にした高飛車な臨戦態勢宣伝から180度急転回し、話し合い路線をさぐるそぶりを見せている。報道によると、金正恩の特使として崔竜海(チェリョンヘ)朝鮮人民軍総政治局長を北京に派遣した。

 北朝鮮が「祖国解放戦争勝利60周年」と銘うった7月27日に記念式典を行い、恒例の軍事パレード、大マスゲームを過去最高の規模として、そこに旧敵国を除いた各国高官に出席を招請するということだ。特使は習近平にもこれに出席をお願いしたらしい。

 返事はまだのようだが、ここで安倍首相が「主権回復の日」を突如浮上させ、天皇に出席を要請したことを思い出した。北のいう7月27日は、休戦協定締結の日で、南北分断を決定的にしてしまった日でもある。日本の「主権回復」と同じで、戦勝を祝う日という気分はわいてこない。

 「明日、戦争になるかも……」とけしかけられていたのに、「さあ、戦勝のお祝いだ」といわれても北の国民はその気になれるのだろうか。また招かれる各国は、国連の制裁決議を受けた国に「祝え」といわれても、北に調子を合わせるためには相当な努力が必要となるだろう。

 北京の外交筋によると、中国の対北朝鮮政策は「三不一無」。「三不」は①不戦(戦争をしない)②不乱(朝鮮半島を混乱させない)③不統(韓国による吸収統一をさせない)、「一無」は無核(核のない)である(5/29「毎日」・【北京・西岡省二】)。

 中国が義勇軍を出して朝鮮戦争にかかわったのは、共産中国ができてからまだ9か月足らず。北がことわりなしに始めた戦争に、ソ連のスターリンから応援を肩代わりさせられるような形で参戦し、多くの犠牲者を出してようやく連合軍を38度線まで押し返したのがこの戦争だ。

 米軍主体の連合軍に中朝国境まで迫られたのはたしかに危機だ。だが一方北の勇み足が引き起こしたのがこの戦争。血の盟約とはいうものの、台湾やチベットなど奥地での対立も残っていた時期である。迷惑な戦争だったことには違いなかっただろう。

 習近平主席の困った顔がどうしても目に浮かんでしまう。

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