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2013年4月 4日 (木)

再生不能廃棄物0増5減

 解散する、しないの田舎芝居。その中でどうせ使えない0増5減の衆院定数是正法案を可決。「違憲状態はわかっていますが、こういう法案を可決しました。今回の選挙には間に合いませんが、その気はあるのだということで、どうかお目こぼしを」。

 最初から裁判所をなめているのだ。政治家の憲法軽視ここに至れり。裁判所が怒るのはあたりまえ、また、怒ってもらわなければ存在価値がない。「法が支配する国」などというのは口先だけのことになるではないか。

 2009年の衆院選が最大格差2.30倍、それを「違憲状態」とする判決をしりめに、去年末の選挙では2.43倍とさらに格差を拡大、「0増5減が間に合っていればこのたびの区割り案で計算して1.998倍、2倍を0.002切るんですが」といってみたところで、納得する人はいないだろう。

 案の定、16件の違憲訴訟のうち、「違憲」判決を下した高裁が14件、2件が「違憲状態」だが、言葉の違いにそんなに大きな意味はない。また、「違憲」のうち2件は、これまでに例がない「選挙結果は無効である」との厳しい裁きになった。

 今、政府与党と民主党などの間で「0増5減の区割り法案を早く通せ通さない」でもめている。自民党が急ぐのは、衆院選やりなおしのため衆参同時選挙にして圧倒的多数を確保するため、という解説があるが、周知期間などの余裕が必要で物理的に間に合わないという話だ。

 自民党だけでない。大手全国紙も、ともかく0増5減を「早く、早く」という社説の合唱だ。0増5減は、すでに最高裁で指摘された格差解消の障害になっている県別1人別枠方式をそのままにしており、今後の選挙で格差が2倍以内に止まる保証はない。早い話が、0増5減は去年の選挙の見せ金に使われただけで御用済みの案である。

 また有権者の方も、区割りを自治体の部落単位でいじり回されたのでは、支持候補も安定せずたまったものではない。0増5減案を急いで決めて何をしようというのか、まったく理解できない。

 いますぐ手をつけなくてはならないのは、姑息の手段ではなく抜本的改正である。政党間で解決できなければ第3者組織に起案をゆだねるしかない。それが必要なのは、年末頃に予定されている最高裁判決対策である。多くの高裁判決に沿って違憲とされ、0増5減案も否定されるかも知れないのだ。

 それに対応できる態勢を早く作り、判決があればそれに答えて「早期解散やり直し選挙」とするのがすじみちではないか。最高裁判決をまたずに拙速に走っても、違憲訴訟が繰り返されるだけだ。わずかな時間が待てないというのは、どういう魂胆なのか塾頭にはさっぱりわからない。

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