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2013年2月 7日 (木)

中国も困っている

 30日に起きた中国艦の自衛隊に向けたレーダー照射について、7日の19:30現在中国当局の最も新しい反応は次のようなものだ。

北京 7日 ロイター] 中国外務省の華春瑩報道官は7日の定例会見で、東シナ海の公海上で中国海軍の艦船が海上自衛隊の護衛艦にレーダー照射したとする日本側の指摘について調査していると述べた。

華報道官は「中国の関連当局が現在、真剣かつ厳粛な調査を実施している」と発言。また、「日本は最近、意図的に危機をあおり、緊張をつくり、中国のイメージをおとしめている。これは両国関係を改善しようとする努力と全く逆の行為だ」と述べた。

中国国防省は今のところ、日本側の指摘についてコメントしていない。

 中国外務省の昨日の会見は「事実を確認していない。報道で初めて知った。そのことは関係機関に聞いてくれ」だった。こういった中国の反応は極めて珍しい。意地悪い言い方をすると、「周章狼狽」といった感じになる。

 海外向けに強硬姿勢をばらまく「環球時報」は、早速社説なるものを載せているが、日本が尖閣海域で軍事行動を繰り返しており、今回もことさら際立てて内外に発表、緊張を高めている、といった例により問題の本質をはずし日本の責任にしている。日本側が照射されてることをキャッチした警報音を、敵対行動ととるお粗末さだ。

 これらを通してみると、今回の事件はどうやら習総書記など首脳部の意向ではなく、軍部または末端の勇み足である可能性が強い。だからといって安心できるかと言えば結論は逆だ。このさき首脳部はどう動くだろう。

 習総書記・軍事委員会主席が選択できる方法は、大きく二つに分かれる。ひとつは、今回の事件が国際的に中国の威信・信用を大きくそいだということで、指揮した責任者を処罰する、もうひとつはことをあら立てず黙殺するということだ。

 前者は、軍末端の志気を失わせ、解放軍の威信を傷つけるということで猛反発を受けるだろう。来月には全人代(全国人民代表者会議)が開かれ習氏の国家主席以下閣僚人事が決まる。習氏としては軍部を敵に回すことを避けたい時期だ。

 宣戦布告は国家主席の権限だが、戦闘行為は宣戦布告なしでもできる。習主席はなんとしても軍を把握して文民統制の実を上げなくてはならない。尖閣を巡って軍は何時でも開戦できる準備が整っている。末端はその時期を探って日々行動している状態だ。

 後者の黙殺戦術はどうだろう。末端は「あの程度のことではおとがめを受けることがない。それならばより過激なことをして、手柄にしよう」と思うだろう。これは習主席の文民統制をあやうくするだけではなく、国家の存亡にもかかわる。

 これを乗り切るためには、党内に確固不動の支持勢力を持ち、国民の不満を鬱積させない施策が必要だ。しかし、いずれも心もとないような気がする。もう一つの可能性として、軍部内の対立を巧みに利用するという方法がある。

 以上いずれを見ても、戦前の日本に似たような状況があったわけで、決して戦争を避けられるという確固とした条件下にあるとは言いかねるのだ。前胡錦濤主席の時代、酒の席で酔って主席にからんだ軍幹部がおり、その幹部は今も健在だという(毎日2/7)。軍規の乱れも相当なものらしい。

 ただひとつ言えるのは、敵がなければ戦争にならない。安倍政権としては、習氏に花を持たせることも考え、国際的な支持のもと中国好戦派の野心をどうそらすかにも注力してほしい。

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コメント

これは3年前の産経グループが行った中国軍ヘリ異常接近報道を彷彿させる事件ですね。
そもそも中国海軍には沿岸警備程度の能力しかなかったが、このころから外洋に出れるように装備が向上して、日本の宮古島の海峡の公海から太平洋に出れるまで強化されていたのです。
やっっと一人で歩けるようになった程度であり、日本の海自の能力とは雲泥の差。
この時に、日本で一番右翼的な産経だけががヘリの異常接近など、中国軍の挑発行為を大々的に宣伝していたが、他のメディアでは冷静であり、それほどでも無かったのです。
今回は全マスコミですね。朝日系のテレビ局などは特にひどい。日中戦争前夜ですよ。
そもそも全長が150mもある5000トン級の巨大な海自の駆逐艦と相手との間隔が3キロは異常事態ですよ。
船舶にはブレーキがないのですぐには止まれない。
普通なら5キロに接近した時点で衝突防止の緊急回避行動を取るために3キロの距離で睨み合う展開にはなりません。
3年前のヘリ異常接近の原因ですが、中国艦隊が母港を出た時から自衛隊側が数キロの近距離でぴったりと追尾していたのですね。
中国側の威嚇行為であることは確かなのですが、日本側にも騒動を起こした責任が十分にある。
日本国の病的な右傾化が極限まで来ているのです。
オスプレイ配備反対で、沖縄のすべての自治体の首長がそろい踏みした東京銀座のデモでフリーの平山鉄太郎氏は、
『"中国に操作されているとの大量の罵声に驚愕”。これは本当に驚きました。いわゆる右翼団体の構成員ではなくて、(見た目は)ふつうの"市民"が日の丸振りながら「非国民死ね!」とか絶叫していて唖然としました。』
とあるが、一昔前なら確かに目を丸くするような本当だと信じられない話です。
全自治体が公務を放り出してまで東京に集結した沖縄の危機感が、本土では理解出来ないのです。
大阪市立桜宮高校バスケット部主将が自殺した体罰でも、肯定派が全体で42%、男だけなら54%の過半数。
年代的には20代30代では過半数を超える体罰容認派との統計数字ですが、
なるほど!これでは石原慎太郎やら橋下徹やらのネオナチ紛いの右翼が圧倒的な支持率で当選するはずだと妙に納得。
今の日本ですが、世界のマスコミに心配されるレベルまで病的に右傾化が進行しているのです。
中学での陰湿なイジメ自殺から高校スポーツクラブの主将の体罰による自殺、柔道日本代表の暴行事件、金メダルダブル授賞の大学顧問による強姦、女性アイドルの坊主あたまと、連続して不愉快で奇妙、不気味なニュースが報道されていますが、同じ原因(社会全体の右傾化)から発生しているのでしょう。
中国の挑発の記事が、3年前には産経一社だけだったのが、今回は全マスコミにまで広がっているのが何よりの証拠ですよ。

投稿: 宗純 | 2013年2月 8日 (金) 10時49分

日本の右傾化には1970年ころからの深い根があると思います。これには当時の左翼に対する不信感もあると思います。

さらに、こういった右傾化に何の手立てもなく、凋落しつづける自称「革新」の無策・無力ぶりには怒りすら感じます。

中国報道は、右、左にかかわらず、正確、迅速な報道が増えることを歓迎します。産経の江沢民死去などという大誤報もありましたが、誤報が出る背景というのも貴重な情報です。

国際報道はますます受け取り側の精査と分別作業が必要になると思います。

投稿: ましま | 2013年2月 8日 (金) 11時38分

沖縄は迷惑だ。ドンパチなどあるわけない。沖縄は離脱独立するため忙しい。これまでのように頼らないでもらいたい。「沖縄周辺でドンパチ」想定は迷惑だ。

こうなったらアメリカと中国へはドンパチするなら琉球列島以外の「日本列島周辺でドンパチ」することと発信しておくとしよう。


 ところでこれはとある若者がかつて持っていた日本人としてのプライドだが、先だってFacebookの以下の↓ページへコメントをして会話応答した。そのページがあまりにも素晴らしいのでそのページの記録をこのように取っておいた:
タイトル:「Facebook 2013」
URL:
http://yakkoo.seesaa.net/article/317312033.html?1360343924


Naohito Mizuguchiさんが東アジア倶楽部さんの写真をシェアしました。

1月28日.

 日本は着々と、普通の国を目指して布石を打っている。今日は四基目の情報偵察衛星を打ち上げた。海外で仕事をするビジネスマンを保護するために自衛隊も出せるようにして、国防軍にすると言っている。諜報機関も創設するらしい。

 しかし、普通の国とはそんなにいいものか。かつてはテロ事件が起きても、日本人は逃がしてもらえることが多かった。日本はちょっと変わった国だから、特別扱いをしてもらえたのだと思う。私はそれが自慢だった。

 日本は侵略戦争をしたが、戦後は平和主義を掲げ、長く欧米諸国と対等に付き合ってきた。唯一の被爆国への同情もあったと思う。侵略戦争の代価ではあったが、核兵器を使われたということは空前絶後の体験である。これだけでも、変わった国としてやっていく理由になる。

 さらに、日の丸を掲げることにも抑制的だったし、自衛隊も日本列島から出なかった。だからと言って、日本をバカにする国はなかった。日本は変わった国のまま、世界に受け入れられてきたのだ。文句を言っているのは、アメリカのジャパンハンドラーぐらいだ。

 今回、日本は不運にもテロに巻き込まれ、10人の犠牲者を出してしまった。すると政府は、それを口実にして国の形を変えようとしている。その卑しい根性と愚かさに、私は失望している。

 諜報機関を大々的につくらなくては情報が集められないなんて、恥ずかしいことだし、軍隊を出せば安全を確保できると考えるのも単純だ。そもそも普通の国になりたいなんて、自分に自信がないにも程がある。

 過去に大きな間違いを犯し、今も歴史意識が弱いという欠点はあるが、日本はそれなりの国である。いいところもたくさんある。

 人間も自分の良さに自信が持てないと、目立つ人の真似をしようとするものだ。そして失敗する。私は日本に、そんなみっともない国になって欲しくない。日本人としての、私のプライドに傷がつく。

あなたと?さん、他2人が「いいね!」と言っています。.

本村 安彦 :
私は、1994年6月と9月に、「非核三原則の”うそ”が世界に知れ渡ってもう20年にもーなりますよ!!」ーとテレビに出て指摘した。

しかし、やってきてしまった。

アルジェリアのその事件の直前の昨年11月、琉球人として日本から離脱、独立することを決めた。

貴方の年代で今からでもどうにかなりませんか。

私の直感ですが、その事件。あやしい。

昨日 20:53 ・ いいね! ・ 1..

そうなんですか。どうにかとは?独立の件ですか?アルジェリアの件ですか?

昨日 21:09 ・ いいね!..

本村 安彦 :
いえ、私は「非核三原則の”うそ”が世界に知れ渡っていますよ!!。国民はそんな”うそ”をなくし被爆国として核廃絶を真に求めています。核密約を破棄せよ!!」ーと、沖縄からこの19年間、国内と世界へ発信しつづけることで外国から日本人として信用を高めてきました。

しかし、昨年11月、琉球人として日本から離脱、独立することを決めたことで、以来、それを琉球人としてのみ発し始めていて、日本人としてそれを担う者が急にいなくなって、バランスが壊れたままなのです。

昨日 21:36 ・ いいね!..

どうやって、発信してこられたんですか?

23時間前 ・ いいね!..
本村 安彦:
詳細は↓の「20年、仕事と同時に個人で社会貢献も行いながら六人の子育ても」
http://sairentmajyorithi.seesaa.net/article/296464655.html?1350745772
ーをご覧ください。

「この20年の『個人活動』から言えること」

23時間前 ・ いいね!..
わかりました。ありがとうございます。

23時間前 ・ いいね!..
本村 安彦:
琉球が日本から離脱、独立することをプラスに転じることすなわち、日本が真の意味で独立すること。日本人自ら信用回復出来るでしょう。貴方なら。

23時間前 ・ いいね!..

投稿: 本村 安彦 | 2013年2月 9日 (土) 04時38分

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