« 核心的利益、反日、暴走 | トップページ | 反戦は嫌戦と違う、だが好戦とは戦う »

2012年10月 2日 (火)

解散は遠のくな……

 このところ、国内政治ネタからすっかり遠ざかっている。投稿リストを見ると9月19以来ゼロである。この間、民主党・自民党の代表・総裁選があり、それに伴う党役員の人事、そうして昨日、第3次野田内閣の顔ぶれが決まった。

 テレビでは、ジャーナリストや評論家たちが解散時期について、臨時国会スタート時から、年内、3月、6月だと、まるで予想屋大会そのものである。塾頭は小沢分裂前に、8月か9月頃と予測したことがあるが、最近の政情を見ると「ことによると任期いっぱいまで伸びて衆参同時選挙もあるな、」という感じがしてきた。

 まず解散権を握る首相周辺から見て行こう。近く与野党3党首会談が開かれそうだ。そこに「近いうちに」の約束をした谷垣総裁はいない。野田首相は早期解散に縛られる必要はないと見ている。

 抜き打ち的に早期解散するというシナリオは、即、身投げ解散である。民主党の惨敗は目を覆うようなものとなり、過半数はおろか第2党に止まれれば成功、といった結果になるかもしれない。野田代表のもとでは、選挙結果を受けて野党でいるより安倍内閣と連立を組む方を目指すことになるだろう。それに、維新の会がつけばまがうことない右翼連合政権となり、改憲が一挙に促進されるはこびとなる。

 首相に解散もしくは辞任を強制する道具は、衆議院の不信任決議しかない。現在、民主党・与党が過半数を切るまで、指折り数えられる造反者がでればいいことになっている。塾頭は、今度の人事でそれが止まったと見ている。閣僚人事に対する配慮もあるが最大の要は輿石幹事長の再任である。つまり「身投げ解散」より「生き延び支持回復」作戦を指向するということである。

 小沢一郎と行動を共にしなかった反野田勢力が離党するかどうかであるが、その可能性を持つ議員は今までにほとんど去った。離党には大義名分と、不信任案賛成などきっかけが必要である。消費税問題はあったにしても、この前の問責決議に反対の立場をとっていればもう使えない。

 菅前首相のように、党に残り脱原発のような政策をはっきり党の政策として取り込ませ、あるいは山田元農相などがTPPへの慎重姿勢を方針に組み込ませるといった影響力を駆使して、安倍自民党との対抗軸を明瞭にし、前ほどでなくても党の復活を意図しようという考えである。この変化は「安倍効果」といってもいい。

 代表選で戦った赤松氏や鹿野氏が安倍流の改憲や集団的自衛権承認の抵抗勢力として党をリードできればいいが、党内タカ派との正面衝突をどこまで説得できるかがカギとなる。そのあたり、これから決まる副大臣・政務官人事や前原特命担当大臣の安保見直し論という変化技が注目されることになる。

 こういった与党の動きに、野党からこれまで以上に厳しい総攻撃の矢が射掛けられるだろう。しかし、自民党総裁選では、「3党合意は守る」、「国債特例法案」など国民生活にかかわる必要最小限について審議拒否をしないなどと、倒閣一本やりではなく国民の目を気にした慎重さも見てとれる。

 そこに、内閣居座りの口実としてまたとない切り札が登場しそうだ。それは、「日中関係が戦後経験したことのないような深刻かつ危機的な状況にある。政府は一刻も早くこれを正常化させなくてはならない責務があり、政治の空白は許されない」というものである。

 中国指導部の大幅入れ替えというタイミングで関係正常化を模索する動きは中国にもある。石破幹事長と組んだ安倍右翼政権より、現政権と関係修復の土台を作っておいた方がよりいいと考えるだろう。

 今回の閣僚人事にもそういった気配を感じさせるものがある。韓国のトップ交代、アメリカの大統領選もある。外交に非力の野田外交が続いたが、最後に逆転ヒットを狙いたいしいう気持ちは当然あるだろう。ただ、そういったシナリオをえがける余裕が、今の政権にあるかどうかが問題だ。

|

« 核心的利益、反日、暴走 | トップページ | 反戦は嫌戦と違う、だが好戦とは戦う »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/47285476

この記事へのトラックバック一覧です: 解散は遠のくな……:

» フールプルーフ(fool proof 馬鹿避け)が駄目な欠陥オスプレイ [逝きし世の面影]
『在庫一掃バーゲンセールの野田改造内閣』 『近いうち解散』の口約束で自公を騙したらしい野田佳彦は3回目の在庫一掃セール的な内閣改造を行う、 閉店期日が迫っているので、今までに何らかの理由で大臣になれなかった閣僚未経験議員10人を、まとめてバーゲンセー...... [続きを読む]

受信: 2012年10月 3日 (水) 13時45分

« 核心的利益、反日、暴走 | トップページ | 反戦は嫌戦と違う、だが好戦とは戦う »