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2012年7月31日 (火)

マルクスは「タカ派」

 われわれはアメリカの議会よりも産軍複合体よりももっと強烈な《タカ派》の有力な理論家をマルクスとエンゲルスの中に見出してびっくりするでしょう。技術と小麦の援助を停止し、ペルシャ湾に派兵し、反抗勢力をたすけるというアメリカの《過剰反応》ぶりにマルクスは大いに満足をあらわすでしょう。「ロシアの専制支配に貢献するオリンピック大会などはとんでもない」ことだといって、マルクスはサルトルやイヴ・モンタンとともにすすんで反対署名をするでしょう。マルクスの反応は、右の頬を打たれても左の頬をさしだすキリストの反応とは当然に異なります。
(藤村信『赤い星三日月絹の道』1984年、岩波書店、より)

 複雑怪奇な中東情勢をめぐり、現地特派員として対立の構造を分析、雑誌「世界」連載した4半世紀前の論稿である。欧米と、ロシア・中国で異なる対応があって解決のめどが解かないシリアの動乱が続く。共産主義とマルクス・エンゲルスにたいする現代社会の極端な誤解と評価が定着するには、これから先あと半世紀以上はかかるだろう。

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