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2012年5月 3日 (木)

憲法記念日メモ

不戦条約
第一条 締約国ハ国際紛争解決ノ為戦争ニ訴フルコトヲ非トシ且其ノ相互関係ニ於テ国家ノ政策ノ手段トシテノ戦争ヲ抛棄スルコトヲ其ノ各自ノ人民ノ名ニ於テ厳粛ニ宣言ス

第二条 締約国ハ相互間ニ起ルコトアルヘキ一切ノ紛争又ハ紛議ハ其ノ性質又ハ起因ノ如何ヲ問ハス平和的手段ニ依ルノ外之カ処理又ハ解決ヲ求メサルコトヲ約ス

現行憲法
第九条[戦争の放棄、戦力の不保持・交戦権の否認] 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。   
② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 

自民党改憲草案
9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇および武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない
 2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない

9条の2 わが国の平和と独立並びに国および国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する

 3 国防軍は、1項に規定する任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動および公の秩序を維持し、又は国民の生命もしくは自由を守るための活動を行うことができる

 5 国防軍に属する軍人その他の公務員がその職務の実施に伴う罪又は国防軍の機密に関する罪を犯した場合の裁判を行うため、法律の定めるところにより、国防軍に審判所を置く

 9条の3 国は、主権と独立を守るため、国民と協力して、領土、領海および領空を保全し、その資源を確保しなければならない

塾頭解説
①不戦条約
 1928年(昭和3年)8月27日にアメリカ合衆国、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、日本といった当時の列強諸国をはじめとする15か国が署名し、その後、ソビエト連邦など63か国が署名しました。フランスのパリで締結されたためにパリ条約呼ぶこともあり、現在まだ効力を失っていません。

 ところが、上に掲げた国で戦争をしなかった国はひとつもありません。すべて「自衛の場合(集団的自衛権を含む)は例外」という口実で、事実上有名無実なものになりました。現在は、それに代わるものとして「戦争」ではなく、軍事行動そのものを規制する「国連憲章」があります。

②現行憲法
 不戦条約をなぞったもので、2項はそれを強化したものです。現在の自衛隊は外国からは軍隊と見なされていますが、理由のいかんを問わず外国に向けて武力行使をすればただちに憲法違反となります。

③自民党改憲草案
 歴史の経緯から見て、以上の①②を無理につき交ぜ、全く異質のものにしたので一貫性がありません。いわば「ごまかし」改正案で、「自衛権」を明記するなど、世界的に見ても大戦前の水準に後退した、ちょっと恥ずかしい案です。

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