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2012年3月19日 (月)

沖縄の今 2

Dscf3605  下は、塾頭が沖縄滞在中の3月14日付「琉球新報」の社説である。沖縄の現状と住民の心情をあらわすものとして、そのまま再録させていただきたい。県民は、野田総理が沖縄訪問する時が普天間移転問題を左右する天王山だと意識している(カット誌所載)。        

《思いやり予算 被災地の復興に充てよ》大盤振る舞いという言葉がこれほどふさわしい税金の使途はほかに少ない。在日米軍駐留経費負担、いわゆる思いやり予算のことだ。
 防衛省は、1978年度に始まった思いやり予算のうち、79年度~2011年度の在沖米軍基地の施設整備費(FIP)が5556億円に上ることを明らかにした。
 整備件数の最多は家族住宅で1326億円に上る。1戸当たりの延べ面積は約150平方メートルで、基地外の民間地の一戸建て住宅平均の約2倍の広さに当たる。思いやり予算が米兵や家族の居心地の良さにつながり、沖縄の過重な基地負担を下支えしている実態が浮かび上がった。
 そもそも思いやり予算は、日米安全保障条約に基づく日米地位協定上、日本に支払う義務はない。
 東日本大震災で膨大な財政需要が見込まれる中、政府は思いやり予算の大幅減額に切り込むべきだ。
 米空軍嘉手納基地内に2010年、生徒数約600人の中学校ができた。用地面積16ヘクタールは、太平洋の米軍基地内の中学としては最大だ。整備費用の40億円は生徒数が同規模の県内中学校のほぼ2倍。専用の400メートルトラックやサッカー場まであり、豪華さが際立つ。
 同じ年の春には、沖縄市に135億円を掛けて18ホールの米軍専用ゴルフ場がオープンした。返還された泡瀬ゴルフ場(47ヘクタール)の代わりだが、面積は3・6倍に膨らみ、カジノバーまで造られた。
 財政難にあえぐ米政府の予算であれば、これほどぜいたくな施設にはならなかったはずだ。
 日本政府は1978年度から在日米軍に対して「思いやりをもって対処する」(金丸信防衛庁長官=当時)という珍妙な論理で、基地従業員の給与を肩代わりした。
 87年以降の特別協定は、本来は米側が支払うべき基地従業員の給与や光水熱費、訓練移転費などにまで際限なく支払うようになった。
 日本が負担する駐留米軍経費は他国に比べ、群を抜いて高い。だが、米国は中国などの軍事情勢を挙げて増額圧力を強め、在日米軍再編見直しに絡む経費負担増も求めかねない。
 11年度から15年度までの期限で1兆円近い思いやり予算が国会承認されたが、再交渉を求めたい。 東日本大震災の復興は、駐留経費をめぐり連綿と続く対米従属を断つ好機だ。思いやり予算を被災地支援に充てるべきだ。対等な日米関係を築く上でも大義がある。

 同紙などによると、2006年に合意していた米軍再編ロードマップは、在沖海兵隊定員を1万8000人とし、うち8000人をグァム等に移転する計画であった。それが、昨年は定数2万1000人と伝えられており、4700人をグァムに移転させるという、なにか当初案から後退した目くらましのような案が提示されている模様だ。さらにアフガンなどから撤収する海兵隊が加わり、気が付いたら増えていた、などの危惧もある。

 辺野古のキャンプ・シュワブでは、構内で普天間移転に備えるような施設工事が続いているという。北澤防衛大臣当時、「前政権時に契約した工事だから」と弁明したようだが、いまだにストップしていない。また、普天間では新規に老朽化施設の更新が進められている。こういったムダ金使いが一向に改まっていないが、沖縄に落ちる金は7割余り、あとは本土に還流するらしい。春はまだ遠い。

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コメント

>在日米軍駐留経費負担、とはなっていますが・・

この予算は自民党の金丸衆議院議員が中心になって(独走)して作られた「駐留経費」という名目の補助金ですが、これには戦闘機の飛行訓練の1飛行ごとにも出されているので、戦闘訓練補助金にもなっているという代物ですね。すごいものです。

「思いやり予算」の本来の目的はアメリカの対日貿易格差の是正にたいする、アメリカの日本への圧力回避が本当の目的だったはずですよね
だからなおさら問題が複雑化しています

投稿: 玉井人ひろた | 2012年3月20日 (火) 09時07分

金丸さんって随分昔の人ですよね。その頃は、東西対立冷戦があり、日米貿易摩擦で「安保ただ乗りで日本急成長」という対日バッシングがあった。

いまはいずれもありません。なのに日本政府、政治家、マスコミ……、なんて物わかりがいいのでしょう。不思議です。

投稿: ましま | 2012年3月20日 (火) 13時33分

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