« (続)小沢判決の行く手 | トップページ | ようやく春が »

2012年3月27日 (火)

情報調査と内部告発

 今日(27日)の新聞報道で、気になるしかも後味の悪い記事を2件目にした。ひとつは大阪市の労組と維新の会側の醜い曝露、訴訟合戦で資料ねつ造がわかったこと、もうひとつは、自衛隊の情報保全隊の個人情報収集が、一部不法という仙台地裁判決が出たことである。

 簡単に紹介すると、前者は、平松邦夫・前大阪市長の後援会への参加を職員労働組合が市職員に徹底させる内容の職員リストが見つかったが、これは、市交通局の非常勤嘱託職員が人事データを流用して文書を捏造したものであることが判明した。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201203270015.html

 後者は、自衛隊のイラク派遣反対の街頭活動に対する陸上自衛隊情報保全隊の情報収集を巡る訴訟で、26日の仙台地裁判決は、参加者の氏名、職業、所属政党に関する個人情報が調査され、その後の情報収集を違法として30万円の賠償を国に命じたものだ。
http://mainichi.jp/select/seiji/archive/news/2012/03/27/20120327ddm041010062000c.html

 いずれも、内部文書によもる密告から表面化したもので、法令違反というより、戦中・戦後に盛行した陰湿な思想・信条の調査を思い出させるものがある。その後講和条約が発効し、憲法の精神が普及することにより、そのような調査は下火になったように見えた。

 同時に言えることは、個人情報秘匿に過敏すぎて孤独死を見逃すような昨今の現象がある反面、上述のような調査に対しては世間が以前より寛容になったような感じがすることだ。さらに付け加えると、当局が内部告発に対して無防備で、簡単に表面化させてしまうのはなぜだろう。

 一方、内部告発者も、前者ではコンピュータに痕跡を残すなど全く不用意で、かつて前原民主党代表を退陣に追い込んだにせメール事件や、尖閣諸島の中国漁船衝突ビデオ流出などを彷彿とさせる。

 こういった実態は、秘密情報をさぐるため逆スパイを潜入させることも簡単であるということにつながる。権力機構と透明性は、どうしても「なさぬ仲」なのであろうか。ふたつのニュースを見て感じたことである。

|

« (続)小沢判決の行く手 | トップページ | ようやく春が »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/44651545

この記事へのトラックバック一覧です: 情報調査と内部告発:

» 日本の隠蔽体質・情報統制は見抜くのが難しい。 [宇宙船シャングリラ 【もう一つの日本神話】]
情報操作と隠蔽は東側諸国よりも、西側諸国の方が悪質で巧妙だと思います。 冷戦崩壊後から言われていること、 「ロシアや中国の人は、マスコミを信頼しないし、国家権力を信じて従うのは危険だと思っている人が多い。  しかし、アメリカや日本の人は、マスコミは...... [続きを読む]

受信: 2012年3月27日 (火) 16時46分

« (続)小沢判決の行く手 | トップページ | ようやく春が »