辺野古移転計画断末魔
前回の記事で、防衛省末端の目も当てられないような混乱・非常識ぶりを次のように書いた。
それにつけても、このまえの書類送達・暁の急襲にしろ「犯す前に……」発言にしろ防衛省端末の言動は、ますます辺野古移転を絶望的にさせている。
反対する県民からすれば、どんな大集会をかけるより効果的なことをしてくれているのが防衛庁ということになる。こっちの方は「謀反」でなく、日米政府が断念する口実づくりをする裏の裏の工作かと疑いたくもなる。
最後の一行は「何をいっているのかわからない」と言われそうなのをそのままにしておいた。末端だけでない。野田首相が、本当に辺野古移転を実現させようと思うなら、よりによってこれほど無防備な防衛大臣を任命するわけがない。移転失敗の貧乏くじを引かせる役割ではないのか。そこで、やや露骨な推測してみよう。
▼辺野古移転は、政権交代を機に沖縄県民の反対が鮮明化し、その実現が客観的に見て困難になっていた。そこに、アメリカの新国防戦略が明らかにされ、従来の沖縄の戦略的地位が激変することになった。
【参照】http://hansenjuku.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-8845.html
▼普天間の辺野古移転計画はすでに過去のものであり、アメリカは計画通り進むことを望んでいない。それを今なお固執しているようにしているのは、
・日本の保守層が、核の傘を信じその維持を懇請し続けてきたこと。
・沖縄に大量の米軍基地があることで、米軍の日本防衛が担保されていると考えていること。
・アメリカは世界戦略やアジア情勢で主導権を維持するため、日本がいつでも異論をさしはさまない忠実な同盟国であってほしいこと。東日本大震災の「ともだち作戦」という命名は、まさにうってつけの機会であった。
・アメリカは大統領選をひかえ、共和党など保守勢力を意識し、「強いアメリカ」の撤退・後退を思わせるような政策変更がしにくいこと。
・中国も、首脳交代を控えており、それらの変化を見極めてから考えてもよい。
などであろう。
田中防衛相以上に素人である塾頭の寝言というなかれ。元陸上自衛隊西部方面総監部幕僚長で、ハーバード大アジアセンター上級客員研究員を経験した福山隆という、ベテラン中のベテランが考えることとそう違わない。「現行計画を進めれば、日本は米軍に無駄な投資を行う恐れがある」とし、次のように言っている。
普天間問題をいったん白紙に戻し、一定の冷却期間を置き、日米双方納得のいく再配置案を協議すべきだ。海兵隊は国外に再配置し、事態に応じ日本全土に展開できるようにする方向が賢明に思われる。その際国民は、国防上の負担を等しく受け入れる気概が必要であろう。(毎日新聞12/2/2)
最後の1行が、憲法9条の変更を意味するのでなければ、当塾の主張に合致する。
| 固定リンク
« 反戦塾乗12/2/1 | トップページ | 春歌 »
「安保」カテゴリの記事
- 再び岩見隆夫氏に駁す(2012.05.18)
- 辺野古断念まで米追随?(2012.04.27)
- 沖縄の今 2(2012.03.19)
- 沖縄の今(2012.03.17)
- 「学べは学ぶにつけ」とは言わぬ韓国(2012.02.15)


コメント
普天間を白紙にするというのは現状維持になります。それは沖縄にとって受入れられないでしょう。移転先が沖縄県内だから問題が進まないのであって、他の都道府県への代替地を探そうとしていない政権に問題があります。鳩山さんは無責任に辺野古案を受入れてしまいましたが、野田総理は鳩山さんの過ちを正せばいだけのことでしょう。誰かに責任を背負わせるのではなく、自ら責任を負わなければならない重大な政治課題です。
投稿: ていわ | 2012年2月 3日 (金) 21時45分