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2012年2月16日 (木)

男女交際文範

 携帯のメール交換もいいですが、こんなのはいかがでしょうか。ただし、「だいじょうぶ??……」といわれるかも知れません。

 日露戦争が始まるかどうかという瀬戸際。恋文の模範例出版とは、かなり余裕たっぷりだったのですね。明治版バレンタインデーの贈り物は「たまご」でした。(『男女交際文範』東京聚栄堂・明治36年8月)

 ○寒中見舞の文(女)
時候からとは申しながら昨今寒気いよいよ激しくほとほと膚もつんざくるかと思わるる折から御尊家皆々さま如何御くらし遊ばされ候や幸ひに何の御さわりもなく益々さ江さ江しくわたらせ候おもむき何より芽出度ことと存じ上げ参らせ候偖て此の鶏卵は手飼のよしにて田舎の親属より到来のままいささか御すそわけ呈し上げ参らせ候猶ほ時節がら寒気に当てられぬやう養生専一のことと存じ上げ参らせ候かしこ

 ○右返事(男)
仰せの如く昨今寒気凛烈にして殆んど指も落つる斗りに候処香高堂益々御清健の段欣喜此事に御座候寒中の御伺ひ此方よりと思ひ居候処却て疾く貴嬢より御慰問を蒙り汗顔恐縮の至りに存候幸に拙者方も無事に暮らし居候間此段御放心被下度猶ほ防寒の珍味沢山に頂戴仕り難有早速拝味仕候余は近日拝眉の節答礼可申述候不悉

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コメント

明治の大衆小説は「金色夜叉」「婦系図」「不如帰」ですか。普段使っていた言葉の意味を知るのに勉強になりました。

中近東では「アラビアンナイト」です。何と言っても登場人物の女性たちが「ヤ!アッラー」と呟いて積極的に淫らになるのですから、古今東西の定番ということでしょう。このような大衆物語が出版される背景には、閉塞感の強い社会に発せられる「オアシス」のような役割を担っていたのではないでしょうか。全く都合のよい「妄想」でしかありません。

投稿: ていわ | 2012年2月25日 (土) 21時50分

「妄想」は、「もうぞう」と読むのが本当のようです。田舎にいる義母が高齢になって物忘れすると「もうぞうなったんかいやあ」とよく言っていました。

痴呆症、今でいう認知症の方言だと思っていたですが、本来は、仏教関係用語で、禅などで瞑想から仏の境地に入るありがたい言葉のようです。

認知症などよりはるかにいい言葉ですね。はやらせたいな。

投稿: ましま | 2012年2月26日 (日) 09時55分

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受信: 2012年2月17日 (金) 10時12分

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