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2012年1月17日 (火)

米・イランの秘密ルート

 先週10日に「イラン制裁と日本」という記事を書いた。米・イラン間の緊張拡大を憂い、日本は制裁同調を要求するアメリカの意に沿うことではなく、緊張緩和に向けた外交努力を払うべきだと主張した。そこへ、[ていわさま]から次のようなコメントを頂いた

この問題はどのように説明しようか悩むところですが、明らかなのは両国には太いパイプがあります。オバマ民主党よりは共和党のラインと言ってよいでしょう。歴史を振り返れば、その答えは解ると思います。
ではオバマは何故制裁強化に踏み切ったのでしょうか?答えは明確です。オバマ民主党のラインを築きたいのです。 

 ありがたいことで、早速それに関する報道が目に飛び込んできた。ひとつはニューヨーク・タイムズを引用した15日付毎日新聞で《米政府は「秘密ルート」を通じ、イランの最高指導者ハメネイ師に海峡封鎖をしないよう警告した》としている。

 それに対し、共同通信はニューヨーク・タイムズ記事をフォローして《米政権からのメッセージの詳細やイランの最高指導者ハメネイ師宛てであったかどうかなどは不明。報道官は、米国の国連大使、米国の利益代表部を務めるテヘランのスイス大使館イラクのタラバニ大統領の3者からイラン側に伝達されたと説明している》と、よりくわしい。

 [ていわさま]のいう「太いパイプ」とは、これと別のもののようだが、共同通信の伝えるルートなら、国交のない国同士なら当然利用し合うルートで「秘密ルート」という程のものではない。いずれにしても、お互いの腹の中は見通しており、緊張は、国内権力(選挙)闘争や国内世論、同盟国・支持国向けのプロパガンダの要素が強い、ということだけはわかるような気がする。

 そういった中で、日本外交が原子炉と新幹線を売り込むだけというのはさびしすぎる。玄葉大臣にどこまで大人の外交ができるのか、さっぱり見えてこない。ただし日本の政治家が、米、イランのような手練手管を駆使することは絶対反対だ。昔、関東軍がこれで取り返しのつかない失敗をした。

 イランの核技術者が続々と暗殺されるなど、ソ連崩壊前後のように異様な闇の部分が多すぎる。日本は、政治家だけでなく国民全体を見てもそういったことに対する訓練ができておらず、韓国・台湾以下だということだけは確かなようだ。外交による怪我の代償は、とてつもなく大きいことを忘れてはならない。

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コメント

ニューヨーク・タイムズ紙からの引用は三球とも空振りですね。アメリカは少なくとも、野田総理のような非力のくせにバレバレのストレートで勝負するようなバカなことはしません。イランとの勝負は消える魔球です。ちょっと古いことですが、米中国交正常化へ向けたキッシンジャー外交のようなスタイルを描いているのでしょう。あの時はパキスタンが重要な役割を果たしました。こんどはどの国でしょうか。

投稿: ていわ | 2012年1月17日 (火) 21時55分

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