« 9条を強くできるか(その3) | トップページ | 9条を強くできるか(その5) »

2011年11月16日 (水)

9条を強くできるか(その4)

 今度は、在日米軍である。在日米軍といえば、沖縄の普天間基地移転が頭に浮かび、米軍再編→日米同盟→日米安保条約とその根源を探るという順序になる。そこで、毎回のように法文引用で申し訳ないような気がするが、日本国憲法との関連があるのでお許しいただきたい。(色付けは塾頭)

 【新安保条約】(昭和35年=1960年6月23日発効)
第三条 締結国は、個別的に及び相互に協力して、継続的かつ効果的な自助及び相互援助により、武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を、憲法上の規定に従うことを条件として、推進し発展させる。

第六条 日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。(以下略)

【同条約第六条の実施に関する交換公文】
 合衆国軍隊の日本国への配置における重要な変更、同軍隊の装備における重要な変更並びに日本から行われる戦闘作戦行動(前記の条約第五条の規定[日本が直接攻撃を受けた場合=塾頭注]に基づいて行われるものを除く。)のための基地としての日本国内の施設及び区域の使用は、日本国政府との事前の協議の主題とする

 それからもうひとつ、改憲派も護憲派も当塾訪問のみなさまには、是非おすすめしたいのが下記の図書。これがアメリカのすべてとは言わないが参考になる。アーミテージといえば、元軍人でブッシュ大統領時代の国務副長官。「ショー・ザ・フラッグ」といって日本に参戦を迫ったあのおじさんだ。 

日米同盟vs日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書).中国・北朝鮮 (文春新書)

著者:リチャード・L・アーミテージ,ジョセフ・S・ナイJr,春原 剛
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する

  民主党オバマ大統領の時代になって、すっかり暇を持て余しているのかと思ったら、ブッシュ時代の2007年、民主党外交サークルのブレーンで元国防次官補・ジョセフ・ナイと組んで対日政策指南書(アーミテージ・ナイ報告書2)を作成、それがいまだに日米の安保政策をしばっており、政権交代しても「普天間移転先はすくなくても県外」と言った鳩山首相を失脚させる原因をつくり、菅・野田と変わっても微動だにしない。

 アメリカでは知日派とされるアーミテージは、 「日本の外交当局、特にアメリカン・スクールと呼ばれる対米専門家集団と幅広く気脈を通じ、日米関係を切り盛りする役割」(前掲書)を担って、久間元防衛大臣の表現を借りれば、以前同様「偉そうに」ご指導を頂いているのだろう。

 ご両人とも、日本の事を心配していただくのはありがたい。しかし、沖縄の基地問題だけではなく、冒頭に掲げた日米安保条約の条文は、あってなきがごとし。憲法解釈や改憲への口出し、密約の存在、事前協議の空文化はもとより、最近ではTPP問題にいたるまで、このところ急速に(保守層を含め)反米感情が高まりつつあるあることに目がいかないようでは、知日派とは言えない。塾頭はそのことを心配している。

|

« 9条を強くできるか(その3) | トップページ | 9条を強くできるか(その5) »

憲法」カテゴリの記事

コメント

塾頭の考えは正しい。
日本の保守派の間では何となく共和党が親日で民主党は反日のような気分がありますが、両党とも日本を永久に支配下に置いてカネの面でも兵力の面でも手軽に使える手駒として飼いならしていきたいと思っているのです。
だから居丈高に恫喝したかと思ったら日本人のプライドをくすぐるような誉め方をしたり、怒ったり宥めたりうまくコントロールしてるわけです。
国内に60年以上も米軍が駐留しているのでみんなもう感覚が麻痺して何とも感じなくなったり、いてくれないと不安になったりしていますが、まさに永久属国への道を着実に歩んでいるわけです。米国の狙いどおりです。
トモダチ作戦もTPPもみな一つの線で繋がっているわけです。
自分の国は自分で守るという当たり前のことに気付かなければ日本は精神面から滅びるのです。

投稿: ミスター珍 | 2011年11月16日 (水) 21時40分

ミスター珍 さま

ご賛同いただくとまでは思いませんでした。ありがとうございます。

世の中には、外交専門家でもない、軍事専門家でもない素人感覚が的を射ていることが、結構多いと思います。

ただし「素人感情」ではいけない。感覚を磨くには、それなりの勉強や熟慮(時間)が必要ですよね。恥ずかしながら「塾」の宣伝でした。

投稿: ましま | 2011年11月17日 (木) 07時47分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/43029344

この記事へのトラックバック一覧です: 9条を強くできるか(その4):

« 9条を強くできるか(その3) | トップページ | 9条を強くできるか(その5) »