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2011年10月 7日 (金)

小沢の中央突破法廷戦術

 いやー驚きました。以下が小沢自身が法廷で読み上げた陳述の結論部分です。(毎日新聞の全文内容記事による)

戦前、軍人と官僚や検察・警察官僚らが結託し、マスコミを巻き込んで国家権力を乱用し、政党政治を破壊しました。その結果は無謀な戦争への突入と敗戦という悲劇でありました。昭和史の教訓を忘れ、権力の乱用を許すなら、日本は必ず同様の過ちを繰り返すに違いありません。

 東日本大震災からの復興はいまだ本格化せず、福島第1原子力発電所の事故は収束のめどすらつかず、加えて欧米の金融財政危機による世界恐慌の恐れが目前に迫ってます。政治の混迷が深まると、国民の不安が遠からず爆発して偏狭なナショナリズムやテロリズムが台頭し、日本の将来は暗たんたるものになります。悲劇を回避するには、国家権力の乱用をやめ、政党政治への信頼を取り戻し、真の議会制民主主義を確立するしかありません。まだ、間に合うと私は思います。裁判官の皆様の見識あるご判断をお願い申し上げ、私の陳述を終わります。ありがとうございました。

 当塾は、ちょうど1年前の今日、「小沢氏には戦ってほしい」という記事を掲げました。小沢氏の意見陳述は、無罪言明を除くとその趣旨をより過激化し、さきの戦争に関する歴史観まで闡明にしたものです。

 当塾もかねがねこれに近い主張をしていますが、これでは、まるでアジ演説のようですね。「そこまで言っていいんかい」という感じもします。最近マスメディアの間でひそかに「小沢バッシング」から「小沢パスイング」が進められようとしています。つまり、公判が始まり、これまで通り大きな記事を続けることは、小沢の政治力を過大に見せることになるので控えめにし、議員の小沢離れを促す方が万事好都合だということでしょう。

 小沢さんの緊急入院までそうだ、とは言いませんが、記者会見における記者への挑戦的発言を見ても、明らかに計算された正面突破作戦にでた、と見ています。小沢さんにとって大変危険な発言だが、司法、検察側にとっても同様なことが言えます。マスコミの小沢隠しは成功しないでしょう。

 塾頭は、小沢信者ではありませんが、小沢信者は2とおりあると思います。ひとつは、小沢チルドレンといわれる議員や安保・外交上左派的な発言に共感するネット上の支持者で、もう一つは、小沢さんに「天の声」などという魔力があり、献金しておかないと仕事がこなくなる、という小沢信者です。

 さすがに後者の信者はなくなったでしょうが、問題となった2つの建設会社の頃はその魔力を発揮していたという信者は、いまだ前者の信者以上に健在です。小沢さんの悪いところは、そういった信者を巧みにあやつり、それが「政治」だと思っているところです。

  ただ、彼が「法に触れるようなことはやっていない」というのは、塾頭の心証からすると事実だと思います(そのかわり法に触れないことならやっていたということにもなりますが……)。政界に入る前、自ら司法試験に挑戦し、親分の田中角栄裁判では欠かさず傍聴した、というほどですから、簡単に足がつくようなことは、していないはずだと思います。

 それ以上にいま一番大切なことは、冒頭に掲げた陳述の中味です。体をいたわりながら、最後まで初志を貫徹してください。その限りにおいて塾頭は限定つきながら小沢信者となります。

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