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2011年9月24日 (土)

「新・保守反動」へ蠢動

 やはり危惧していた通りになりそうだ。代表選の前、野田についてこう書いた。

 野田佳彦さんって楽天家ですね
 今度民主党の代表選に打って出るにあたって、自公と連立を提唱なさるとか。公明党とだけなら何とか、いや、それも難しいと思いますよ。小選挙区のもと、果たして自公協力のシステムまで犠牲にするでしょうか。

 そんなに簡単にできるのなら、どうして今までやらなかったのでしょう?。当然ちゃんとした政策協定が必要です。09年マニフェストをチャラにして自民党に合わせる、それじゃあ選挙民だましたことになりませんか。もういっぺん民意を問い直す必要があります。

 古い話で恐縮ですが13年の「志士の会」、覚えていらっしゃいますよね。松下政経塾後輩の中田宏前杉並区長、長浜博行参院議員、中田宏前横浜市長、それに河村たかし名古屋市長らと新党結成の旗揚げをされたことを。血判状を作って誓い合ったんだそうですね。そういえばこのメンバー、戦前の血盟団や5.15事件で指をつめた人たちのように、塾頭風情にはどうもこわい存在です。

 野田さんには責任がないかもしれませんが、その後みんな自分勝手の方に進み、みるみるうちにばらばらになった。あの高い理想はどこへ行ったのでしょう。それよりはるかに難しいと思われる自公連立。さすがは、松下政経塾第1期生。おおらかというか、楽天家なのか、期待しないで見守ります。

 新内閣発足後の9月3日には次のように書いている。

 あれほど菅バッシングに励んでいたマスコミが前内閣失敗の総括もせず、「ドジョウがどうのこうの」といとってお祭り騒ぎに精出しているのはみっともない限りだ。

 その中で注目したい人事がある。護憲・防衛問題で期待したい人が入閣してきたことである。ちなみに、「毎日えらぼーと」でチェックしてみると、次の人が、改憲と、集団的自衛権の解釈変更双方に反対している。

 川端達夫・総務・沖縄北方 旧民社グループ
 平岡秀夫・法務        菅グループ
 安住 淳・財務        前原グループ
 鹿野道彦・農林水産     鹿野グループ
 鉢呂吉雄・経済産業     旧社会グループ
 山岡賢次・国家公安・拉致・消費者 小沢グループ

 このほか、データがないが゜、前田武志国土交通大臣(鹿野グループ)もそれに入るのではないかと思われ、18人中7人というのは決して少ない数ではない。その一方、政治家は重要な地位に就くと、えてして保守転換する傾向があり100%信用はできない。

 しかし、今までとはひと味違うかなと思われるのが平岡、鉢呂で、信条を変えて妥協することはないと見ている。

 また、別の記事の中では「野田首相は、限りなくタカ派に近いが、スタート早々ドジョウがタカに変身する離れ業は無理だろう」とも書いた。ところが、上述の鉢呂が全く理不尽で不可解な経緯を経て早々に首をとられた。これは、ネットの方が反応が早く、当塾でも2度記事にしたが、遠回しながら毎日・朝日なども、後追いでその不可解さを記事にしている。

 さらに、平岡法相については、憲法解釈などの国会答弁担当大臣に指名したばかりなのに、鉢呂の後任にした枝野男経産相に変更した。両人とも弁護士資格を持つが、平岡は民主党内の護憲の旗頭であるのに対し、枝野は改憲の手続法でもある国民投票法案を自民党とまとめあげた実績がある。

 平岡は、内閣法制局長官の起案の線で答弁することになっているので気にはならない(9/20毎日)旨コメントしているが、心中穏やかならぬものがあるだろう。この答えがかえって身の危険を察知しているかのようである。

 この17日にあげたエントリー《「保守反動」新解釈》は、以上の動きの中から考えついた発想である。「保守反動」という表現は、戦後占領中に進められた民主化や封建思想の追放という潮流にさからう保守層に向けた批判用語であったが、ここにきて、新しい「保守反動」といえる傾向に気がついたからだ。それについてこう書いた。

 新しい「反動」像をどう描けばいいだろうか。それは、原発事故の現実に目をそむけ、なんとか旧原子力体制を温存したい勢力、経済的にも軍事的にもアメリカ一国支配が傾き始めているのに、アメリカ属国体制を続け、沖縄県民の民意を無視して基地新設を強行しようという勢力、高度成長や膨張だけを国力と見なし、中国と張り合うのが安全保障と思う勢力、そんなことが思いつく。

 野田は、この度の訪米で上にあげた3つの反動像のうち2つについて言明した。原発輸出については、前回のエントリー、なぜ「脱原発依存」ではいけないか、で書いているように、福島事故を起こしたこれまでの日本の「原子力体制」を維持しようとする政策につながる。

 また、普天間基地移転促進は、沖縄県民が積み重ねてきた民意に逆らって、自民政権時代の決定まであともどりさせようとする、まさに「反動」そのものであることをを決定づけるものだ。

 これからどう野田反動内閣に立ち向かっていくのか、「民主党内閣だから自公内閣よりまし」という考えでこれまでやって来たが、遠からずこの考えを放棄する日が来そうな気がする。
 

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