« 憲法違反でも首にならない都知事 | トップページ | お留守になった海外事情 4 »

2011年8月 8日 (月)

お留守になった海外事情 3

 3.11以降、海外事情のウオッチが途絶えていてたので、朝鮮・中国と見てきたが、次に東南アジアから西の方に目を移していきたい。なお、ついでながら当塾では、韓国・北朝鮮の朝鮮半島を一括していう場合は「朝鮮」としているが、その理由を書いておきたい。

 これまで、統一国家として使われた国号は、「新羅」「高麗」「朝鮮」「大韓」の4つである。最初の新羅、高麗は、百済とともに古代三国時代の国名である。それを新羅が武力統一し、また高麗が奪回したもので、その後李氏が政権を奪取、伝説時代の「朝鮮」を復活させたものだ。

 最後の「韓国」。韓は古代半島南部の民族名として使われていたが、国名としては、日韓併合前のわずか3年に過ぎなかった。戦後の66年を加えても70年に満たず、最長の朝鮮の512年から見るとわずかな期間だ。

 それに、韓国では「朝鮮」が禁句ではなく、たとえば「朝鮮日報」などと使うが、北朝鮮で「韓」を半島に冠して使う例は聞いたことがない。平たく言えば、「朝鮮」の方が江戸時代前までなさかのぼり、なじんでいるということだ。

フィリピン
 横道にそれたが、先週末飛び込んできた次のニュースガ目を引く。(毎日新聞 2011/8/6)

【マニラ矢野純一】フィリピンのアキノ大統領は4日夜、成田国際空港近くのホテルで、フィリピン南部毎日新聞 2011年8月6日ミンダナオ島の自治権を求め武装闘争を続ける反政府組織「モロ・イスラム解放戦線(MILF)」のムラド議長と、極秘会談した。

 フィリピン政府によると、両者はMILFとの和平交渉について、アキノ大統領の任期中(16年まで)に和平合意に達し、合意内容を実行に移すことを確認したという。また、MILF側がフィリピンからの独立や分離を求めていないことを確認した。

 MILF幹部によると、日本での会談はフィリピン政府からの要請で実現。日本は、英国やサウジアラビアなどとともに、09年11月から和平交渉のオブザーバー役を務める国際交渉団のメンバーになっており、安全上の理由から日本が会談の場に選ばれた。

 MILFの議長が大統領と直接会談するのは、97年の交渉開始以来初。MILFのジャファー副議長は電話取材に対し「和平交渉が加速することを期待する」と話した。一方、政府側は「歴史的な会談だ」とした。

 これが、ミンダナオ島独立をめざして長年内戦同様の武力抗争を続けていたイスラム教徒との和解につながるのかどうかわからない。しかし、一時はビンラディン配下のアルカイダなどと同一視され、アメリカの手をかりて撲滅をはかっていた頃に比べると大きな変化だ。

 フィリピンは、これで国力の多くを費やしてきたが仮に円満解決に向かうことなにれば、ASEAN内の発言力や中国に対する交渉に余力を持つことになる。つまり、これまでにはない潜在力を発揮できるだろうということである。日本の仲介も、アジアの中で大きな意味を持ってくる。

タイ
 先月の総選挙で、元タクシン首相の実妹・インラック・シナワットさんの率いるタイ貢献党が圧勝した。しかも下院の500議席中連立与党も含めて300議席になるという。つい先だってまで赤とか黄色のシャツを着て群衆が首都主要部をデモ隊が占拠、観光産業に大打撃を与えたことを考えると、劇的な様変わりだ。

 一方、経済はアジアの生産拠点として順調な発展を遂げており、タクシン氏の失敗をくりかえさなければ、国内対立の解消、カンボジアとの国境紛争など宿題はあるが、クリアーできないことではあるまい。

ミャンマー
 こちらも、軍事政権独裁と戦う仏教修行僧や日本人取材カメラマン射殺など、とげとげしいニュースでいつも覆われていたが、このところめっきりニュースガ少なくなった(ように感じる)。気になるのは、自宅軟禁されていたアウンサン・スーチーさんだが、以前より相当自由度が向上したようだ。

 旅行も解禁され、軍事政権と少数民族との対立につてい、仲介に乗り出すなどの動きも漏れてくる。ASEANの問題児も次第に受け入れられるようになれば、やはり大きい。経済発展の余地を大きく残した国だ。ASEANの強化につながる。

アメリカと世界経済
 今日も、アメリカ国債の格付け問題などの関連で、世界経済の先行きに不安を持つ金融市場の混乱のニュースが飛び交い、日本の震災関連ニュースも影が薄れがちだ。この件は、他で大きく論じられるだろうから、触れるだけにとどめておく。ただ、、軍事力と双璧をなしていたパスク・アメリカーナの凋落として、世界の潮流と関連する象徴的な現象だ。

|

« 憲法違反でも首にならない都知事 | トップページ | お留守になった海外事情 4 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/41127423

この記事へのトラックバック一覧です: お留守になった海外事情 3:

» 「日本の食品は安全」主張撤回 外務省の無条件降伏? [逝きし世の面影]
「食品は安全」強調自粛 外務省、汚染牛問題受け 松本剛明外相が、東京電力福島第一原発事故をめぐる日本食品の海外向け風評被害対策に関し、これまで『日本で流通している食品は安全』と強調してきた主張を自粛するよう外務省内に指示したことが七日、分かった。 放射...... [続きを読む]

受信: 2011年8月 9日 (火) 08時53分

« 憲法違反でも首にならない都知事 | トップページ | お留守になった海外事情 4 »