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2011年6月 7日 (火)

大連立構想は反小沢構想

 今盛んな大連立構想は、実現しない。

 その理由は、盛んに打ち上げ花火をあげているのが、ポスト菅に思いをはせる与党執行部であり、かねて反小沢の急先鋒であったメンバーだからである。自公は、単にそれに便乗して民主党の自壊を促進する事だけが最大の関心事で、大連立は財界や国民に向けたポーズだけであろう。

 期限を設けて大連立?。それができるのは、すでに辞任の意向を示した菅首相だけだ。期限を設けるというのは、首相に解散権がないのと同じだし、予算等の法案をいくつか通すだけで、議論の多い難問を残したまま右往左往する暫定内閣など、だれも引き受け手がないだろう。

 谷垣総裁の口からときどき洩れるのは、菅首相の失政ではなく「党内をまとめることすらできない」という点である。震災対応は、未曾有のことで混乱や手遅れもあったことは事実だが、他の人がやればもつと前進したという根拠はない。

 自民党は、大連立を言う前にマニフェストの撤回を、という。これは、民主党内の分裂をより鮮明にしようということだ。一方、小沢元代表は、先日の「不信任案賛成可決→脱党して野党の第3極をなしてキャスティングボードをにぎる」、という目論見が鳩山の軽挙でくつがえったたことにより、一転、強硬論をひっこめた。政権復帰をあせる自民の目論見に乗ることはないという気もあるだろう。

 小沢の狙いは、菅首相の即時退陣だった。しかしそれが叶わなくなった今、内心はすくなくとも秋口あたりまで菅で持ってもらいたいのではないか。その理由は、わが身にかかる裁判である。これが8月にもはじまり、秋には元秘書らの判決が出る。本人にとって最大の山場にさしかかる。

 党代表選と解散総選挙が秋にかかれば、山場を越えたとみて公然と権力闘争が展開できる。党を割って出るならそのあとでもいい。こんな事態をなんとしてでも事前につぶしたい、というのが、今の大連立構想ではないか。先手を取りたいという気はわかるが、小沢の方が何枚も上のような気がする。

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