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2011年6月20日 (月)

この道はいつか来た道

 日本では原子力安全委員会、関係省、電力会社ではこの事故の教訓を生かすための総点検と改善策を進めた。また事故時の情報混乱にも鑑み、原子力委員会において原子力発電所周辺の防災対策の検討を行ない、地方自治体での原子力防災対策を充実させる方針が決められた。

 これを、海江田さんの話だと思うでしょう。ブー、はずれです。なんと29年前の1982年2月に発行された、藤井清光・武安義光『エネルギーを考える』改訂版という本に書いてあるのです。発行元は、日本放送出版協会、つまりNHKの本です。

 改訂版ではない同名の本は、76年7月に発行され、6版を重ねました。この手の本としてはベストセラーズです。なぜ売れたのか、2年半前にオイルショックが起き、日本国民が一時パニック状態におちいってから間もない頃だったからです。著者は、いずれも東大工学部出身で、それぞれ石油と原子力を専門とする高名な学者でした。

 なぜ6年あとに改訂版がでたのか、よくわかりませんが、興味深いのは、この間の79年3月にアメリカ・ペンシルベニア州スリーマイル・アイランドの原発事故が起きたことです。新たに「原子力と安全」という章が追加されました。上述の引用はその中のもので、スリーマイル島事故を指しています。そして次のように続けています。

 この炉は米国バブコックス社の設計にかかるもので、我が国には同様のものはなく、また日本では考えられず、許されない管理の不備がもたらしたものであるが、安全対策を高めるための教訓とすることが必要である。

 どうです。思い出しませんか?。その後のソ連・チェルノブイリ原発の時も「あれは、社会主義国のことで日本ではあり得ない」といった思いあがりのあったことを。二度あることは三度ある。日本は頭をまるめて出直す覚悟をしないと、これからさきの世界は、生きてゆけなくなるでしょう。

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受信: 2011年6月23日 (木) 12時33分

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