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2011年6月27日 (月)

恐怖!東京湾に原子炉2基

 福島原発事故や放射能汚染に関するニュースが、いまだ毎日のように大手メディアを占領しています。石原東京都知事の「東京湾に原発」の出まかせ発言はありますが、冗談ではなく、本当に60万Kwの原子炉が2基東京湾内にあること、そしてその危険性をマスコミは一向に報じません。

 かろうじて、東京新聞が06年6月15日に報じていますが、現在はネット版で見ることができません。ただ、これは「原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会」のパンフレット(PDF形式ファイル)上で確認ができます。

 かいつまんで言うとこういうことです。米海軍横須賀基地には原子力空母「ジョージ・ワシントン」が配備され、推進用に加圧水型軽水炉2基が装備されています。これが格納容器破裂のような大事故を起こした場合(より小さい40万Kwの商業用原子炉と仮定して原子力資料情報室が予測)の被害状況です。

 基地から風速4mの風下で
・8Km以内なら7Sv(シーベルト)で全数致死
・13Km以内(三浦半島全域)なら3Svで半数致死
・26Km以内(横浜市全域と川崎市の一部・房総半島横須賀対岸)なら1Svで一部死亡
・60Km以内(神奈川県全域と東京都区部、千葉県北西部南半と同県南半)なら250㍉Svで急性障害
・三浦半島で年間を通して最も多い南南西の風を想定すると、都心を直撃、被曝から約10年間で風下の120万~160万人が、がんで死亡する

 原子力艦だから原発より安全と言えるでしょうか。入港接岸中は原子炉を停止することになっていますが、福島事故は停止後に起きたはずです。艦内の原子炉は地上と違って狭い空間の中にあり、航海中は、緊急時を含めいろいろな制約の中で過酷な作業しなければならないこともあります。

 また、武力である以上秘密を公開する義務はなく、基地接岸中も基地施設として、日本が立ち入り検査などできない、一種の治外法権的環境に置かれています。それをなんとなく安全のような安易な気持ちで受け入れを決めた裏には、やはり日本の原発安全神話が作用していたとは言えないでしょうか。

 かつて当塾で、米国人弁護士ローレンス・レペタさんが「どうしてこんな人口密集地に原子力艦基地を許可するのか気が知れない」というような趣旨の発言を取り上げたことがあります。今なら身に染みて感ずるはずですが、アメリカ人から見ると当時すでに異常だったのですね。

 脱原発の中に、どうしても基地問題や地位協定見直しなどを含めなくてはならなくなるのです。「原発と原爆は違う」とか、脱原発に頑なな抵抗を見せる超保守勢力がありますが、こんなところにまで波及することを恐れていると思われます。

 前回、容易ではないソフトエ・ネルギー・バスを書きましたが、やはり脱原発と反戦は重なるのです。さあ、あなたならどう考えますか?。

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