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2011年3月28日 (月)

震災は政治改編の好機

 塾頭は、今回の震災が日本の政治にとって、先の大戦に匹敵するほどの大きな転機だと思っている。今、政治がやり遂げなくてはならないことは、大きく分けてふたつある。まずは、国家存亡にかかわる緊急措置の果断な実行、次いで国の将来を見越した再建・復興計画樹立である。

 これらの問題がややもするとごっちゃに議論され、国民を不安に陥れている。終戦時は、ポツダム宣言受諾・天皇による詔勅放送から武装解除、占領軍受け入れという緊急措置が大きな混乱なく進められた。

 敗戦処理をした東久邇内閣が退陣して半年後、戦後はじめての総選挙が行われ、新憲法案の審議が始まった。今回も、これと同じような段階と手順が必要で、分けて考えなければならない。マスコミや多くの論者は、政治を民主・自民両党の権力争いという、これまでの延長線上から抜け出せない見方をする。

 今回の災害のもたらす影響は、戦後高度成長の惰性をかりてというような生易しい対処では乗り切れない。国力も国際環境も産業構造も激変しているのだ。ここで、日本の政治に転機をあたえる具体案を考えてみた。

 まず、政治目標を「危機突破・緊急対策政府」と「中長期復興・再建政府」に二分して考える。前者は現菅内閣が主体で、野党からも人材を集めた挙党連立内閣とする。ただし、期限を設け、9~10月ころ解散・総選挙で民意を問うて「中長期復興・再建政府」に移行する。

 選挙の公約作りは、政府の業務に直接たずさわらない党が中心となるが、今後の日本の経済・防衛の在り方のうち、「原発、凍結・削減」か「安全確保・推進」か、「日米同盟の抑止力依存」か「米軍基地縮小」か、さらに財政、福祉、景気対策など、諸対立点を明確にする。

 大政党は、なかなか党内を一致させることは困難であろうが、「民主党は見限ったが、自民に投票するのもいやだ」という国民意識がある中、党分裂・小党乱立をいとわず百花斉放で大いに論争を高めるべきだ。つまり55年体制前の状況を再現させる。

 その結果として、政治の閉塞状態から抜け出し、大災害を奇縁とした政治改編が実現して日本に新たな目標と活力がよみがえる、「塾頭のたわごと」といわれればそれまでだが、その程度の夢は持たせてほしい。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

今回の東北関東の大震災でお亡くなりになられた方と そのご家族のみなさんに心からお悔やみ申し上げます。災害に遭われた東北の各都市は、今度こそ世界の人が目を見張る、立派な防災都市に生まれ変わる必要があります。さすれば、観光の名所にもなるでしょう。世界遺産にもなるでしょう。はたして、この国には、この目的を成し遂げるためにふさわしい有能な政治家と、計画都市の設計者はいるのであろうか。壊滅状態にある地方都市に、世界観とマスタープランを堅持した有能な政治家は育っているのであろうか。我が国民は、防災に弱い家を建てる大ブタか、それとも、強い小ブタであろうかが判明するときであります。国民は、自分の体に見合ったサイズの政治家を選ぶものでしょう。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812

投稿: noga | 2011年3月28日 (月) 09時43分

第二次世界大戦に匹敵する国難との認識と、その後の記事の判断には賛成なのですが、一番の問題点が、
『では今の時点は先の大戦の何時頃に似ているのか』ではないでしょうか。
すでに今上天皇の、歴史上二回目の玉音放送は行われたが、反応がいまひとつ。
マスコミや識者の反応が『何も無い』といっても良いくらいなのです。
ですから66年前の8月15日には程遠い状態であり、まだまだ一向に先が見えない。
何と縁起が悪いことにテレビ報道では、毎日毎日『デマに惑わされない』だの『買占めは止めよう』と耳にたこができるほど流れているのです。
悪いニュースとしてヨウ素134が1000万倍との報道が二転三転して半日後に否定されたのですが、本当なら再臨界が始まっている。
同じ時期に今まで断っていたフランスに救援を依頼したのです。
ですからヨウ素134が正しいか間違っているかは不明だが東電は再臨界を想定して動いている。
それなら今の日本は敗戦一年前のサイパン陥落時とそっくり同じ悲惨な有様で、日本人の本当の苦難はまだ始まったばかりであり、益々戦況は悪化の一途を辿ります。

投稿: 宗純 | 2011年3月29日 (火) 17時23分

宗純 さま
ご指摘の通りです。さきの戦争に当てはめるのは相当無理があることは承知していました。
しかし、被災して家族も土地も仕事も奪われた人をのぞくマスコミをはじめ政治家のほとんどが、あまりにも日常の延長でしか物を考えていないことにいらだちを感じ、比喩として戦争を持ち出したのです。

こういった時の身の処し方を知らない、飽食の世代の想像力の限界でしょうか。

投稿: ましま | 2011年3月29日 (火) 20時35分

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