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2011年1月22日 (土)

小沢現象の怪

 「政治とカネ」、この正体不明の言辞がいつまで尾を引き続けるのだろう。そもそもは、法の不備とマスコミのセンセーショナリズムから発生し、国民世論が誘導されたものである。小沢氏が強制起訴され、判決が出れば決着するのだろうか。

 「政治」と「カネ」が密着した関係にあるのは、古今東西真理である。それをうまくさばくのが、すぐれた政治家の手腕である。なぜか、小沢現象の出現で「政治」は聖なるもの、善なるもの、というピューリタン的発想が蔓延したように思う。

 あえて極言すれば、「政治」は、悪であり俗なのである。聖なる政治家など卑弥呼以外に聞いたことがない。それでも、民衆は必要があって国や政治に頼らざるを得ない。だからこそ、法をつくり選挙をし監視し続けるのである。

 ところが、大きな矛盾がある。その法を作るのが政治家であるということである。民衆の監視に手ぬるさがあったことは否めない。その中にどっぷりつかって政治を動かしてきたのが自民党で、小沢氏もその中で政治を学んできた。ハマコーこと浜田幸一の言をかりると、社会党も土井たか子党首以外にはカネが渡ったという。

 したがって、政治家の長老はもとより、中堅クラスでさえ声高に小沢追及をする資格はない。まったく潔白だという人は、共産党・公明党議員か、それでなければカネを集める能力のない、無力の政治家だと思われても仕方がなかったのである。

 もちろん、塾頭はそれがいいと言っているわけではない。「政治家は聖人君子」でなければならないという発想に、やや危険を感ずるからである。「悪人だから日頃チェックしなければならない」という考えの方が健全である。この点は、あの中国でさえ一般の人が党や役人を信用していないことをこの目でたしかめた。

 以上の観点で、当塾は小沢氏が早い時期に国会で証人喚問により説明すべきだと考え、主張してきた。通常国会を前にいま大混乱に陥っているが、遅すぎたのだ。もはや強制起訴の日程も迫っており、実現の可能性さえ疑問視されている。この責任は与野党ともにあるが、与党の責任がきわめて重い。

 岡田幹事長が模索し続けた政倫審への招致では、こういう結果になるという予測は十分についた。なぜ証人喚問に最初からしなかったのだろう。それならば小沢氏は断れないし、野党も協力するので日程も早く決まる。

 与党内に「証人喚問だと、偽証罪もあるから」という消極的意見があるからだというが、これまた奇怪な話である。潔白ではなくて、偽証せざるを得ない、といっているのと同じではないか。また、喚問は委員会の満場一致で決めるという慣例があるようだが、小沢派の委員の賛成が得られないという理由も、それを説得するのが、委員長・幹事長の役目である。ねじれ国会の中で野党を含む多数の意見に反対する議員を入れ替えるなどしないと、予算審議に野党の協力を求めることなど、どだい無理であろう。

 これが、「小沢現象の怪」の2番目であるが、最後は与党の強制起訴による「離党勧告」と与野党の「議員離職勧告」の動きである。小沢氏は「無罪判決」がでる可能性がきわめて高いのである。若し、無罪になったら勧告を取り消し、頭をさげて謝るのだろうか。

 検察当局が不起訴にしたものを、名前も、審査の内容もわからない少数の国民による検察審査会、が再三にわたりくつがえし、弁護士が検察官役をするという異様な強制起訴である。「前例に照らして」という、「勧告」論者は、検察起訴とは性格が違うということを知らず、政治家として前例がないということを知らないわけではないと思うのだが。塾頭の頭がわるいのか、全く理解に苦しむ「怪」が多すぎる。

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