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2011年1月 3日 (月)

再び改憲議論が起きる可能性

 昨年末ほど政界が混迷し、見通しの暗いまま新年を迎えたことは、ちょっと記憶にない。責任の大半は与党・民主党にある。中でも菅首相の指導力に対し、「いずれは」という淡い期待をいだく人も、最近はほとんど見かけなくなった。

 旧臘29日に書いた「見たくもない仙石・小沢バトル」では、根拠薄弱、意味不明の仙石問責決議をかばうことができないような首相なら、内閣改造で人気を盛り返すことなど不可能だと言った。なぜならば、首相だけが生き延びようとする<ずるさ>を目立たせるばかりだからだ。

 マスコミ論調は、3月危機、6月危機、解散総選挙、政界再編などの乱世(自民復権)到来期待でもちきりだが、上記の<ずるさ>を乗り切り、以下の条件が揃えば、簡単にそうにはならないだろう。その第一は、小沢グループとの(一時的であるにしても)挙党一致体制確立である。

 次いで、遅きに失した感があるが指導力の強化である。これは首相の器量にもよるが、官僚のサボタージュを乗りきれるかどうかが大きい。官僚を味方につけるには、最低でもこれから一年はかかるだろう。現在はそのかじ取りが問われている時期だ。

 3番目は、発信力の問題だ。外国向けと国民向けの双方があるが、これが政権を弱体化させた大きな原因である。消費税増税問題、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加問題、基地や安保見直しの問題など、評判を気にしながら出したりひっこめたりするのが一番悪い。

 重大な方針決定をしたら、国民にしろ外国にしろそれが理解されるよう渾身の努力を払う、それがなければ、誰にも信用されなくなるというという最悪の結果を招くだけだ。日本のあるべき姿を示せない、理念がないということも、よく言われる。

 当然のことながら、これは言われて作るというものではない。ことによると、ガラガ゜ラポンの政界再編の中から飛び出てくるかも知れない。そのひとつは、戦前回帰、再軍備、憲法改正の右翼路線だ。一部首長の動きなどもからんで、公明党以上の勢力になる可能性は十分ある。

 護憲、米軍基地および安保の見直しついて社・共がその核になれる可能性はほとんどなく、民主の左派の力量も知れている。世界の潮流は、欧米をはじめ右翼優勢に傾いており、日本の右翼がそれを利用しない手はない。

 したがって、今年政界再編があるとすれば、右翼は自民党案より露骨な憲法改正を正面に持ってくる可能性がある。安倍内閣崩壊で改憲がと遠のいたと感じたのはつい先ごろだが、これからそれ以上の護憲派の危機がやってくる。

 当塾がかねて主張しているように、改憲案には改憲案を以てする以外にない。世界に通用する新しい平和理念に基づく外交政策と、改憲案を提起できる政治指導者が、与野党の中道勢力をリードする以外に、右派勢力に対抗できるすべはないだろう。

 護憲派にどれだけの危機感があるだろうか。

4日朝、緊急追記

 民主党が自衛隊の海外派遣を恒久法化し、集団的自衛権の見直しで自民党にすりよる検討を、今月から始めるという報道↓がありました。地元議員に「反対」のメールを送ってください。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110104k0000m010099000c.html

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受信: 2011年1月 4日 (火) 10時39分

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