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2010年10月19日 (火)

「昭和の考え」

 今日の毎日新聞投書欄を見ていたら、表題の記事が目についた。要旨は、単身で苦労しながら小学生の子育てをしている知人に対し、そのカウンセラーから「考え方が昭和ですねえ。もっと気軽に考えて男性とも交際したらいいのに……」、と言われたことを憤慨する内容である。

 ここに登場する人物は、昭和より平成の方が長い人たちだろう。「明治の考え」「大正の考え」の両親に育てられた塾頭は、特にこれにコメントする気になれない。ただ、その考えは「カウンセラーの考えでしょ」とだけ言っておこう。

 昭和の中で消えた言葉はたくさんある。たまたまインド旅行の土産話で、「空港で客の荷物を運んでくれる商売があった」と聞いた。それは「赤帽」?、この言葉も風景も職業も日本の駅頭から消えてしまった。

 ついでに、今日は「消えた○○ボウ」シリーズ。中折れ帽、鳥打帽、カンカン帽、山高帽、正ちゃん帽、登山帽、戦闘帽、弊衣破帽、以上帽子。カネボウ、クラボウ、チャンボウ、以上大手紡績会社。

 オンボウという職業があった。あるいは公務員かも知れない。火葬場で償却処理を担当する。かつては、遺族がなにがしかの心づけをするもの、という常識があった。

 アイボウ、これも仕事関連で今も使われる。もともとは、ふたりで駕籠をかつぐ「相棒」からきている。人や荷物を運ぶのに天秤棒の一方をかつぐ相手を言った。駕籠はなくなったが、荷物の方は、昭和中ごろまでは農村や工事現場でいくらも見られた。力のいる仕事である。シンボウ(辛抱)という言葉はまだあるかな。

 ヌウボウ。ある雑誌にアール・ヌウボウ(新芸術運動)のことを書いた。これは明治から昭和にかけて流行したようだ。フランス語ヌウボウは新、英語のNewである。雑誌社の社長は、昭和初期のダンティーなモボ(モダン・ボーイ)をほうふつさせる文化人だった。

 「ヘェー、チットも知らなかったよ。私ゃ、テッキリ、ヌーッとしてボーッとしている人のことかも思った」との、ご感想。ところがである。あらためて『広辞苑』で調べてみたら、「ヌーヴォー」の②として、(「ぬうっと」「ぼうっと」にかけていう)人のたいどのつかみどころのないさま。「ヌーボーとした男」――とあるではないか。

 カンボウ(官房)とは、清の王室が使う携帯便器のこと、これは前々回記事にした。頑張る仙石官房長官を「柳腰外交とは何だ、意味が違う、撤回しろ」と、『広辞苑』を調べてオチョクったのが自民党の鴨下議員。そのうち仙石長官解釈の「柳腰」も「平成の考え」として広辞苑にのるカモしれないのにねえ――。( ^ω^ )

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 さて、今日は時事の事件に関するエントリーでは無く、私個人の、今、喫緊の課題として取り組むべき政策について、簡単に述べてみたい。  現在の政治上の「喫緊の課題」と言うと、「景気対策」と考える方も多いだろう。景気対策にも、国の直接投資や給付による景気刺激…... [続きを読む]

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