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2010年10月 1日 (金)

元気のいいお兄ちゃんへ

 《菅・仙石「売国政権」》
 《小誌だけが知る「土下座外交」》
 《石原慎太郎激白!「ヤクザ国家には核武装しかない」》

 今日発売の『週刊文春』の新聞広告の主な見出しです。やはり本日発売の『週刊新潮』も
 《全世界に恥を晒した売国の「腰抜け内閣」罪と罰》
が売りで、同じような活字が躍っていました。

 ネットなどでご活躍の゛元気のいいお兄ちゃん゛にはあまり参考にならないと思いますが、2冊ともお買い上げになれば、出版社は企画があたった、と喜ぶでしょう。しかし、塾頭よりひとつ年下の慎太郎節にはあきれました。

 核戦争になれば、日本は中国に負けます。双方に弾頭とミサイル製造能力が同じであれば、発射基地と目標の分散が可能な、国土の広い方が必ず勝つわけです。中国の国土は日本の25.6倍、人口も10倍以上あります。米ソともに広い国土があるけど、弾頭やミサイルの数が多すぎて生き残り不可能、という結論をだしました。

 本塾は「核問題は研究もしちゃあいかん」という、核アレルギーさんには反対ですが、それはさておき、アメリカの核の傘論とか海兵隊の抑止力、つまり「トラの威を借りよう」という意見もあります。慎太郎も反対かもしれませんが、都民の税金で銀行を作ったりつぶしたりする無責任知事のいうことは、まともに聞けません。

 核の傘を維持してくれ、と頼んでいるのは、日本とかNATOの一部の非核保有国です。アメリカは、戦術核削減を遅らせている口実にそれを使っています。冷戦思考が残っていることは、実は軍部にとっても予算獲得上好都合なのです。

 さて、肝心な尖閣諸島問題です。クリントンさんは前原さんに「日米安保の対象になる」といいました。なにか、前原さんの手柄みたいにいわれてますが、安保条約第5条に「日本国の施政下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃……」と書いてあるから当然なことで、施政下にない竹島はだめなのです。

 その一方で、アメリカは領土問題は日中2国間の問題だからそっちで解決してくださいといい、2005年の日米安全保障協議委員会合意では、「島嶼部への侵略」は日本が単独で対処という決めになっています。

 ついでに言っておきますが、万そこそこの沖縄在住の海兵隊が、中国や北朝鮮ににらみをきかせているわけではありません。米国軍の総合力の一環のそのまた一環にしか過ぎないのです。アメリカに頼っていればすべてよし、と思うのはとんでもない幻想です。アメリカは自国の利益に反してまで日本を助ける気はありません。だからこそ、日米間には緊密な連携がなくてはならないのです。

 もうおわかりだと思いますが、日本非難に熱を入れる中国のネットウヨや、最近売上利益にめざめてきた傍系メディア。それにくらべ、自国政府を「売国奴」とののしることに熱心で、中国政府に自信をつけさせる日本国内の論調。さて本当の売国奴はどこにいるのでしょうか。

 そうです。日本は決して他国へ侵略しないという憲法9条を厳守するかわり、一歩も国土を侵害させないという日本国民の気概が必要なのです。それがあってはじめて対等でリーズナブルな国交も進められ、また他国からの尊敬もかちとれます。

 ゛元気のいいお兄ちゃん!゛。ぜひ自衛隊でも海上保安庁でも入隊して、激しい日頃の訓練に耐え、尖閣列島守備の第一線で活躍してください。期待してます。

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コメント

23日のクリントン前原の日米外相会談の話ですが、前原大臣の『アメリカが尖閣列島は安保の適用範囲云々』の記者会見の信憑性は限りなくうそ臭いですね。
何故ならこれに対応するアメリカ側の発表がまったく無いのですよ。
それどころか翌日の24日の当然の中国人船長の釈放を『歓迎する』との声明を発表しているのですから、アメリカ(クリントン)からの『釈放せよ』との圧力が有ったとも考えられる。
其の日に急遽外務省職員が検察の会議に出席して状況説明をしたのであの『日本人の安全』だとか『日中関係』だとかの那覇地検の丸まるのが外交発言が出たのでしょう。
それにしても前原外務大臣の『法律(国内)法に則って粛々と』は法務大臣名なら問題ではないが、海外との色々な折衝や調整を行う外務大臣の職務放棄に近い暴言ですよ。

投稿: 宗純 | 2010年10月 1日 (金) 17時52分

そういった憶測や断片記事が中国の傍系メディアにいいように料理され、利用されるという情報もあるので、慎重に扱った方がいいと思います。

投稿: ましま | 2010年10月 1日 (金) 20時15分

>自国政府を「売国奴」とののしることに熱心で、中国政府に自信をつけさせる日本国内の論調。

ほんとうにそうですね。
週刊誌の広告を見るのも不快な気分ですが、つい目が行ってしまって・・・。
検察がおかしいのは、ようやく発覚しはじめましたが、メディアもやっぱり、どこかおかしいんじゃないかと、勘繰りたくもなります。

投稿: 金木犀 | 2010年10月 4日 (月) 23時19分

前原さんが外務大臣ということは、松岡洋右のように暴走するのでしょう。今の政治家は、意図的に暗黒の時代にギアチェンジしているようです。民主党の政治は危険な政治であることが明らかになりました。

投稿: ていわ | 2010年10月 5日 (火) 07時49分

金木犀 さま

>検察がおかしいのは、ようやく発覚しはじめましたが、メディアもやっぱり、どこかおかしいんじゃないかと、勘繰りたくもなります。

 まったく同じことを考えていたので「打落水狗」という題の記事をこれから書こうと思います(完成するかどうかわかりませんが:笑)。

投稿: ましま | 2010年10月 5日 (火) 09時48分

 松岡洋介は若いころから国際会議に場馴れした外交官でした。それが、満州問題で国際連盟を脱退したり、天皇から「ヒトラーに買収されたのではないか」といわれるほど三国同盟にのめりこみました。

 理由はわかりません。たぶん、人種差別が続くアングロサクソン(米国)主導の世界平和体制に反感を抱いたことと、陸軍を取り込むことが出世の早道だと思ったのかも知れません。ただ、軍事的洞察力が欠けていたことは、歴史が証明します。

 前原氏のことは、小泉元首相とウマが合った親米軍事オタクといった程度しかわかりません。軍事に詳しい人が外相になるというのは、とても大切なことで、彼はアメリカ・中国ときびしい局面を切り開かなければならない役目があります。

 防衛省の一方的主張をうのみにしないだけの力量があるとすれば、その能力を生かしてもらいたいと思います。政治家としての腕の見せどころです。親米軍事オタクでは、民主党にいるかぎり総理になれません。


 

投稿: ましま | 2010年10月 5日 (火) 10時29分

今日10月7日の毎日新聞コラム『木語』で金子英敏専門編集委員が『政治介入フロム米』と題して、
23日の日米外相会談でアメリカのクリントン国務長官が日本が逮捕拘束している中国船船長の釈放を『今日中に』行うように前原誠司外務大臣に『この問題は速やか(soon)に解決されると、望んでいる』と、オバマ大統領とASEAN10ヶ国首脳との会談の24日に間に合わせるように政治介入したと報じています。
アメリカとしては自由航行権が最優先なのでしょうが、日米の時間差を考慮すると、
那覇地検が『日中の事情や日本人の安全』など政治外交判断での中国人船長釈放の記者会見は24日午後ですがニューヨーク時間では24日未明なので、アメリカ側要求にはぎりぎり間に合うタイミングだったらしい。

投稿: 宗純 | 2010年10月 7日 (木) 15時20分

橋本内閣のころから、アメリカは、日本に軍事でまとわりつかれることを警戒する一方、抑止力過信があることを奇禍として、基地の費用負担や社会基盤の整った場所を占有できるメリットを最大限に利用してきました。

アメリカは、菅内閣の外交手腕を絶賛していますね。面はゆいことだと思います。ただアメリカの指図にひたすら従ったのかどうかはわかりません。

投稿: ましま | 2010年10月 7日 (木) 16時48分

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